Web3.0/NFT Vol.2:国内におけるGameFi主力プレーヤー分析
こんにちは、HIRAC FUNDシニア・アソシエイトの三輪(@keiko____miwa)と檜山(@HiyamaYutaro)です。
本稿では、シリーズ第2弾として、この1年で多くの人が耳にしたトレンドであるWeb3.0/NFTに関して、HIRAC FUNDでWeb3.0/NFT領域を担当し、リサーチに時間を費やしている三輪と檜山が、多大なるワークロードに追われているスタートアップ・投資家・大手企業・証券会社を含むすべてのビジネスパーソンに向けて、NFT Gameにフォーカスして各社の解説をしていきます。
▼目次
1. 国内におけるGameFiの市況感
2. GameFiプレイヤー分析
a. My Crypto Heroes
ⅰ. 会社概要/サービス概要
ⅱ. ユーザーバリュー
ⅲ. ビジネスモデル
b. Crypto Spells
ⅰ. 会社概要/サービス概要
ⅱ. ユーザーバリュー
ⅲ. ビジネスモデル
c. Polka Fantasy
ⅰ. 会社概要/サービス概要
ⅱ. サービス特徴
ⅲ. 開発ロードマップ
3. GameFi通貨に関する現行法規制関連
1.国内におけるGameFiの市況感
GameFiはブロックチェーンに基づいて作成されたゲームを指します。
では一体、このGameFiのどのような点がユーザーの心を掴んでいるのでしょうか?
GameにNFT/ブロックチェーンを紐づけることで、従来のゲームと大きく異なる点は以下の3つだと思います。
A. ゲームでお金を稼げる
B. ゲーム終了後も自分のゲームの成果を市場に残すことができる
C. ゲームの不正行為を防げる
A. ゲームでお金を稼げる
これはGameFiとともに世間に浸透しつつある『Play To Earn』という言葉が台頭している通り、GameFiの最大の特徴といえるでしょう。従来のゲームですと、ゲーム内で自分の成果によりレアアイテムを手に入れたとしても、第三者に販売することは出来ません。一方で、ゲームにNFTやFTを紐づけることで、レアアイテム/強化したキャラクターをOpenSeaなどの「NFTマーケット」に掲載・販売し、対価として暗号資産を得ることができます。
B. ゲーム終了後も自分のゲームの成果を市場に残すことができる
これもNFTを紐づけることによる大きな特徴の一つですが、従来のゲームですとレアアイテムの獲得やキャラクター強化のためにどれだけ課金しても、ゲームが終了すると全てのデータ(自身の功績)が消えてしまいます。
一方で、GameFiの技術により、ゲームが終了した後でもwalletに保存するか、GameFiの『複数ゲームでの交換可能性』という特徴を活かして、別のNFTゲームに渡して活用することで、半永久的にレアアイテム/強化したキャラクターを保有することができます。
C. ゲームの不正行為を防げる
従来のゲームでは、残念なことに、プレーヤーがデータを改ざんすることにより、不正にレアアイテムを獲得したり、キャラクターを強化した事例がいくつか存在します。
この点においても、ブロックチェーン技術の特徴である『データの改ざん・コピーが不可能』という特性を活かして、フェアプレーの状態を作ることができます。
一方で、新しい技術には課題がつきもので、現状以下の点が課題として挙げられます。
A. ゲーム自体のクオリティ
B. ユーザーの参入障壁の高さ
C. 法的整備
A. ゲーム自体のクオリティ
GameFiの品質の裏側には、経済的・技術的問題の二つが存在します。
経済的な問題としては、現在開発資金、リソースともに潤沢な大手ゲーム会社が未だ市場に参入しておらず、スタートアップが外部からの資金調達により低予算で製作されています。そのため、今後市場リサーチにより参入する意義があると判断した大手ゲーム会社の参入により、よりUI/UXの高いゲームが出現すると考えています。技術的な問題としては、現在多くのGameFiがイーサリアムのチェーン上に構築されていますが、イーサリアムのスケーラビリティの問題(大量の取引を消化できないこと)により、取引の遅延やガス代(送金手数料)の高騰などUXを妨げる可能性がまだ残っています。
B. ユーザーの参入障壁の高さ
