HSPと向き合う
たぶん、自分が強くならないといけないんだと思う。
わかっていて、でもやっぱり難しい。
日々、いろんなことにびっくりする。
大きな音、何かにぶつかったときの痛み、眩しい光や暗すぎる場所。
ものすごく精神をすり減らして、でもそれを見せないようにして、対応して、乗り越えて、なんとか、なんとか、生きていく。
HSPだと感じてから、最初はどうにか対処していこうと思っていたけれど、最近はまわりからどう見られているか、もしかして自分はやっぱりおかしいのかもという気持ちになりはじめている。
自分で何してるんだろって思うけど、
ちょっと嫌かも、しんどいかも、と思うことをぐっとこらえて、相手が言うであろう意見を先に自分で言うようになった。
「〜だから、こうなったほうがきっといいですよね」。
相手も、そうだねと言う。
それで、ああやっぱりそうなんだと思う自分がいる。
ふつうの感覚はそっちなんだろうな、わたしが必要以上に気にしていて、自分がおかしいんだろうなと思う。
先に気づいてしまうから、なんとなくだけどだいたいは予測できる。
だからこそ、またちょっとだけ辛くなる。
なにをしてるんやろうねえ。
先日、HSPについて特集をしている番組があった。
ほぼ流し見だったけど、聞こえてくる部分になるほどなあと思ったり、そうやよなあと自分に重ねてみたり。
そのあとTwitterを見ると「自分からHSPです。って言える人は、HSPじゃないから安心して。笑」というような投稿をしている人がいて、すこし悲しくなった。
そっとフォローを外して、それ以上は見なかった。けど今でもまだ心のなかで引っかかっている。
わたしは、とある方が「自分はHSPの症状にあてはまる」と、SNSで発信してくれたからHSPのことを知った。
10代半ばくらいから、なんかしんどい、生きていくのが難しいと感じていた。
自分はそういう気質であるということに、26歳になって気づいた。
もし知らなかったらこの先も”よくわかんないけど、なんか辛い”を死ぬまでずっと、抱えて生きていくしかなかったんだと思う。
だから、SNSで発信してくださった方に感謝しているし、教えてくださる人がいてよかったと思う。
そういう場があって、ほんとうによかったと思う。
そして自分からHSPですと言えるから、HSPには当てはまらないというのは、ちがうと思う。
HSPだからといって、自分がそうであることを公表しない、言えない、言わないという意見は、すこし偏見に近いというか、履き違えていると思う。
きっと、そういう風に思われるかもしれないから余計に、言えない、言わないになっていくんじゃないかなあ。
このことだけに限ったことじゃなく。世の中のいろいろ。該当するものに対して、先に勝手に決められると言いにくくなってしまうような気がするなあ。
HSPという名前を知らなかったら、先程のとおり、辛さを抱えてどうにか生きていくしかないんだと思う。
そして名前を知ることによって、いい意味でも悪い意味でも意識が変わるはず。
HSPだから、と、そのせいにしたくなるようなときもあると思う。
風邪だと認識するまで、風邪だと気づかないように。
でも、わたしの場合はHSPだからどうしてほしいとか、こうしたいとか、特別扱いをしてほしいというようなことを周りに注文をすることはない。
むしろ急に何かが飛んできたときに、それを上手に受け止められるか、うまく避けられるかを自分の中で考えている。
風邪の日の特別甘やかしメニューが日常になってしまったら、ほんとうに風邪をひいたとき、もっと甘やかすメニューが必要になってしまうし、きっと求めてしまう。
それと同じように、HSPだからと日頃から特別に扱ってもらったらきっと、それが当たり前になって、でもまたそこで少しずつ苦しくなってきたときに、もっともっと、となる気がする。
もちろん耐えるのは辛いことだけど、度が過ぎると、それはワガママに思われるようにわたしは感じている。(相手がどう思っているか気になってしまう……)
そうならないために、いつもどおりやってきたことは、いつもどおりやる。仕事をして、家事をして、自分のやるべきことはやる。
出先でも、いろんな人がいることは当たり前、人混み、匂い、光、音、いつどこで何が来るかわからないから、ちょっと構えておく。
その中で違和感を感じるものが出てきたら、どう対処するのか、どうしたら心がモヤモヤせずに進めるのかを考える。
急な対応は苦手だけど、もし人混みが無理なら、人の少ない場所へ。日程を変更する、潔く諦める。
暮らしていくために必要なことはちょっと我慢しがちだけど、出かけているときは自ら避けられるものもある。
それから、やっぱりどうしても疲れたりしんどくなってきたときは、ひとりの時間をつくることを心がけています。
いろいろ誘ってくれる旦那さんや友人たちには申し訳ないけれど、どうしてもひとりで過ごす時間が必要。
あと接客の仕事をしているので、いろんな人に会って疲れることもあります。
外へ出ることも疲れてくるので、そういうときは1日、家でひとりになって過ごすようにしています。(猫はいる!しあわせ!)
誰かとしゃべることもなく(これがすごく楽)、のんびりしているけど明るくなる音楽を小さめの音でかけて、家のことやいつもやりたかったけどできなかったことを疲れない範囲でやって、おやつを食べたり、ぼや〜っとする時間。
疲れたときこそ、わたしはこれが効きます。
前までは引きこもりなんで…とかインドアだから…と思っていたけど(そうでもあるんだけど)、どちらかというとこれは、自分の心を整えるために必要な時間。
…と、いう感じでわたしはHSPと向き合っているんだけど、人それぞれ向き合い方も違えば、もっと優しくしてほしいとか、ほっといてほしいという方もいると思う。
言い方が悪いけど、病気を引き合いに出してできるだけ優位にあろうとする人もいるから、HSPでもそういうことが起きることはあるだろうね。
それがいいとか、わるいとかではなくて、すべて人それぞれで、違和感を感じたり自分の思いと違うと思ったら、そっと離れたほうが楽なのではないかなと感じました。
でも最近は、最初に書いたとおり、強くならないといけないんだろうな〜という気持ちにもなっています。
急ぎではないし、大した理由はないけれど、たまに人間関係のことで難しいなと思ったり、自分が変わらなきゃなと思う場面があるのです。
乗り越えられたらいいなと思うときがあるのです。
突然、強くなりなさいと言われて、なれるものではないけれど、自分の中でもうすこし”大丈夫”なときが増えたらいいなと思っています。
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