「働く人がキャリアを考えるメリット」研修受講生の実感は?
こんにちは。キャリアコンサルタントの松岡澄江です。
私は、働く人がキャリアを考えるためのお手伝いをするのがとても好きで、日々企業でのキャリアデザイン研修やキャリア面談を行っています。
今日は、キャリアデザイン研修を受講した方の声を紹介しながら、働く人がキャリアを考えるメリットについてお伝えしようと思います。
*mezameでは、「キャリア」を単に仕事の変遷ではなく、“仕事を含めたその人の人生全体“ととらえています。
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今回、受講生の声を紹介させていただくA社では、毎年入社5年目になる社員にキャリアデザイン研修を実施しています。
若手から中堅へと変化するこの時期、今後は後輩指導も実施する立場になりますから、一度入社からこれまでを振り返り、今後の仕事にモチベーションを持ってもらいたいという意図で実施されています。
「キャリア」という言葉のイメージが変わった
《VOICE》
「キャリア」についてのイメージが「昇進」や「地位」といったものから「経験」や「人生」といった身近なものに変わりました。
キャリアという言葉を聞いただけで、「私には関係ない」と思う人も少なくありません。言葉そのものにいいイメージが無いのでしょうね。
また、キャリアデザイン研修となると、組織から「そろそろ昇進することを考えなさい」とプレッシャーをかけられる研修だとみなさん思うようです。
それを踏まえ、私は研修冒頭に、キャリアとは「経験」や「人生そのもの」であることを解説しています。
仕事も生活も、人生全体の中にある活動です。
何を考え、誰と、どこで、どういう行動をするかが「表現」として表れてきます。その積み重ねがキャリアなんです。
研修を通して、キャリアに対してポジティブなイメージを持ってもらえるのがとてもうれしいです(╹◡╹)。
順調な人ほど自分を見つめる機会が大事
《VOICE》
あまり自分の将来について考える時間がないので、自分を見つめるよい機会となりました。
実は、会社生活が順調な人ほど、これまでを振り返り自分をみつめる機会がありません。
仕事が順調な時は、今に集中していることが多く、過去や未来を考えるチャンスがないのだと思います。
仕事で何か悩んだり、適性に疑問を感じたりすると
「このままでいいのかな」
と漠然と不安になり、情報収集のために転職サイトを見始める。そして転職へ…。働く人の多くがとるパターンです。
とくに問題がない時期に受講するキャリアデザイン研修は、転職喚起どころか、むしろ離職防止になると思っています。
働いていると
「〇〇ができていない」
「□□のスキルをもっとあげないと…」
と、常に自分の足りないことに注目しがちですが、研修で仕事経験の棚卸しをすると、自分がこれまでがんばってきたことを認識できます。
自己認識できることで自信につながりますし、今の自分が未来につながっていくことを実感できるので、外ではなく今いる組織の中で前を向くこともできるのです。
悩んでいたことが整理できてスッキリする
《VOICE》
日々自分の職場での立ち回りに悩んでいたのですが、これからどうしていくべきか、整理することができ気持ち的にもすっきりしました。
《VOICE》
ちょうど仕事で悩んでいました。考えた方がいいけれど意識的に避けていた自分自身を見つめ直す機会をいただき、苦しむだけではなく、面白がる心の持ちようをアドバイスしてもらったように感じています。
およそ一日かけて自分について考える時間を過ごすと、自分を大事にしている感覚が生まれてくる人もいます。そのため、気持ちもスッキリできたのでしょうね。
また、日々の仕事というミクロに偏りがちだった視点から、“これまでと今とこれから”という長い時間に視野を広げたことで、気持ちが落ち着いたのかもしれないですね。
キャリアデザイン研修では、人それぞれが大切にしている価値観をさぐるワークもおこないます。
価値観の違いは人それぞれの仕事へのスタンスの違いでもあります。
自分の価値観と他者の価値観の違いに気づくことで、悩んでいたことが少し軽くなるケースもあります。
自分の固定観念を一度はずして、柔軟に捉えるきっかけにもなるようです。
漠然としていた目標が明確になる
《VOICE》
自分の未来のライフプラン・ワークプランを具体的に想像することができました。大まかなビジョンができたことで、漠然とした目標から少し明確になりました。
働いていると、どうしても目先の半年~1年に目がいってしまい、未来を考えるタイミングが少なくなります。研修では、少し先の5年後ぐらいの自分を想像してみましょうとお伝えしています。
その際、
『今、このくらいでしょ? じゃぁ、来年はこんなもんかな? となると3年後はこうなって、5年後だとこんな感じじゃない?』
……といった積み上げ方では、現時点での実現可能な自分しかイメージできません。
そうではなく、
『5年後、こんなふうになっていたらうれしいなぁ~』
というありたい姿をイメージしてもらっています。
ありたい姿ですから、本当にできるかどうかは今はわかりません。
それでも、5年後のありたい姿になるために、3年後はどうなっていたらいいだろう?と考えると、1年後までにやるべきことが見えてきます。
今を積み上げるのも、ひとつのキャリアの作り方です。ただ、それは日常の中でいつでもできることです。
せっかく未来を考える機会をもらったのなら、自分が理想とする状態を思い浮かべて、それを言葉にしてみることをお勧めしています。
漠然としていた未来に言葉を与えると、その未来が動き出しますから。
私はキャリアコンサルタントとして、働く人のありたい姿を考えるお手伝いをしています。
もっとたくさんの方に、未来を描いてもらえるように、キャリアを伝えていきたいと思っています。
■ 文/松岡澄江(まつおか・すみえ)
国家資格キャリアコンサルタント、研修講師
ブログ:「自分らしい生き方・働き方を考える」
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