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目指す会 2312 AJパーマネント千葉200 ④130/206

70キロ/206キロのチェックポイント保田小学校(って名前の道の駅)でトイレから中々戻らないE原さんを日光浴をしながら待つ。真冬の中数少ない太陽の恵みだ。

時刻は10時前後、出発して4時間ほど経過している。午前中までになんとか半分以上は走りたい。106キロ地点にあるチェックポイントに午前中で到着することをターゲットにする。

保田小学校のちゃんちゃんこきせられた小僧ともお別れ

スッキリした顔でE原さんが戻ってきた。どうやら大物を放出できたようだ。リスタート。

106キロ地点まで30キロほどだが、途中に2つのチェックポイントがある。こまめに休憩できるのでありがたい。道中も概ね街中で比較的信号も多い。飛ばすと信号にひっかかり無駄な体力消費をする、無理ないペースで走ることが最善の策。

88キロ地点のチェックポイント、バーガーが食欲をかき立てるが我慢

95キロ地点のチェックポイントのローソンに到着。時刻は11時10分。午前中での100キロ走破の見込みがたったので軽いラインチタイムをとることに。筆者はカップヌードルカレー味BIGをチョイス。たまに食べたくなるヌードルシリーズは全ての日本カップ麺の祖だ。

指先の痛みが悪化することはなかったが、残念ながらお昼を迎えても気温は思ったよりも上がらなかった。日没後の気温低下に一抹の不安を抱える。それでも我々に出来る事は1mでも前にチャリを走らせるだけ。ターゲットまであと10キロ。

12時10分。106キロ地点チェックポイント、沖崎灯台に到着。これで残りは100キロだ。100キロ走破の達成感と、もう倍走るのかという絶望感が同時に湧き上がる不思議な気持ち。

奥に見える白い灯台が撮影対象

ロードで100キロ走るのはほどよい距離感。今回のように休憩少なめで行けば6時間程度で走りきるので、ちゃんとランチやトークタイムを入れ込めば1日のイベントとして十分成り立つし、しっかり体も疲れ充実感も沸いてくる。ここがゴールならな~と頭の中で13回嘆いた。

だからといって現実が変わるわけでも無く、疲労がしっかりたまった状態で後半戦を迎える。倒したボスが復活し、第2形態となって再戦するときに気持ちにそっくりだ。事実今回のルートも後半戦のほうがタフなのである。

まだ余裕気味のE原氏だがピースのタイミングが合わなかった

次のチェックポイントは130キロ地点道の駅、ちくら潮風王国。暴風に守られてるため入国するためには風読みの杖的なキーアイテムが必要そうな名前だが、事実ここからは海岸沿いの単調な道をひたすら直進することになり、海風が常につきまとってくる。

幸いこの日はほぼ無風、時に南風(追い風)。風は気温と異なり我々に見方してくれていた。ということでS水、筆者、E原氏という通常編成で王国を目指す。

風よけ用に植えられたやしの木の並木道をひたすら進む。冬のやしの木からは南国の陽気さと冬の寂しさ両方が感じれら、四季のある日本に溶け込むのは難しい植物なんだろうなーなんて詩人っぽいことを考えながら走る。

S水が巡航速度を上げる。それに合わせてペダルを強く踏んだ時「ピキ」っと右太ももにアレが走った。つる前兆のアレだ。100キロのダメージは確実に蓄積されていた。幸いこれ以上速度が上がらなければつらない感じだったのでS水に速度維持のお願いをする。
するとE原氏が「しょーがねーから休憩するか??」と優しさを見せてきたが、それは建前だということを筆者は瞬時に見抜く。
「E原さん疲れて休憩したいならならしますが、自分は大丈夫っすよ?」
「は? 疲れてねーし、休憩いらねーし」
と犬も食わないおっさん同士の意地の張り合いを繰り広げる。静観するS水。一行は進む。

無理したけどさすがにそろそろ休みたいなー、しんどいなー布団で寝たいなーと頭の中の99%が休憩で埋まりだした頃、ようやっとちくら潮風王国に到着。

道の駅名前の由来がこの船千倉丸、写真の対象だ

206キロ中、130キロをクリア。時刻は13時15分。大きなトラブルもなく順調と言って良いだろう。ちょうど1日の内もっとも気温が高い時刻、布団をもらえたら秒で眠れる。

チェックポイントでの会話も弾む


12月の日没は16時半~17時。暗く寒い中では極力走りたくないがそれまでに206キロ走破は現実的じゃない。お日様が元気なうちにどれだけ距離を稼げるか、我々に与えられた重大な任務。新米がびっちりつまった米袋より重い腰を全集中で持ち上げ、次のチェックポイントに向けて走り出す。

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