【春節】 シンガポールお正月事情② 🍊食事編
昨日の概略編に続いて【春節】のお話!
今回は「食」に特化して語りたいと思います。
「食」が国民共通の興味…というぐらい
シンガポール人の食への情熱が並々ならない。
そんな彼ら彼女らにも日本人のようにお節料理を食す習慣が…?
ありません!
てゆーか、各家庭で手の込んだお料理を作って…みたいなコトは
(ほとんど)あまりないです。
そもそも基礎知識として、シンガポールは共働きが普通。
普段は朝から外食の家庭も昔から結構多い。
家庭の味が皆無…という訳ではありませんが
美味しく安いホーカー(フードコート)が沢山あり
労力や光熱費等合理的に考えた結果なのか、、家庭料理の存在が希薄です。
しかしながら【春節】の間はこういった
普段使いのいつものお店たち…
ホーカー(フードコート)や市場やスーパーもほぼほぼお休み。
前回、朝食難民駐在員のお話をしましたが
【春節】料理を提供するホテルや高級レストラン系は一部営業していますが
予約なしでは厳しいのが現実です。
もしホーカー(フードコート)で開いていたら奇跡の一軒、という訳です。
つまり、
【春節】を安心して迎えるには
「籠城の備え」並みに食料の事前調達や予約が重要なのです!
①春節の食事パターン
家族や親族や友人で集まって(中華系の人は一族の結束を大事にする)
❶ 【春節】用に購入したご馳走を食べる
(ちょっとの加熱などで食べれるようなものが基本)
❷ 豪華版ポットラック(お料理を持ち合って集まる)ホームパーティ
❸ 中華料理の【春節】料理を提供するレストランで食事(予約必須)
※ 具体的に食すものは後で言及しますね
…みたいなのが多い気がします。
では具体的に何を食べるのか…見てみましょう。
②ローヘイ(ユーシェン)
お料理の正式名称は「魚生」ユーシェン。
ユーシェンはお刺身のコトなんでですが、
香港やシンガポールでよく見る中華粥のスタイルで
お粥のトッピングでよく見られるお刺身もユーシェンと呼びます。
(熱々のお粥に生魚(ユーシェン)をのせて予熱でほんのり加熱して食べる)
この名称だと特別感がないからなのか…?
ローカルたちはユーシェンを食べる時に発する掛け声から
この春節料理を「撈起」ローヘイと呼ぶのがポピュラーです。
掛け声??ファッ??? ってなると思いますがw w
このお料理、ざっくり説明すると
(( 千切り野菜サラダ with お刺身 & パリパリトッピング乗せ ))なんですが
・刺身のツマみたいな大根やにんじん他の千切り
・サーモンとかタイのお刺身スライス
・ポメロ(柑橘)や赤や緑の寒天状のトッピング
・ワンタンの皮を揚げたものやナッツやゴマなどの食感系トッピング
・甘酸っぱいプラムの入ったドレッシングソース
で構成されています。
そして
大事なのが料理の仕上げ。
☑︎ 紅包的な小袋入りの魔法の粉(スパイス)を振りかける
☑︎ オイル、カラマンシー(ライム等の柑橘)果汁、
プラムドレッシングを回しかける
(ここまでは店員さんがやってくれる店が多い)
☑︎ 全員が立ち上がりお箸を持ってお皿を囲む
☑︎ 「ローヘイ!ローヘイ!」と呪文を唱えつつ箸で具材を持ち上げ
一心不乱に混ぜる 笑笑
☑︎ 激しく混ぜて少しお皿の外にこぼして完成w
パフォーマンス込みの縁起物のお料理なのです。
お高い店ほど大仰にプレゼンテーションされますw
お味は個々の店の力量次第。
年々工夫がされておいしくなっているような気がします?
