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病気がわかった時の備忘録的なもの。

自分の体にがんがあると知ったのは2020年の12月9日。
病名は直腸がん多発肝転移、ステージはⅣ。

私の両親は今も健在だが過去に2人ともがんを患ったことがある。
父は手術を受け、母は抗がん剤治療を何度か受けていた。
素人考えではあるが自分はがん家系であるのだろうという自覚はしていた。

だから結婚をしてすぐに保険の見直しをしてお守り代わりにと医療保険とがん保険に新しく入っていた。
それがこんなに早くに利用することになるとは正直夢にも思わなかった。
過去の新婚ホヤホヤの頃の自分を褒めたい。

自分かそれよりもっと若い年代の人達も大病を患われ闘病をされている人が大勢いることはもちろん知っている。
でもやっぱりはっきりとあなたがんですよと告知されたときは「私?この歳でがんて。びっくりだわ」と思った。現実味がなかったのだと思う。
ドクターから淡々と今の病状と予後、今後の治療予定を聞き入れていた時も強がりでもなんでもなく悲しいとか辛いとか思いもしなかった。
正直今もどこか他人事のような気ですらいる。
ただ胃痛、腹痛、倦怠感、めまいなどこれまでの数々の日々の不調たちの点と点が線でつながったような、答え合わせをしたような気持ちになった。ああ、だからあんなにしんどかったのかと。

体調不良
12月2日に突然39度近い高熱が出た。
コロナのこともあるのでいつも風邪気味のときに行っていた内科ではなく発熱相談ダイアルで紹介してもらった別の胃腸科へ行った。
腹部エコーと血液検査を受けたそこでの診断は自分でも思いもよらないものだった。コロナの疑いよりも肝臓に腫瘤があること。血液検査で大腸がんなどの腫瘍マーカー(CEA)がかなりの高い数値で出ていることを告げられた。

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↑とんでもない腫瘍マーカーの値がでています

9月ころから慢性的なみぞおちの痛みや腹痛はあったが単なる胃痛だと思って診察を受けにいって痛み止めを処方してもらいそれを飲んで過ごしていた。
疲労感や貧血も年齢的なものや11月にオープンさせたお店での慣れない接客業や経営に関することからくる疲れからくるものだと思い込んでいた。
40越えると本当に疲れがとれないわ!などと言いまくっていた。
違った。癌だった。

そして週明け12月7日にクリニックからの紹介状を持参して総合病院へ。
先生からはやはり数値がよろしくない。数値だけでは病名などはっきりとしたことはわからないのでなるべく早めにきちんと検査をした方が良い。とのことで翌日からの検査入院がきまった。
人生で初めての入院。入院の期間はどのくらいになりますか?と質問をしたらなにもなければ1週間程度。なにかあれば治療がすぐ始まるのでそれより伸びます。とのこと。伸びるのだろうなと先生の話し振りから予想。

急に入院になった。何からやればいいのか。
夫と2人でやっている飲食店はどうしよう。周りの人達、予約を入れてくれている友達には何て言おう。親にはなんて言おう。そんなようなことをいろいろ考えていたけど、時間がない。
まず病院で言われたように区役所へ行って高額医療費控除の申請をした。
また病院のご飯は美味しくないに決まってる!(おいしいです。いつもありがとうございます)ということでその時に無性に食べたかったがっつりした肉々しいハンバーグを食べに行ってつけあわせまで残さず食べた。
同時にスマホで”入院 持って行った方が良いもの”などを検索。新型コロナで面会が禁止となっているので荷物の受け渡しすら簡単にできないかもしれないと思いとりあえず持てるものを持って入院しなくてはと買い物リストを作って片っ端からかき集めていった。(その後荷物の受け渡しは職員の方を通して入院している部屋に届けてもらえるものと知りネットでいろんなものを買って家に届き次第夫を何度も往復させ届けてもらった。退院時は入院の時の倍近い荷物だった。ありがとう夫)
そしてその日の夜はお店で最後の仕事ををして翌日の入院に臨んだ。

入院してからは一通り採血、レントゲン、 MRI、造影CT…あとなんかあったかな?とにかくフルコースで検査。
大腸の内視鏡検査は前日の夜に検査食、(という名のぬーるいコーンスープ)と下剤を飲み就寝。翌朝から下剤を2リットルの水でといた不味いスポーツドリンクっぽい液体をひたすら飲み続け便意を待った。すでに3〜4日便秘気味でお腹が張っている感があったので検査で排泄ができるのならよかったとすら思っていた。しかし腸がからっぽになったら内視鏡検査へすすむ予定なのだが待てど暮らせど便意がこない。下剤でお腹はぱんぱんになってくるのに一向にトイレに呼ばれない。
苦しいまま耐えたが午前のドクターの回診の頃には異常にお腹が張ってきてしまっていたため1リットルくらい飲んだところで下剤のドクターストップ。これ以上の張りは危険とのことで少し安静にして午後まで一度様子を見ることになる。

結局その後も排泄はなくお腹は張ったままだったがそのまま内視鏡検査を受けることに。内視鏡検査も初めてだったがどんどん張りが増すお腹の苦しさで余りちゃんと覚えていない。
なんとか撮れた内視鏡の画像であまり良くない顔つきの腫瘍が直腸とS状結腸の辺りにあることがわかった。
大腸癌であること肝転移があることをはっきりと告げられたのは内視鏡検査のあとすぐだった(と思う。ちょっと曖昧)

お腹の張りはこのときから治ることなく増していく。
延々と今も続くお腹の張りとの戦いの始まりでもあった。

治療方針や入院時の体調などについてはまたまとめておきたいと思っている。
が、慣れないとはいえ拙いまとめ文章を書くのがこんなに大変とは思わなかった笑
適当に書こう。備忘録だもんね。



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