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カツオは良い魚だけど焚火は良い火ではないらしい

日本語の鰹は字が表す通り、身が堅いことから名づけられたそうです。では、英語でカツオをbonitoというのはどんな意味があるのでしょうか?

英語のカツオは良い魚

Bonitoはスペイン語に由来する単語ですが、その意味は良い物です。味が良かったのか、見た目が良かったのかは今となっては分からないところなのですが、とにかく何かが良かったからbonitoと名付けられたそうです。アルゼンチンの首都はBuenos Airesですが、このBuenosとbonitoは同語源です。
スペイン語に限らず、ヨーロッパの言語ではbon-に似た形で「良い」を表すことが散見されます。例えば、英語であればbonusやbenefitがそれにあたり、フランス語ではbonがそのまま「良い」という意味の形容詞です。Bon jourは良い一日ですね、という意味になります。

焚火は良い火…ではないらしい

焚火は英語でbonfireと言いますが、上記を踏まえると元の意味は良い火でしょうか?英語の辞書を編纂する人たちも19世紀ごろまではそのように考えていたようです。
ところが、15世紀に書かれた文献が見つかると、どうやらそうではないらしいということが分かります。bonfireの由来はbone(骨) + fireだったのです。祭日などで骨を燃やしていたことに由来します。
お祭りでみんなが集まりワイワイするときに焚く火という意味では、良い火ではあったのかもしれません。

参考

Online Etymology Dictionary, "bonito"
https://www.etymonline.com/word/bonito#etymonline_v_27273
Merriam-Webster, "The Secret History of 'Bonfire' A good fire made of bones"
https://www.merriam-webster.com/words-at-play/the-secret-history-of-bonfire

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