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【受かることが目的にならないように。】

ジュニアユースセレクション。
Jクラブに入るために、強いチームに入るために、セレクションに臨むにあたって何か意識しておいた方がいいことはありますか、というご質問をよくいただきます。
しかし僕の回答は決まっていつも同じ。

「いつも通りのプレーを心がけてください!」
「ミスを気にせずどんどんやってください!」
「どれくらいできるか楽しんでください!」

受かるために、何か特別な方法があると思われていたとしたら、期待外れの回答かもしれません。
でも僕は、この意識で臨むのが最適だと考えます。

長年Jクラブや、各トレセンに関わってきたからこそ、見える未来があります。
セレクションだからと、特別なことを意識して臨むと本来のプレーができないまま終わり、今の自分の本来の力として、何ができて、何ができないのかが全く実感できないまま終わる。
違うことを意識しすぎるあまりの不完全燃焼感。
本当に大切なのはその先の未来。
本来の自分で臨まなければ、現状の分析は的確にできず、後の取り組みがズレてきます。

またその逆として、特別なことを意識して臨んでたとえ受かったとしても、それは本来の自分ではないため、入ってから無理が出てくるし、ここはレベルが違う、、場違いかもしれない、、と思い悩むことにもなりかねません。
もちろんそれらを乗り越えられないと決まったわけではありませんが。。

各チームには事情があります。
ジュニアチームがあるなら現在所属している選手との比較があるし、ポジション適性が重なることだってある。
だからこのチームでは受からなかったけど、違うチームでは受かったということがでてくる。

また選手を見るポイントも、評価するポイントも、各チーム大きく相違はなくとも、人間が人間を見ている以上、しかも伸び代がまだまだ秘められている子どもを見る以上、誰も絶対なんてわからない。
全チームが同じにはならないし、未来の成功や失敗が決まるわけでもない。

そう考えると、ただ目の前のセレクションだけにとらわれてしまうのは本質ではありません。
もちろん受かりたいという気持ちは大切。
それがモチベーションとなり、日々の取り組みにも反映されるのは事実。
しかし、それだけ思いが強すぎると、受からなかった時の落ち込みは半端なく、それは本人だけでなく、家族みんなを巻き込みます。
そこでサッカー人生が終わるわけではなく、プロになれないわけでもなく。

僕はたくさんの逆転を見てきました。
入ってからが重要。
続けるその後の3年間をどう過ごすのか、過ごせるのか。

そう考えると、今の自分にとって最適な場所で磨けるジュニアユース年代の3年間を過ごすことの方が、未来にとってはよっぽど重要です。
受かることがゴールにならないように。。  




代表   森  一哉

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