New Zealand Cycle Classic(UCI2.2) St.2
レース情報
距離 km 順位 総合
メンバー
山本元喜、ライアン・カバナ、新城雄大
ドリュー・モレ、孫崎大樹、宮崎泰史
レースレポート
今日はほぼ平坦ステージということで、僕が狙う日。
昨年も4位と良い印象のコースだ。
キナンとしては、大きな逃げには注意する。
そういった逃げにはドリューやライアン、元喜さんを必ず乗せ、総合で遅れないようにする。
また、昨日足を使ってしまった、雄大さんと泰史はできれば休みたい。
昨日、優勝したNZナショナルチームが強いので、今日のコースレイアウト的にも、問題ない逃げを行かせコントロールが始まるだろうと予想。
しかし、リアルスタート直後から、昨日同様激しいアタック合戦。
思いのほか、体が重く、キツイ。
さらに、風が強く、横風区間では道路の端に張りつけになり、集団が割れることもある。
なんとか前でクリアし、逃げのチェックに入るが、かなり苦しい。
元喜さんにかなり動いてもらってしまい、申し訳ない。
唯一のKOMポイント前でペースアップがあり、そこで抜けだした3人の逃げができる。
その後2人が追走で追いつき5人逃げになる。
集団はまだ見えていたが、皆疲れ切っていたのだろう。
すぐに止まり、トイレタイム。
集団が止まり、そこまでペースを戻していないが、逃げとの差が2分もなかった。逃げメンバーも疲れているのだろう。
これは、確実に捕まり、集団スプリントになると予想し、足の回復に努める。
今日は、リーダーチームとスプリンターチームが引くであろうから、キナンは集団後方で静かに潜むポジショニング。
ゴール地点の周回コースに入る。
9周回してゴールなので、ゴール前を8回確認することができる。
昨年も見ているが、今年の風向きや路面状況を確認する。
路面は綺麗なものではなく、少しガタガタ。
アスファルトの粗さだろう。
「ここで、落車したら、大根おろしだな」
と、少し恐怖を感じる。笑
うねりも少しあるため、もがくポイントを間違えれば、タイヤが跳ねてしまう。
など、様々な事を考えて自分のポイントを探る。
おおよそ作戦も決まり、それをチームメイトに伝える。
前日のMTGでも話すが、レースは常に動きがあるし、現場も見ないとわからない。
ぶっちゃけ、回復がいつもより遅く、もがけないと伝えようかと弱気になる。
が、チームメイトたちは僕のために動こうとし始めてくれている。
まだ判断は早いと自分を鼓舞する。
そこからは、貪欲に、サーキットコースなので、どのポイントでどの位置が楽かを探りつくし、その位置で走り続ける。
ラスト3周辺りでは、ペースアップや位置取りのためにも前に居つづけたいと考えていたところ、何も言わなくても、皆前に集まり始める。
だいたい各チームごとに並び、その3~4番手の位置をチームで取る。
当然、僕が休めるように、皆が風上に位置し、僕を風下で休めるようにしてくれる。
ラスト、2周。
プラン通り、最高の位置で走れている。
僕もかなり回復し、今日はチャンスがあると確信していた。
というのも、強敵であるNZナショナルは引き続けていること、他のチームも前半のアタック合戦で消耗していることが伺えること、バックストレートが向かい風で、位置取りがかなり重要になる展開になること。
位置取りが得意な僕にとって、強力なトレインがいないことから、かなり勝てる可能性が上がっている。
俄然、気合が入る。
昨日、確認したマークすべき選手達も見えている。
ラスト1周。
逃げが捕まる。
各チームのトレインが上がってくる。
ライアンが素晴らしい動きで、常に前から10番手以内に僕を連れてくれる。
バックストレートに入るコーナーでライアンが挟まれそうだったので、切り替えて、NZナショナルトレインに乗り換える。
アシスト勢をほぼ使いきった、NZナショナルチームだがリーダージャージの選手が引き倒す。
彼は、トラックの選手でもあり、ワールドカップも出ている。
その後ろには、1人挟み、今年からブルゴスで走るスプリンターがついている。
彼も昨年、1クラスなどでも勝利しているので、マークしていた。
その後ろにはまる。
ここまでは完璧。
他のチームも上がってくるが、リーダーが完璧なけん引で前に出させない。
僕の位置は挟まれて、集団の中だが、焦らずにその位置を取られないようにキープする。
中は、当たりまくりのカオスだが、得意な部分。
僕の本領発揮だ。
途中、元喜さんが埋もれそうな僕を心配し、外から上がろうかと声をかけてくれるが、心配無用と無視する。笑
(実際はかなり集中しているので声を出して反応する余裕がない。)
予想通り、NZナショナルが強く、最終コーナーを先頭で通過。
僕は5番手、リードアウトがもう1枚あって、エースが発射なので、順当に行くと3位の位置。
自分が決めたタイミングで捲りに行くだけ。
が、最終コーナーで、粘っていた他のチームの選手がコーナーインで膨らみ、僕の前輪に接触。
耐えきれずに、すくわれる形で落車。
肘から地面に叩きつけられる。
そのままコーナーの外に流れたので、何人か巻き込んでしまったが、大規模な落車にはならなかったようだ。
だが、一瞬にしてチームで積み上げたものが崩壊。
本当に申し訳ない気持ちで、起き上がりたくなかった。
自分としても、今年こそ、このレースで結果が欲しかったので、悔しすぎる。
せめて、最後スプリント勝負をし、形にしたかった。
怪我は、左ひじが「例の大根おろし」により、ずたずたにされましたが、前振りを入れれるくらいに元気です。
ただ、かなりへこんでます。
(肉もやけど、メンタルも!笑)
明日からも走れそうなので、次は自分がチームメイトのためにできることを全力で!