#11 優しさってなんなのさ!

友達や知り合いに僕の長所を聞いた時、百発百中で「儀間君って優しいよね」って言われる事が、今僕が抱えている大きな悩みの1つなのです。“優しい”と言われたくないという訳ではなく、勿論嬉しいけれど「僕の長所何ですか?」の質問の1発目の答えに“優しい”が出てきてしまう事に落ち込むのだ。

皆さんはこんな経験は無いだろうか?
友達から「新しい恋人が出来たんだー!」という報告を受けたら自然の流れで「え!顔見せて!写真ないの?」という感じになり、その時見せられた写真に映っている友達の恋人が自分の中の“カッコいい・可愛い”のラインから低かった場合、咄嗟に「あぁ...なんか優しそうな人だねー」って言ってしまった経験。そうなのだ。“優しい”は困った時にその場の空気を壊さずに真意を濁しながら逃げ切るためにはちょうど良過ぎる単語なのだ。まだ長所の2発目に“優しい”が出る分には納得できるけれど、1発目に出ちゃう“優しい”は「そこまであなたの事を見てなかったー!ごめんなさい!」と言っているようなもんなのだ。

そもそも“優しい”って大元じゃないですか?例えていうならば“動物”とか“植物”みたいな大きな枠組みといいますか。“動物”の大きな枠組みから“人間”とか“犬”のように細分化されるように、“優しい”の中にも“気遣いができる”とか“思いやりがある”があるのだ。「だから長所何ですか?」の質問に「優しい」と答える事は「地球上の生命の中で何が好きですか?」の問いに「動物!」と答えてるようなもんなのだ。いやいや、動物の中の何が好きなのさ!ってなるでしょ!まぁ少し極端な気もするが、でも分かって欲しいのは“優しい”の中にも色んな種類があって答えるときは細分化された“気遣いができる”や“思いやりがある”などを答えて欲しいのだ。

それとふと思うけれど、自分が大切だなぁと思う人には関係を大事にしたいから自然とそんな行動をとると思うのだ。以前びっくりした事があって、友達の相談を受けただけで「優しいね」と返ってきたのだ。いや、そんなの当たり前じゃない?だって大事な友達が悩んでいるのに、「ちょっと今忙しいから!」とか「あぁー俺相談とか受け付けてないから」みたいに突き放す人なんているのだろうか。友達には悩みなんか無く、自分らしく自信持って生きて欲しいからこその行為だし、それは“優しさ”というより僕からしたら“当たり前”なのだ。誰だって「これやったら優しいと思われるだろうなー」って考えて行動はしないはずだし(そんな人はきっとナルシストだ)、相手を想っていればきっと無意識にちゃんと優しい行動はしていると思うのだ。僕だけじゃ無くて、皆んなやっているのだ。僕の周りにいる友達は皆んなそうだし、あなたの周りの友達もきっとそうだと思う。こんなのは“優しい”の部類には入らない。

それに本当に“優しい人”はその人の“ダメな部分”を指摘できる人だと思うのだ。人は褒める時は直接相手に言うくせに、それちょっとおかしくない?と思う事は直接相手に言わず、相手が居ない時に別の第三者に向けて愚痴としてこぼす。僕もやってしまう事はあるけれど、僕が指摘しなければその人のダメな部分はずっと直らずに歳を重ねてしまう。それが1番恐ろしいのだ。最近僕よりも年上の方で何でこんな嫌な性格や考え方をしてるんだろう?と疑問に思う事があったけれど、きっと指摘されてこなかったんだと思う。指摘されないまま歳を重ねるので“それが正しい”と勘違いしてしまう。今更指摘したところで自分の事を侮辱しているとか馬鹿にしていると思ってしまい、その指摘してくれた優しさには気付けなくなってしまう。それはとてもとても悲しい事だ。大事な友達がそんな人にはなって欲しくは無いし、数年後年下の子らにこう思われても欲しくない。だからこそ本当に優しい人は怒るのだ。決してあなたの事が嫌いな訳ではなく、むしろ大好きだからこそ言うのだ。だからこそ怒ってくれたり、指摘してくれる人を大事にして欲しい。なら重箱の隅をつつくように小言を言う人も大切にしなきゃいけないの?!と言う訳ではない。そんな人が言う指摘には愛(あなたの事を想ったいるかどうか)が宿ってないからきっと気付くはずだ。もし愛を感じなければ、そんな人の指摘は受け流していいと僕は思う。ただその愛を溢さないようにだけ気をつければ何の問題もない。ありがたい事に僕には間違っている事は間違っていると指摘してくれる素敵な大人達が周りに溢れている。それはとてつもなく恵まれた環境だなぁと思う。

そんな事に気づいているのに僕はまだ出来る時と出来ない時がある。やはり言うのには結構な労力がいる。心苦しさもあるし、大事な人には好きな所を言う方がとても楽だし気持ちいいじゃん!!でも言わないと友達が嫌な大人になってしまうのはもっと嫌だしーー、、という葛藤を毎回しております。んで結果言えない事が多く、1人家で落ち込む事がまあまああるのです。

だから僕はまだ優しくないのだ。というか、優しい人はまずこんな“優しさ”についてあーだこーだ何か言わないでしょうよ。あなたは優しいね!と言われたら「本当!!うれしー!!」と素直に受け取るもん。普通こんな落ち込まないしね。だからもう一度言うが僕は断じて優しい人ではないのだ!!!(ドドン!!!)

とりあえず、優しくなれるように今友達からの連絡が数日放置されている事をちょっと遅過ぎないかい?と言ってみようかしら。ん?でもこれしたら優しいよねーと思いながらやる行動はナルシストって書いてたな。ん?いや、でも相手のことを想っていたら優しいって事なんだっけ?!いや、だから優しさを意識した時点であれなのか?破綻してるのか?ん?んん??やばい!ここまで書いておいて、“優しさ”の定義が何だかゲシュタルト崩壊してきている。うわ!もう分からん!!!
ちょ、これをたまたま読んでくれているあなた!!教えてくれ!!

優しさってなんなのさ!!

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