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同じ視界を共有する価値。

先日、仕事終わりに映画館に行ってきました。
久しぶりに行った気がします。楽しかったぁ。
何を観たかを書くと勢いでネタバレしそうなので伏せておきますね。

みなさん映画のお供は何ですか?
ポップコーンは食べる派ですか?キャラメル?塩?
飲み物はお茶?ジュース?コーヒーの人もいるかな。

はぁ、それにしても、映画って本当にいいもんですね。(水野晴郎氏の絵文字)

そしてしみじみ思ったのですが、やはり映画館って最高ですね。好きです。

作品の楽しさとか、画面の大きさとか、映像の綺麗さとか、音響の素晴らしさとか、その他諸々はもちろんなのですが、その場にいる全員が「その映画を観たくて」ここにいると思うとなんだか嬉しいのです。
伝えやすい言葉を選ぶのなら、親近感が湧く、が一番近いかもしれません。

今まで何となく抱えていた「映画も好きだし映画館も好きだな」と思う理由に上記の気持ちがあるからだと明確に気付いたのは、実は去年です。

私はクレヨンしんちゃんが大好きな子どもでした。
特に映画が大好きで大好きで、当時はセリフを覚えるくらい繰り返し何度も観ていましたね。
ただ、おそらく中高生ぐらいの頃から、映画館に行ってしんちゃんを観る機会は無くなり、テレビをつけたときに放送されていたら観るくらい。

クレしんと疎遠になっていた2021年2月、とあるwebの記事と出会いました。

観たことのある大好きな作品、観ていない作品があるこの記事を、「あぁ、懐かしいなぁ。そうそう、その映画のそこが好きなの。わかる!そのキャラの魅力はそこ!あぁ!ランキングの1位はそれだよね!私もそう!」
と、出勤中の電車内で首を激しく縦に振りながら読み終え、職場に着く前から「私は今日クレヨンしんちゃんを借りて帰ろう」と心に決めました。

上に貼ったリンクでは2021年公開の映画も入っているのですが、私がこの記事を読んだのは前述のとおり、2021年2月。まだ2021年の映画の公開前でした。

「いまから一気見すれば、4月の公開予定の最新作に間に合うのでは?」と思ったのです。

そして旧作を全て観て、待ちに待った4月、なんと公開が延期されました。ガッデム!!!


それから3ヶ月、待ちに待った7月末の公開初日、仕事終わりにレイトショーを観に行ってきました。

久しぶりに映画館で観たクレヨンしんちゃん、歴代の作品と比べてもあまりの作品のクオリティの高さに溢れる涙でハンカチはびしょびしょになり、なんなら少し鼻水まで垂らしながら、気が付いたら帰り道にまたどこに発信するわけでもないレビューをiPhoneのメモ帳に書いていました。

帰り道のメモの一部。
前回のnoteでもお話しした「心揺さぶられた映画のレビューをスマホのメモに残す」のが癖になっていた時期なのです。


映画が始まる前に、クレしんのレイトショーで意外にもお客さんが多かったことに感動したのを覚えています。同世代くらいの人が多くて、「みんな楽しみにしてたんだね、私もなの!!」ってハイタッチして回りたいくらいでした。あの空間にいた人とは友達になれそうな気さえします。

このままではクレしんの話だけでまた5,000字を超えてしまうので、クレしんの話はここで割愛。
(ぜひ観てね。天カス学園、名作です!)


映画館で同じ空間にいた人に親近感が湧いてしまうのは、私が同じ視界を共有することに価値を感じているから。

元々「いま見ている景色」や「綺麗な夕焼け」、「日陰でとろけている猫」「今日のランチ」などの、その人の視界を共有してもらうのがとても好きなタイプです。

心理学を耳にしたことがある人とか、意識して人とコミュニケーションする術を学んだ人ならわかると思うのですが、同じ視界の共有って「隣の席に座ること」と同義だと思うのです。

隣の席に座るのって、「自分の味方をしてくれる人」という意識が働くらしいです。
真正面に座ることは圧をかけてしまったり、対立する位置になってしまうので、デートは正面ではなく斜めやL字の席に座るといい、とかって言われますよね。(まだ知り合って日が浅い場合などは、隣に座ると距離が近すぎてちょっと怖がられる場合があります)
余談

隣に座って同じもの見て同じ感動を共有する人が、映画館にたくさんいるのです。素敵じゃないですか?
「好きなものが同じ」と類似性の法則が働くので、親近感は湧いて然るべく、です。

お互いがお互いしか見えない見つめ合うだけの恋は、きっといずれ飽きてしまうけど、同じものを見て感動したり笑ったりできる感覚はきっと飽きることはない愛なのかもしれませんね。

なんてね。

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