ぶっちゃけ…
私が初めて訪れた頃にはシンガポールには存在してないお料理でしたw
(数なくともポピュラーでは絶対になかった😂)
2000年の初め頃に細々と始まった気がしますが
今では「お正月の定番」に…
文化は人が意図して作るもんなんだなーとつくづく思う事例です。
③プンチョイ
「盆菜」(プンチョイ)は広東や客家の鍋料理。
小声 (((( これもそこまで昔は定番って程じゃなかったんですけどねww ))))
鮑がメインを張ってて、あとはナマコやホタテだったり、
いわゆる「映え」です、映え映えなお料理✨
山海の珍味を入れた見るからに豪華鍋…と言ったところ。
豪華で美味しいんだから縁起がイイに決まってんでしょ!みたいな
強気さを感じるお料理ですw
お家でゆっくりお鍋を囲むのは日本とも通じるところですね。
④バクワ
「肉干(肉乾)」(バクワ)
私の中では
バクワこそが由緒正しき昔からある真の春節料理w
年中購入できるのですが、
とりわけこの時期は皆が縁起物として買い求めるため、
市内のお店はどこも盛況です。
甘じょっぱ(スパイシー)な味付け干し肉なのですが、2タイプあります。
🐷 1㎜ぐらいの厚さで豚肉の塊を四角にスライスしたもの
※ コインの形状も人気です
切片豬肉乾(Dried Sliced Pork)スライス
🐷 ミンチにした物を再形成したもの
(中華ソーセージと呼ばれるのもこのタイプ)
碎片豬肉乾(Dried Minced Pork)挽肉/ミンチ
味付けはキホン、中国醤油と砂糖と五香粉?だと思います。
塗ったり混ぜ込んだりして炭火で炙って売ってる…
炙ると醤油砂糖が軽く飴状にネチっとなって…
もうね…もうね…それが絶品すぎる🥹❤︎
元来はそーしたものでした。(炭火がキモ!)
昔は店先で炙って味見をさせてくれるものでした。
チャイナタウンにはこのスタイルの路面店がまだあるので
是非この炭火スタイルのものを食べてみてください!
現在は量産型になって
焼いたものをパウチやプラスチックケースから出す味見のスタイル。
コロナ後はなかなか大盤振る舞いとゆー訳には行かなくなったようですが…
有名バクワメーカー
・美珍香(Bee Cheng Hiang)ビーチェンヒャン
日本に支店(銀座店)あり。
知名度ナンバーワンのバクワチェーン店。
市内の至る所にあり、安定感あるお味。
・林志源(Lim Chee Guan)リムチーグァン
私的に一番推せる!チャイナタウンの他にオーチャードrd (ION店) もできたコトで認知度増してきました。実力派。
プロウンチリロール(エビ風味おつまみ)フロス(削り肉ふりかけ)も
美味しい✨
・香味(Fragrance)フレグランス
在星歴短い日本人にはそこまでメジャーじゃない?が
店舗数も結構ある老舗有名店。
ディズニーコラボとかもやってるよ!
お土産にもぴったり…と言いたいところですが、、
バクワはお土産ジャンルとしては「ポークジャーキー」
察しの良い方ならお分かりでしょう…
検疫申請/証明書なしには通過できません。
つまり空港で売っていますが機内には持ち込めないし、
滞在中購入してトランクに荷造りしても国外持ち出しも不可です。
シンガポール往復歴30年近いですが、コレばっかりは変わりません。
⚠︎ご注意ください⚠︎
というわけで
我々一般日本人に与えられた選択肢は2つ。
滞在中に食べるか、
銀座の美珍香で購入するか…です😭
⑤パイナップルタルト
前回も述べましたがパイナップルは【春節】のラッキモチーフ。
漢字では「鳳梨」(ホウリ)
「福が来る」「運気が上がる」などの意味をもつ「旺來」(オイライ)と
発音が同じことから幸福や繁栄のシンボルとされています。
そして、今度こそお土産に最適ですw
シンガポールのパイナップルタルトは
パイナップルの繊維や酸味が残るほんのり甘めのジャムを
❶ さっくりタイプのクッキー生地の上に乗せたもの(ONタイプ)
❷ 中華風のホロホロタイプのパイ生地の中に内蔵した(INタイプ)
❶、❷ 両方のタイプを販売しているコトが多いです。
台湾の「鳳梨酥」(パイナップルケーキ)とも異なります。
お日持ちもお店によってまちまちなので
ご確認ください。
<オススメ店>
・LE Cafe (エルイーカフェ) 中秋節でご紹介
・Kim Choo Kueh Chang/金珠(キムチュー)
丁寧で美味しいイーストコーストにあるニョニャ菓子の名店
雑貨もすてき✨
・Bengawan Solo(ブンガワン ソロ)
市内各所・空港にも売店あり。 安定感のある美味しさ!
この辺を抑えておけば
【春節】の食入門編はクリアできると思います🔰
まだ色々あるんですがw
また追記しますね。
長文にお付き合いいただき
ありがとうございました ❤︎ʕ•ᴥ• ྀིʔ