「次世代を担う子どもたちの海岸防災林保育活動」
9月1日(木)に仙台市荒浜北官林地区にて、宮城県緑化推進委員会が行っている「緑の募金」の助成を原資とした『令和3年度「岩沼・荒浜潮除須賀松の森」保育事業』を、仙台市立南材木町小学校5学年の児童48名が参加し実施しました。
今回の開催に先立ち8月26日(金)に、子ども達は学校で宮城県森林インストラクターによる事前授業を行いました。授業の中ではガイドマップや写真での解説も交えながら、海岸防災林の機能や歴史、震災後の植樹活動の様子など学びました。
活動当日の午前中は植樹地の自然観察と保育活動を行いました。自然観察では植樹地の盛土斜面や残存緑地に生えている植物を学びました。海浜植物だけではなく、クロマツの成長に悪影響を及ぼす植物や危険な植物についても知ってもらいます。
自然観察をしながら色々な葉っぱ遊びもします。地面にしゃがんでいる子ども達がいると思ったら、ヤナギの枝の皮むき体験中でした。今の時期のヤナギは樹皮が簡単にむけて、幹がスベスベと肌触りが良くて楽しめます。
他の班ではクズの蔓(ツル)を取ってきて長縄跳びをしていました。引率スタッフや友達に蔓を回してもらってジャンプ!!葉っぱがついているせいか、運動が得意な子でも引っ掛かってしまったりします。逆に連続で跳べた時には大盛り上がりでした。
保育活動として植栽したクロマツの間に繁茂した雑草や、クロマツに絡みついたクズやツルマメの除草作業を行いました。
クズやツルマメは植樹地の外から侵入し、根を広げているため、凄まじい量が取れました。子どもたちは綱引きの要領でクズの蔓をどんどん除草していきました。
ただ捨てるだけではもったいないと思った子ども達は、取った蔓をリースにして冠に。除草作業が冠デコレーションのための材料集めに一気に変わりました。
午後からは植樹地周辺でのレクリエーション活動を行いました。貞山堀では釣り体験。子ども達は大漁を目指して糸を垂らします。
我慢の時間が長かったですが、ついに釣れました!!小型のハゼをゲットです。この他にもヌマチチブやクロベンケイガニなどの水生生物が釣れました。
海岸部ではビーチコーミングに出発します。環境問題になっているマイクロプラスチックを拾いながら、お土産になりそうなキレイな貝殻やシーグラスなども探します。
ビーチコーミングもそこそこに波打ち際まで来ました。子ども達は突如、「波に当たりそうなギリギリまで波打ち際に立つ」という度胸試しを開始。大きな波が来ると子ども達も大興奮していました。
海岸防災林の再生活動に多くの人々、特に子ども達に関わってもらうためには、海岸林の重要性や保育活動の取組みを知ってもらうだけではなく、その周辺が楽しい場所であることを知ってもらうことも重要だと思います。今後も保育活動だけではなく、防災林周辺での自然体験活動も積極的に行い、再生活動の輪を広げていきたいと考えています。
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