介護 真っ最中の あなたと 傍にいる あなたに 伝えたいこと。
こんばんは。mac"oです。
今日は、懐かしい祖父の寝顔を眺めながら、”生きていてくれるだけでありがとう”って心で伝え続けていた日々を、久しぶりに思い出しました。
たまたま見ていた朝の情報番組で、老老介護や介護疲れによる事件について特集されていました。
番組の最後には、視聴者の意見や質問に専門家が答えていたのですが、教科書に載っているみたいなアドバイスが続いていたので、期待していたぶん、ちょっと残念で、もどかしくなりました。
「抱え込まずに相談して」「まず自分を大事に」「介護はプロに任せて」
これって、テレビでも、自治体の広報でも、よく言われるフレーズです。
「家族がだんだん衰えて、いつの間にか介護が始まっていた…」なんてケースなら、”相談して”っていうアドバイスは有効だと思うけれど、たいていは病気や怪我がきっかけで、生活をサポートしなくちゃならない状況が始まります。
それが同じ世代の配偶者なら、当然”そのまま一緒に生活したい”って考えるのが自然だろうし、その後の生活がしだいに悪循環になっていても、大変だってことさえ気が付いていない場合もあります。
そのうちに”こんなはずじゃなかった…”って思うようになっても、抜け出せない状況になっている…なんてことだってあります。
そんな時でも、「途中で辞めたっていいんだ」ってことだけは、忘れないでいて欲しいんです。
大変な”今”を我慢して、”乗り越えた先に穏やかな日がまた来るはず!”って思えないのなら、「離れていてもお互いに優しく想っていられる」ほうが、ずっと幸せなんじゃないかなって、思います。
それに現状では、施設にはなかなか入れないことがほとんどで、すぐには離れられないんだから、今はそんな気持ちがないとしても、もしものために探し始めちゃうのも、ひとつの方法です。
だって、大切な家族が生活する場所は、じっくり選んだほうがいいに決まっていますから!
”ずっと自宅で一緒にいたい”って考えていたとしても、毎日いろんなことが起るので、時には疲れてしまうことがあります。
だけど、実際に介護をしている真っ最中にいると、頭ではちゃんと分かっていても、的確な理論どおりに行動するなんて、なかなか難しいんです。
だって、「困っているから相談しよう!」なんて考えられるドライな人なら、自分の体力も、時間も、お金も使う「介護する」っていう選択を、最初から選んでいないんじゃないか…って思うんです。
きっと、その方や、その方との思い出をとても大事にしていて、そのままの生活を守りたいって気持ちがどこかにあるから、子どもや介護サービスに頼らずに、自宅で一緒に生きることを選んでいる、強くてあたたかい方なのではないでしょうか。
だから、その頑張っている背中を、見守ってくれる”誰か”に、出会っておいてほしいのです。
それが家族なら、いろんな気持ちを分け合えて、これからもずっと心強いだろうって思うけれど、もしも気が進まないっていうのなら、「友達」だっていいんです。
時々でも、ちょっとだけでも、何てことない話をするだけで、狭い世界にかかっていた霧が晴れて、光が見えてくるかもしれません。
まだ大丈夫って思っていたり、問題を解決しようと思っていない時でも、新しい風に吹かれたら、何かのきっかけになることもあるんです。
それから。
「介護をしている」って話を聞いたひとは、深入りしない…じゃなくて、伝えてくれた気持ちを受け取って、あたたかいお茶でも飲みながら、耳と目で”浅入りして” あげてくださいね。
あなたの微笑みが、うっかり誘われちゃう…あの香りになって、そのひとを包んであげられるはずです。
これが、ちゃんとした人生を送られている方よりも、福祉や介護についての理論に触れる機会が多かったこと、そして、実際に高齢者の生活をサポートしてきた経験をミックスして生まれた、ニートな孫の伝えたい つぶやき なのでした。