GameFiに紐づいたNFTゲームに参加し、ゲーム開始から現金化までの流れを体験するには、外部wallet、NFTマーケットアカウント、NFTの売買で得た暗号資産の交換に使用するエクスチェンジアカウントが必要なケースが多いです。
そのため、暗号資産に馴染みのないユーザーを取り込みづらい、という課題があります。
C. 法的整備
詳細については前回記事にて纏めていますが、GameFi自体が新しい分野のため、まだ法整備が完全ではありません。そのため、今後の法整備の動向によっては現在存在するNFTゲームの遊び方が変わり、レアアイテム・強化したキャラクターが無価値になってしまう可能性もゼロとは言い切れません。そのため、GameFiプレーヤーは現行の法整備に基づき、注意深く事業展開していく必要があります。
ここまでで、GameFiの存在意義や課題について説明しましたが、ここからは上記のプロコンを前提として、国内プレーヤーがどのように事業展開しているかにフォーカスしていきたいと思います。
2.GameFiプレイヤー分析
a. My Crypto Heroes
ⅰ. 会社概要/サービス概要
1社目はMy Crypto Heroesです。
My Crypto Heroesは、歴史上の人物がヒーローとして登場するNFTゲームで、イーサリアムベースのブロックチェーンを基盤としています。従来double jump.tokyo株式会社が運営していましたが、2021年7月にMCH株式会社を設立し、こちらが運営主体となっています。(スピンアウトの理由はdouble jump.tokyo株式会社の上野代表からの告知記事を参照)2021年3月からはイーサリアムのセカンドレイヤーソリューションであるPolygonにも対応し、スケーラビリティ問題の回避を促しています。その他、2022年2月からはゲームに特化したブロックチェーンプロジェクト「Oasys(オアシス)」を活用し、高速かつトランザクション手数料無料の独自ブロックチェーン「MCH-verse」を展開しています。(詳細については割愛)
ⅱ. ユーザーバリュー
ユーザーは歴史上のヒーローNFT(デジタルアイテム)と共にマイクリワールドの制覇を目指します。ゲーム内通貨GUMを基準として、ヒーローの強化/レア武器/レアアイテムの獲得を図り、必要に応じてマーケットで売買をすることで収益を得ることができます。
ユーザーバリューとしては、上記で少し触れた遊べば遊ぶほど資産を構築できる「Proof of Play/Play To Earn」の特徴に加えて、ユーザー同士の交流が一つ大きな特徴と言えるでしょう。
ランドと呼ばれる国に所属し、ゲーム内収益の分配を国毎におこなうなど、ユーザー同士の連携/交流機会が多くコミュニティ要素がとても強いです。また、ランド所有上位者には運営に強い影響を与えることができるため、運営の分散化にも寄与しています。
ⅲ. ビジネスモデル
プレイヤーの bearko #76049 氏の作成したスライドがイラスト付きで大変分かりやすいとMyCrypto Heroesサイト内でもお墨付きがあったので、こちらを引用いたします。
エコシステムの流れとしては以下の形となっております。
GUM、Cp、CIはそれぞれゲーム内通貨となっており、各通貨ごとにできることが異なります。最終的にマイクリが発行した独自トークンであるMCHCを用いてETHと交換が可能となります。MCHCを得るためにはCIが必要で、CIを得るためにはCpが必要になる、という構造になっています。入手方法と利用用途は以下の通りとなります。
上記のように、ランドやプレイヤーを主体とした経済圏を作ることで、自走するエコシステムの形成を目指しています。MCHCを取得すると利用用途が広がり、Crypto Spells、My Crypto Saga、BRAVE FRONTIER HEROESなどの提携ブロックチェーンゲームのNFTも購入することができます。
ゲーム内収益としては、上記1を想定しています。ゲーム外収益としては、上記2のユーザーが創作したアートなどが二次流通マーケットで取引された場合の取引手数料を想定しています。NFTマーケット最大手のOpenseaで取引されれば取引金額の2.5%が手数料として運営会社の収益になります。
