目指す会 2310 筑波山ヒルクライム&ツーリング 4
前回乗越峠にチャレンジした。厳しい斜度の洗礼でガス欠になった筆者はまぁまぁ無口で扱いにくい存在だっだろう。
スタートダッシュや尻上がりって言葉があるようにスポーツには調子の上げ下げが必ずある。そうでなければ3割打てば一流と言われるプロ野球で大量得点(失点)が発生することを説明できない。
たまたま調子が悪かっただけ、ここからは大丈夫。と都合良い解釈を決め込み、一呼吸おいて次に向かう。
今回のツーリングの目的地は筑波山山頂、ロープウェイ乗り場があるつつじヶ丘。ただしゴール前には筑波山最大の難所と名高い「十三塚峠」が立ちはだかる。
十三塚峠もつくば道と同じくいわゆる激坂の類。なのだがまずここに行くまでにまぁまぁタイトな坂を登ることになる。例えるなら十三塚峠は2次試験、名も無いまあまぁタイトな坂という1次試験を突破しないと参加すら許されない峠だ。
ということでまずは名も無いまぁまぁタイトな坂にチャレンジ。ここでもT橋君が快調なスタートダッシュを決める。若者の勢いにただただ傍観スタンスのE原氏とS水氏。多少体力の回復が見込めた筆者は、年配として負けられないと力強くペダルを踏むがここで左のハムストリングがツルというアクシデント発生。悶絶する筆者。
そんな筆者を横目にE原氏とS水氏が「無理してイキルからー」と心配とは真逆の言葉をつばのように吐き捨て、おごってもらうの当たり前でしょってスタンス女子が全く財布出す素振りしないのと同じように、介抱の素振りゼロで筆者を置いていく。
前を行く奴らがアクシデントを起こしても絶対助けないと心に決めながら痛みが引くのを待つ。よし、反撃返しだ。
ハムストリングをケアしつつもデュランダルが如くの追い込みを見せE原&S水をかわし2着で十三塚峠入り口にゴール。筆者の足がつった間接的な原因のT橋君はここでも涼しい顔をしていた。可愛くない学生。
ということで鬼門の十三塚峠。たまに街中でも急な坂道にはスリップしないよう◯◯模様のコンクリートがあるが、ここでは◇◇模様のスペシャルバージョン。
しかもこの道はちょっとした近道なのか割と頻繁に車やバイクが通る。当然モータースポーツに勝てるわけもなく道を譲るのだが、激坂故に端っこを走る余裕もなくチャリから降りざるを得ないときもしばしば。激ムズな上に運ゲー要素も兼ね備えたいわばクソゲー的側面ももつのが十三塚峠の特徴だ。
何台かの車をやり過ごしいざスタート。早々に一番軽いギアにしあとはひたすら我慢の時間。最も負荷の小さそうなラインを見定める。
少し気を許そうものなら前輪が浮き、瞬間的な立ちこぎで前体重を強くしすぎると後輪のグリップが0になりバランスを崩す。サイコンがピピッと鳴った。どうやら遅すぎて停止したと認識したらしい。
牛歩戦法よりも遅い足取りだが着実にペダルを回しなんとか1着でゴール。きつすぎる、体中がアカンと言うている。安室奈美恵のファンならきっとボディーがフィールでイクジッドしたって表現するレベル。よう頑張ったわ。
ゴール付近べぜーぜー言ってたら太ったチャリダーが「十三塚峠登ってきたんですか?」と声をかけてきた。「えー、まぁ」と人見知りをこじらせたら「すごいっすね!」と褒めてくれた。よほどすごいことらしい、十三塚峠。
さてあとは高みの見物。筆者からだーいぶ間をあけてE原さんが2番目の到着。
「T橋? あー大したことねーな」と1度勝っただけなのにやたらビッグマウスなE原さん、そんなところも彼のチャームポイント。
残るS水とT橋君、遅れに遅れようやっときたかと思えば2人そろって歩いて登ってきた。何かあったのか??
なんでもT橋君が激坂の重力に耐えきれずチャリのコントロールを失い、側溝に転げ落ちてしまったとのこと。それを介抱するためにS水さんはチャリから降りた。下手したらとんでもない事故だが幸いかすり傷のみで大事には至らなかった。アメフトで鍛えた筋肉は裏切らない。
悪名名高い十三塚峠を負傷者を出しながらもなんとかパス。あとは目的地、つつじヶ丘を目指すのみ。つくば道、十三塚峠と激坂2つをクリアした我々にとってはもはや赤子の手をひねるようなもの。楽しんでいってみよう。
ということで次回もお楽しみに!