【死ぬまでの物語】1.産まれる前の記憶がある
私の小さい頃は世間で言うちょっと勘の鋭い子。
変な子。
小さい頃は生きていないもの、つまり幽霊が見えていたそう。
よく海水浴に行って、『あそこに人がいるよー!』と誰もいないところを指さしたり、『バイバーイ』と手を振ったりしていたとよく親から聞かされました。
今も少し場所によって見えたり聞こえたりすることがあります。
でもこの力は小さい頃から恥ずかしいもの、嘘つきな人が言うことだと言われ続けてきたため、いつからか心に押し込んで知らないふりをするようになりました。
小さい頃、この力を信じてくれたのは母だけでした。親戚の間でも可愛がられてきませんでした。
なんで産まれてきたんだろうって今でも考える時があります。
私が産まれてこなかったら夫もこんな嫌な思いしなくてよかったのに…とか、子ども達にもこんなママでごめんね。とか。
小さい頃から不思議と産まれたことにとてもとても深い悲しみがありました。
その悲しい、やるせない感情は産まれる前の記憶と深く結びついているのだと思います。
私の産まれる前の記憶を聞いてください。
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