トークン自体はBOBG社と提携を行っており、同社が発行体となり暗号資産であるMCHCとRAYSを提供していると想定できます。そのため、「マイクリプトヒーローズ」の運営会社としての収益ポイントは上記の2点が主なゲームからの収益といえるでしょう。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000103876.html
プレイヤーのエンゲージメントにより、エコシステムは日々アップデートされており、今後の展開にますます注目です。
b. Crypto Spells
ⅰ. 会社概要/サービス概要
2社目はCrypto Spellsについて解説をしていきます。
Crypto Spellsは、一言で表すとイーサリアム上で発行したNFTをカードとして用いるトレーディングカードゲームになります。Wallet一体型のAndroidとIOS対応アプリが存在するため、ブロックチェーンに慣れていない方でも楽しめるゲームになり、親しみやすくもあるNFT ゲームと言えるでしょう。
特徴としては、ギルドと呼ばれるコミュニティがあり、GvG(Guild vs Guild)大会の開催したり、ギルドのオーナーに収益の一部還元が行われるなど、コミュニティを促進する施策が組まれていることが挙げられます。また、リアルタイム対人戦やAI対戦、ユーザー側主催の大会も開催されており、プレイの場が多いのも特徴です。
Crypto SpellsはCryptoGames株式会社によって開発されているゲームになります。
2019年6月に正式版がリリースされ、イーサリアム Mainnetに対応するGameFiです。価格はSPLとよばれるゲーム内通貨が10,000SPLで1ETHと設定されており、1ETHは22年8月22日時点の換算では225,258円です。ゲーム内のNFTカードはOpenSea[1] 、Coincheck NFT[2] を始めとした複数取引所で売買可能です。株式会社マイネットが2019年1月末に出資のリリースを出しており、また2021年7月にdouble jump tokyo社、マネックスグループ、Animoca Brands社、モバイルファクトリー社の事業会社4社を引受先とする第三者割当増資による資金調達を実施したことをプレスリリースにしています。(調達額、調達後評価額などは不明)
ⅱ.ユーザーバリュー
Crypto Spellsにおけるユーザーバリューは大きく4点挙げられます。
1. ゲーム内アセットが他ゲームで相互使用可能
2. ユーザー独自のカードを発行可能
3. カードパラメータをユーザー投票で調整できる
4. ギルドを通してコミュニティ形成ができ、収益還元もされる
ひとつ目のユーザーバリューは、ゲーム内カードがNFTコンバーターを介せば「MyCryptoHeroes」との相互使用が可能になる点です。
2点目はユーザー独自のカードが発行できることです。ゲーム内で獲得できるカードの発行権でユーザーが新しくオリジナルのカードが発行可能になり、新規カードを発行したユーザーには同カードの売買手数料50%が半永続的に還元される形となります。
また、ユーザーによる投票でカードパラメータの一部調整ができる点もCrypto Spellsのユーザーバリューの一つになると言えるでしょう。
4点目は、ユーザーがギルドというコミュニティに属することで独自の収益分配の恩恵を受けたり、固有のカードを受け取ることが可能になることです。
収益分配は、各ギルドに固有のNFT である「stock[1] 」保有率に応じてギルド参加者のゲーム内通貨購入に使われたETHの一部が還元される仕組みとなっています。ギルド内には役職が存在し、役職によってはギルドの収益として蓄積されるゲーム内通貨の分配を受けることができます。
ギルドというコミュニティを通してゲームを通じたコミュニティ経済圏の構築がなされているため、ゲームの持続可能なエコシステム構築の仕掛けとしても魅力的です。
ⅲ.ビジネスモデル
運営会社の視点では、大きく3つの収益源があります。
1. ETHによるSPL(ゲーム内通貨)購入収益
2. プライム会員の会費収益 (月額1,000SPL)
3. 二次流通マーケットにおける取引手数料
