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おこられ日記
無様に怒られた。
社会人になってから
怒られることはしばしばある。
わたしの仕事は少しだけ特殊なので
ここで詳細を語ることはできないが、
新卒から同じ会社で働いてきて
今に至るまでとにかく怒られてきた。
冷静に淡々とお叱りを受けることもあれば
怒鳴られることもあった。
その中でも今日は、
トップ3に入る怒られだった。
入社して10年も経つのに。
もちろん落ち込んだ。
しかし、せっかくnoteを始めたのだから
今の気持ちを書き留めておこうと思う。
まず、わたしは仕事ができないタイプの人間である。
自分で言っといて悲しくなるけれど、
事実なのでひとまず堂々と言わせてほしい。
何をもって仕事ができないと判断するかだが、
わたしの基準は〈言われたことができない〉
これに尽きる。
難しいことを頼まれている訳でもないのに
なぜかわたしの脳みそは物事を複雑化させてしまう。
そして言われてもないことをし、結果怒られる。
今日も結果的には
そのような内容で怒られた。
20代の頃は怒られても
反骨心や若さ故の弾き飛ばす力もあったから
食らいついていた。
30代になった今、
ただただ恥ずかしく消えてしまいたい。
極めつけに今日は同僚も
わたしの叱られミーティングに
同席していた。
同僚は一緒に怒られにきた訳ではなく
わたしの日頃の仕事ぶりがどうか
上司に訊かれるために呼ばれていた。
はじめこそ隣のわたしに気を遣って
言いづらそうにしていた同僚も最後の方には
「冬さんのやっていることは
なんの成果にも繋がっていないので、
これ以上進めても意味がない」
とハッキリとした口調で
それで少し馬鹿にしたように笑って言った。
それ以降何を話したのかは
全く覚えていない。
気づいたらミーティングルームを出ていた。
上司とわたしだけの話なら
まだこんなダメージを受けなかったと思う。
突然の第三者の介入
これがキツかった。
今までも同僚の前で怒られることなんて
ザラにあったが、本人たちがどういう気持ちで
わたしのこと見ているかなんて聞いたこともなかった。
さらに上司の話だと同僚以外にも数人、
わたしの仕事ぶりに疑問を
抱いている人がいると言っていた。
いや、わざわざそんなこと言わなくていいだろ。
なぜ余計なダメージを与える。
もう惨めな気持ちでいっぱいになった。
情けなくてしようがない。
20代のわたしだったらガン泣きしていた。確実に。
でも32歳、大の大人、
さすがに人前で泣くのは余計惨めである。
わたしは何食わぬ顔でトイレに入り
トイレペーパーで鼻をかんだ。
細々と張っていた見栄が
ロウソクを消すかのような微かな
風圧で飛ばされていくのを感じた。
深い冬