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はじめまして。末期がん患者です。

初めまして。2020年5月1日にこちらのnoteに登録したばかりのさぁやです。
GWに突入し4歳の娘もこども園がお休みに入ったため、子供との時間に時間を費やしていました。
体力が無限大の4歳児と一緒にいると(しかも世の中コロナで今は自粛自粛でどこにも出かけられない&出かけたくない。)、私ももちろん人間なので時には疲れたと思うときもあります。でも、それでも、一時一時が、私にとっては貴重で本当にかけがえがなく、幸せな時間です。
そう心から思えるようになったのは、ほんの1年前からです。
1年前。
それは私が癌宣告を受けた時。


先月の4月半ば、外来で病院に行った際に、
病院の先生にこんな話をされました。

「あなたの今までの治療、そして今のレントゲン・CTの結果等をすべて見返して、先生たちで集まって、これからの治療をどうしていくか会議が開かれたんだけどね。前にも話したように、なかなかもう厳しい状態なんだよね、治療の面では。。どうしていったらいいかな。。って先生たちのなかでもいろんな話はしているんだけど。。。このままとりあえず今やってる抗がん剤をあと1クールして。。っていう風にするか、それとももう治療はやめてしまうか。。 (沈黙) うん。。 でも なかなか、、、難しいよね、決断もね。。」


うすうす自分でもわかってはいたし、そんな感じの話を今までも、先生に少しずつ話はされていました。
わかってはいるけど、わかってはいたけど、直接そんな風に言われると、
なんていうんだろう、すごく動揺しました。
涙こそ流しませんでしたが、先生も雰囲気さっして、
「この話はあなた一人で聞くより、家族も一緒のほうがいいと思うから。1週間後、もう一度きて、ご家族と。その時にF先生(主治医)と話ができるように予約をしておくから。」と。

家に帰るまで1時間15分の道中。無心。
無心って、こういう風なことをいうんだろうなって実感できるほど、なにも考えず、なにも思わず。悲しくもないし、寂しくもない。

家に帰って、家族にその話をするも、
話は進まず。家族としては、やっぱり
治療をやめる=望みはなし、あきらめる。

という風にとらえがちで、とういうか私もそんな感じだったけど。
なので、なにかできることはないのか、なんでもいいから抗がん剤しておいたほうが安心なんじゃないか。って思っていたようです。

なにも決められず1週間がたち、家族に同伴してもらい、病院へ。
主治医から話をされたのは、先週の先生よりも、もっと具体的に、もっとはっきりとしたものでした。

「もうできる治療がない。ほぼ望みがない抗がん剤をこれからも打ち、
副作用に苦しむよりは、今、こんなに元気に過ごせているのだから、今の状態で、残りの時間を、残りの人生をお子さんと過ごされた方がいいのではないですか。」

私 「先生、私その抗がん剤をやめるっていう決断をした場合には、どういう風になるんですか?なんていうか、これからも病院にはきて、痛み止めなんかをもらうって感じですか?あと、治療をやめると、いまこんなに元気だけど、いきなり急変なんかして、もうだめ。ってことになったりする可能性ってありますか?」

半ばテンパって、バーと質問をしてしまった私。

先生 「もう治療をしないってなると、まずもう病院が別のところになります。そこの病院は、いわゆるホスピスですので、痛みをとりのぞいてくれる薬を出してくれます。そして、容態に関してですが、これは、誰にも分りません。今現在、腹水と胸水がすこしたまってます。腹水に関して言うと、さほど心配ないというか、まぁそんな言い方したらあれですけど、心配なのは胸水のほうで、胸水っていうのは、たまってくると、命に関わるほうなので・・。でももう、抗がん剤をしないとなると、少なからず、今まで苦しんできた抗がん剤での副作用がないわけですよ。副作用がないっていうだけで、ほんとうに精神的ストレスはかなり軽減されるとおもうんですよね。もちろん体への負担もなくなりますしね。そうすることで、長生きできる人って今たくさんいるんですよ。抗がん剤だけが全てではないんですよ。今はQOLを大事にするっていう時代なのでね。」

QOL:(クオリティ・オブ・ライフ)とはひとりひとりの人生の内容の質や社会的にみた生活の質のことを指し、つまり人がどれだけ人間らしい生活が自分らしい生活を送り、人生に幸福を見出しているか、ということを尺度としてとらえる概念である。QOLの「幸福」とは、心身の健康、良好な人間関係、やりがいのある仕事、快適な住環境、十分な教育、レクリエーション活動、レジャーなどのさまざまな観点から計られる

そこまで話をしてもらっても、というか、もうそれが今の私にとっては一番の道だとわかっていても、「はい、そうします」とはっきり言えない私。

先生 「じゃああと1週間。あと1週間できめてください。また来週に家族の方同伴でいらしてください。」

私 「わかりました」

なんていうかもう自分のなかでは先週からの流れでだいたい気持ちは固まっていたのだけれど、それでもはっきりした返事ができなかったのには理由があって、(周りの人は、この決断をどうおもうかな。ネガティブにとらえないかな。悲しい気持ちにならないかな。)と思ってしまっていたからです。特にそれを心配したのは、母・兄・姉。

私が決意し、先生にはっきりと返事をするには、家族にしっかりと、中身を話したあとだなっと分かったので、まずは姉に。そして母に。そして兄に。

それぞれ いろんな反応がありましたが、それはここでは割愛します。家族に伝えられたことで、すごく気持ちもすっきりし、私の吹っ切れたようにポジティブに。1週間後の先生との面談では、はっきりと先生に返事をし、1年間のお礼をし、もうこの病院にはあまりお世話になることがなくなるんだなと思うと、少しさみしくも感じました。

とういうことで、私は2020.5.1から、ホスピスへ初回訪問をしてきました。そのことについてはまた別ブログへ!

そしてこれからのブログに書こうと思っているのは、過去にさかのぼり、
私が体に異常を感じてから、そして癌発覚、癌宣告、セカンドオピニオンをしに、がんセンターへ行った経緯、娘との生活、入院生活、抗がん剤についてなどなど、いろいろなことを書いていきます。

癌について知ってほしい事もたくさん書いていきたいと思います。
もう癌っていうのは他人事では済まされません。
二人に一人が癌を患う時代です。
ですから、ぜひ時間がある方には読んでほしいです。
よろしくお願いいたします。


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