Crypto Spellsのビジネスモデルを分解すると、大きく3つの運営会社の収益源があることが分かります。一つ目は、ETHによるSPL(ゲーム内通貨)課金による収益です。前述の通り、 1ETH=10,000SPL[1] で取引されます。また、トレード手数料の優待などが付与されるクリスペPrimeへのアクセスをプライム会員権とした売上があります。月額1,000SPL[2] の会員費になります。また、ユーザーが創作したカードなどが二次流通マーケットで取引された場合の取引手数料が収益源として挙げられます。NFTマーケット最大手のOpenseaで取引されれば取引金額の7.5%が手数料として運営会社の収益になります。
その他には、直接運営会社の手数料にはなりませんがゲームエコシステム内にはギルドやユーザー主催のバトルも存在し、ギルドのオーナーなどにはSPLやETHが分配され、コミュニティを盛り上げる施策が組み込まれています。
c. PolkaFantasy
ⅰ. 会社概要/サービス概要
3社目はPolkaFantasyに注目します。
サービス名はPolkaFantasy (ポルカファンタジー)といい、運営会社はFantasy Tech Inc.(https://polkafantasy.com/)になります。サービスの正式ローンチは22年8月現在まだされていませんが、分散型取引所(DEX)では売買が可能になっており、独自トークン$XPは複数のDEXで交換が可能になっています。[1]
所在地はベリーズという中米の国で、CEOも日本人ではありませんが、日本のIPを取り上げており、開示されているチームの大多数が日本人(例えば元・テレビ東京アニメ事業プロデューサーや元・スクウェア・エニックス米国社長などがアドバイザーに就任している)のため本稿でも取り上げました。国外ということもあり、独自トークンを発行してUtilizationも充実させているため、ゲームエコシステムが充実しているプレーヤーになります。
既存投資家においては、同様のGameFiプロジェクトの中では既に多くの投資家を集めており、本プロジェクトの注目度も高いと言えるでしょう。以下が運営会社HPで開示されている投資家です。
ⅱ. サービスの特長
PolkaFantasyの特徴をまとめますと、
主な特徴は3つあると言えます。
ひとつ目はクロスチェーン対応の点です。運営は、BSC/Polygon間のブリッジ機能を構築することでETH-BSC-Polygonネットワーク上で$XPが容易に交換できるようになると解説しています。[1] トークンブリッジの構築[2] [3] [4] ガス代の削減などそれぞれのチェーンの強みを享受できるようになり、より多様なユーザー層にも対応できる点は大きな強みと言えるでしょう。
また、PolkaFantasyの強みとして、独自のトークンを発行しており、トークンのユーティリティがリッチなことも特徴の一つとして挙げられます。
ステーキングや限定アイテムなどへのアクセス権だけでなく、ガバナンス面(投票やモデレーション)、ロイヤリティ増加や取引を割安に行える側面も兼ね備えたトークン設計となっており、価格の安定と流動性の確保を同時に実現しようとしていることを思料できます。
3つ目の特徴は専用のWalletの存在です。
PolkaFantasyでは独自の専用walletを使用することができ、通貨の保有手段としての使用用途に加えて、入手したNFTを閲覧することができます。また、P2P取引も行うことができ、高速な取引やNFTの保管・閲覧が可能なため、UXに優れていると言えます。
ⅲ. プロダクトロードマップ
PolkaFantasyは正式ローンチ前ではあるものの、β版のリリース時期など開発ロードマップが公開されているため、HPや上記の引用元などを是非チェックされてみてください。現状では23年のQ2までに正式リリースを期待できそうです。
3.GameFi通貨に関する現行法規制関連
最後に、GameFi(NFTゲーム)に関連する国内の法規制をまとめます。
やはり一番の論点になるのはゲーム内通貨=Game NFTがどのように認識されるかという点になると言えるでしょう。
前回記事にも掲載させていただいている日本暗号資産ビジネス協会により公開されている『NFTビジネスに関するガイドライン』などを参考にして暗号資産に該当するか否かを判断する必要があると言えます。
上記は前回記事にも掲載していますが、通常①利益分配の有無、②決済手段等としての経済的機能の有無によって、ゲーム内NFTが国内法における暗号資産として認識されないことを確認します。
