それは戦争は儲かると考える人がいるからだ。戦争で儲けると言う欲望が有れば、自分に被害が無ければ戦争は楽しい。
人類に不幸、苦しみ、そして死を齎すものが戦争である。しかも、戦争は自らが起こす災いである。「人は何故戦争をするのか」と、老いも若きも昔から繰り返し自問してきた。答えよう!それは戦争は儲かるからだ。無論、人類の闘争本能や殺戮本能が根底にあるが、人類の歴史に鑑みれば、戦争をして富を独占することが、動機になっている事は明白だ。
現在進行系のロシアによるウクライナ侵略戦争、ハマスとイスラエルによるガザ地区戦争も、いずれも領土を独占しようとする戦争である。映画やTVの歴史物戯曲では、主人公の正義の戦いが出てくるが、これらは真っ赤な嘘である。戦いの目的は権力争い、土地取り、国取り物語である。その過程で敵側は女子供も含めて、皆殺しになる場合もある。
一般兵士たちは、金品略奪、女を強姦する事が楽しみで、戦争に加わるのだ。また、捕らえた民を奴隷として使役したり、売り捌いて給料代わりにする事もある。戦国時代以前は、世界中で同様の事が行われていた。19世紀に入っても金品略奪強姦は軍の常套手段で、特にロシア軍の蛮行は定評があった。そして、現在でもウクライナ侵略時のロシア兵による略奪強姦事件は、国際人権団体が追求している。
金を貰って戦争をする傭兵は戦争が無いと困る。しかし、傭兵だけではない。何万にも働いている軍需産業も戦争が無いと困る。ウクライナ侵略、ガザ戦闘で軍需工場はフル生産体制に入っている。何百億もの受注が成立して、兵器生産者は笑いが止まらないだろう。従業員も破格のボーナスで沸いているだろう。彼らが協会に礼拝に行って、この好景気を神に感謝したら、キリストは何と言うか興味津々である。
戦争反対と叫ぼうが、祈ろうが、怖いと嘆こうが、そして戦地で何人傷つこうが死のうが、欲望のエンジンが動く限り戦争への渇望は消えない。どうすれば戦争、即ちこの欲望の動力は止められるのか。この考察は次回にするとしよう。