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目指す会 2312 AJパーマネント千葉200 ⑤180/206

残すは70キロとなったエンデュランスの旅。おおよそ2/3を走り終えた計算になる。とはいえまだ70キロ、なげー。

チェックポイントの度に撮るマシン。イカツ目のS水氏車体

力の入れ方1つで簡単につっちゃう太ももにむち打ち次のチェックポイントに進むのだが、さーここからが本番ですぞ的なド定番の煽り方で今回のコースは挑戦者達の心をへし折りにくる。ポイントは3つ。
・残り70キロで強制休憩イベントとなるチェックポイントは2つだけ
・後半30キロは緩やかな登り坂が続く
・ラストに鹿野山というハードモードのラスボス峠が鎮座

加えて日没で視界と体温を奪われるというデバフ付だ。なぜこんな過酷極まりないイベントに参加したのか…人間は時に非論理的な判断をする。

こぼした愚痴の数だけ前に進めば良いんだけど、実際はただ無駄に時間が過ぎるだけ。悲劇のヒロインぶることさえ許されずせっせとペダルを回すのみ。ネクストポイントのセブンイレブンを目指す。

時刻は13時15分過ぎ。日没の16時半までの3時間がホワイトブレスな季節の限られた暖かな時間帯、ホットリミット。このサービスタイムで少しでも距離を稼ぎたい、にも関わらず決して先頭を走ろうとしない筆者&E原氏とそれに対し1つの文句も言わないS水氏、彼の心の広さは東京ドーム3つ分。

14時53分、161キロ地点チェックポイントのセブンイレブン鴨川西條店に到着。気温の後押しもあり30キロを1時間30分程と良い感じにのペースでクリア。疲れしか残ってない終盤ということを考慮しても、近頃私たーちはぁ~くらい良い感じ。

しかし疲労が雪のように降り積もっているNOWのため、ポケットからスマホを取り出して写真を撮る、という行為すら億劫になる。故にセブンイレブンでの写真を3人とも撮り損ねていた。(コンビニがチェックポイントの場合、買い物したレシートを残しておけばOK)

残り45キロの最終区間。平坦&元気&無風(もしくは追い風)というコンディションであれば2時間程度でクリアできる距離感だが、現実は上り坂&峠&クソ疲れてるとBOOWYも呆れるくらいのバッドフィーリングさ加減。

先に結果をお伝えすると約3時間かかり最終ゴールしたのが18:13。つまり日没後1.5時間ほどを走った事になるんだけど、これがまぁ地獄だった。というか地獄越え、オーバーザ地獄。貴様には地獄すら生ぬるい! とケンシロウが兄貴ジャギにはなった名言があるがまさにそんな感じ。「え、これが地獄? 炭酸泉くらいぬるくね??」って。故にここからはどう地獄を歩いたのかの軌跡になる。

15時、最後のオアシス、セブンイレブン鴨川西條店を後ろ髪を綱引きチャンピオンに引かれてるんじゃないかって思いで出立。程なくしてダラダラと長い登り坂区間に入る。

登り坂は各個のペースにバラツキが出る。肉体改造に失敗したS水(ビルドアップしすぎた)が早々に遅れ出す。無理もない、ここまでの8割くらいをずっと先頭でひいてくれていたS水だ、体力も底をついてるのだろう。サンキューS水、お前の事は忘れない…無慈悲に切り離し前に進む。

3人の中では1番登り坂を得意とする筆者、これまでの道のりで見せられなかった良いところの見せ場はここだ、とちょっとイキってペースを上げる。少しずつE原さんを離していく。

いやーちぎる時のマウント気分って悪くないよねー、疲れててもこれはかわらんわー、先に行ってたっぷり休もー、んで奴らがきても休ませずに出発しよー、と育ちの悪さが露呈する脳内会話をしたのに罰が当たったのか、突然右膝にビキッと鋭い痛みが走った。パワプロのサクセスで怪我した時のあの感じ。

今日何万回と曲げ伸ばしを強いられた膝がストライキを起こした。ちょっと強く踏もうとすると痛みが走る。優しく踏んでね? 耳元でつぶやくとソフトMな膝。
これほどに残酷なのか…と嘆いた総北キャプテン金城の気持ちが100%理解できた瞬間だ。

と言うことでラストの登り坂区間は膝に爆弾を抱えながら進むことに。爆発しないように慎重にペダルを回す、当然速度は出ない。それでも膝が曲がるたびに痛む、ハードモードすぎる。

ダラダラと長い坂道を越え、少し下り時刻は16時、ようやく着いた鹿野山入り口。疲れがMAXなのと日が陰ってきて気持ちも乗らず、スマホを取り出す気力がなかった。故に別日に撮った鹿野山入り口の写真をはっておく。

服装を見るに夏場か、いーなー

下りで冷えた体を写真にある自販機で買った暖か~いお茶で暖める、100円で買える温もり。

あと30分程で日没だ。迫り来る暗闇の恐怖。本当は明るいうちに下山したかったが叶わなそう、結構ガチ目に落ち込む。人生ではじめてアニマル浜口に「気合だ! 気合だ! 気合だーーー!」って元気づけて欲しいと思った。

せめて日が落ちるまでに鹿野山を登り切るべく、一行はラスボス魔王の間の扉を開く…

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