次に、賭博罪の該当性を確認する必要が生じます。ゲーム内NFTが以下の構成要件を満たす場合には、賭博罪(刑法第185条、第186条)に該当する可能性を払拭できないためです。
■賭博罪の構成要件
(①) 偶然の勝敗により
(②) 財産上の利益の
(③) 得喪を争うこと
(④) 失われ得る財産上の利益が一時の娯楽に供するものでないこと
上記は前回記事にも掲載していますが、通常①利益分配の有無、②決済手段等としての経済的機能の有無によって、ゲーム内NFTが国内法における暗号資産として認識されないことを確認します。
次に、賭博罪の該当性を確認する必要が生じます。ゲーム内NFTが以下の構成要件を満たす場合には、賭博罪(刑法第185条、第186条)に該当する可能性を払拭できないためです。
■賭博罪の構成要件
(①) 偶然の勝敗により
(②) 財産上の利益の
(③) 得喪を争うこと
(④) 失われ得る財産上の利益が一時の娯楽に供するものでないこと
④の「一時の娯楽に供する物」としては、その場で直ちに消費される財産的価値の大きくないものが想定されており、タバコや食品などが典型例とされているため、NFTゲームの場合は①~③がより注意すべき論点になると言えます。
NFTゲームの場合は特にNFTの獲得に偶然性が生じていないことを論理的に整理すると賭博罪に抵触する可能性の判断の助けになると言えるでしょう。
本稿で取り上げたゲームとはジャンルは変わりますが、例えばNBA Top Shotなどのランダム型販売サービスを活用するゲームに関しては、NFTの獲得に偶然性が生じるか否かを整理する上で十分な注意が必要です。
日本暗号資産ビジネス協会のガイドラインにおいても、パッケージ販売やガチャの手法を用いてNFTを販売する場合は販売者と購入者との間や購入者と他の購入者との間で財産上の利益の得喪を争う関係(②・③)が認められるかを検討すべきこととなります。その判断のためには、サービス形態に応じた個別具体的な検討が必要とのガイドラインを出しています。販売者側が自らが設定した販売価格に相当する対価の支払いを受け、購入者側がその販売価格に応じたNFTを獲得していると合理的に判断ができれば、そのNFTの取引は財産上の利益の得喪を争うものではないと整理しうると考えられるとも追記されています。
日本暗号資産ビジネス協会『NFTビジネスに関するガイドライン』よりhttps://cryptocurrency-association.org/nft_guideline/#04
また、有償ガチャ以外にも、ランダムに新たな NFT等の換金性が認められるアイテムを合成する場合、合成により無くなるNFT等のゲーム内アイテムと合成後の NFT アイテムの価値に差が生じると財産上の利益の得喪と評価されて賭博罪に該当しえると言えます。さらに、二次流通市場が併設されているゲームにおいて、ゲーム内NFTをゲームのプレイの報酬として付与する場合は、その仕組み賭博罪に該当しうるため、慎重な検討が必要になります。
考えうる対策としては、例えばガチャで獲得できるNFTアイテムを単品販売せず価格参照が難しい状態にしたり、ガチャを回すのに必要な参加費を1ETHとした場合に獲得できるアイテムも全て1ETHとすることで、ゲーム内のレア度や活用用途が違えど”利益の得喪”には繋がらないと整理することで賭博罪の成否の可能性を低減するなどが考えられます。
ただ、いずれのケースもサービス形態ごとの法的判断が必要になるため、こういった課題から、自民党デジタル社会推進本部 NFT政策検討PTのホワイトペーパー案では「NFTを用いたランダム型販売と二次流通市場の併設は、海外での普及状況に鑑みて、少なくとも一定の事業形態が賭博に該当しないことを明確にすべき」との提言がなされています。
最後に
本編では、GameFiの市況感、その中でも日本人チームにより開発がリードされている注目度の高いプロジェクトにフィーチャーして簡単にまとめました。各プレーヤーそれぞれにゲーム内エコシステムを拡大・維持させる仕組みがみられ、既存のGameFiプレーヤーや新興プロジェクトを考える際のご参考になればと思います。本稿が少しでも読者の皆様のお役に立てば幸いです。
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