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エネルギーのいる話

ネガティブな話を聞くことがたぶん苦手だ。自分のエネルギーをたくさん消費してしまう。
誰がウザいとか、これがしんどいとか、あれが苦しいとか、誰が嫌いだとか、大きな負のエネルギーを持つ話を聞いていると、私の胸はどんどん縮んで重たくなって、吸える息の量が減っていくように感じる。瞼が鈍く重くなって、肩にいつもより強い圧力を感じて、腰と指はパキパキ音をたてて、下ばかり向くようになっていく。

自分のエネルギーがマイナスの言葉にどんどん吸われているようだ。

自分だってたくさん愚痴を吐く。自分の弱い部分を見せようとしたら、マイナスなことばかりになる。それらを受け止めてくれる人にひどく安心する。でも、自分はそれができない、のかもしれない。

しんどさを共有できることは多分重要で、でも、なんだか、わたしは、そればかりのコミュニケーションは既に難しい。もはやしんどいという言葉を聞くのも、話すのも、見るのさえ、少しキツい。

しんどさや生きづらさを抱えて生きることを話すことができる社会であってほしいと願うからこそ、こんな自分は匿名のSNSだけにしか表出できないのだが、大変なのは事実であるゆえに悩んでいるのだ。

自分はどんな話は聞けて、どんな話は聞けないのか。わたしは少し諦めて、そして周りにも諦めてもらって、そうしてコミュニケーションをとっていくしかない。それしかない、という前向きな気持ちがある。

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