テレビの太鼓の達人の神業チャレンジは全然凄くない！？真の太鼓の“達人”とは
こんにちは。神です。
いつも通り長い前置きで初見を滅ぼそうと思います。ちなみに今回は毒舌じゃないです。
さて、2024年の夏、太鼓の達人の世界大会が2016年ぶりにありました。様々なドラマがありましたね。今は某クソ譜面で炎上していますが…
また、テレビ番組では、太鼓の達人神業チャレンジなるものがあり、「河野玄斗君って勉強もできて太鼓の達人もできるの凄い！あと中絶も！」などの反響を呼んでいます。
確かにあの人たちは一般人からしたらとても凄いのですが、それこそ世界大会に出るような太鼓の達人ガチ勢からしたら、まあ大したことないな！くらいの印象です。
一体彼らはどこまでゴリラになってしまったのか、そしてゲームを運営するバンダイナムコはどこまでふざけてしまったのか、様々な観点から見ていきましょう。
道具編
持ち物からまるで違う！？
皆さんが太鼓の達人をするときはどんなときでしょう。おそらく太鼓の達人をしに行くぜ！なんて人はほとんどいないでしょう。
基本ゲーセンについた後、気分で何をするか選んでいくはずです。
持ち物なんて精々財布と、さっきUFOキャッチャーで手に入れた謎のお菓子くらいでしょう。
しかし、太鼓の達人プレイヤー、通称「ドンだー」たちは違います。
バナパス
バンダイナムコパスポートの略です。アカウントみたいなもので、ゲーム筐体上に、個人のデータを読み込ませることができます。
ゲーセンにセーブデータ！？となる人もいるかもしれませんが、別にこれ自体は他のアーケードゲームでも珍しくありません。
マイバチ
なんだよマイバチって。太鼓の達人は、当然ゲーム筐体にバチもついているため、100円さえあればプレイできます。
ゲーセンに備え付けてあるバチはハウスバチと呼ばれるのですが、とにかく重くて叩きにくい。
特に、後述するロールという技術は、ハウスバチでは死ぬほどやりにくい。といわけで、
こちらがマイバチ。といっても木を削ってグリップを巻き付けただけです。
公式がこんな怪しいものを売るわけがなく、長らくは一般の太鼓の達人ユーザーが作ったバチを取り寄せる状況が続きました。
見かねたバンダイナムコ公式が、ついに「公式マイバチ」を販売し始めました。公式なのにMyなのか…結構ボロクソ言われてるのも見かけますが、まあ悪くはないバチです。
録画機材
自分のプレイを見返したり、SNSにアップロードするために、三脚やキャプチャーボード、パソコンを持ってくる人も見受けられます。
これは確かに占有してるように見えるし、音ゲーマーが民度悪いと思われるのも仕方ないですね。
テクニック編
上級者のテクニックはもはや和太鼓ではない！
後述しますが、太鼓の達人はまだマシとはいえ、所詮音ゲーですから、インフレは起きています。
その結果、この世のものとは思えない音符の羅列が飛び交うため、プレイヤー側も対応してゴリラになりました。
シングルストローク
お洒落な名前ですが、ただシンプルにバチを振ることを意味します。
例えば初音ミクの消失の高速ラップは、BPM240の3連符の速さ。BPMとは一分間に何拍あるかを差します。
つまり初音ミクの消失のラップは、1秒あたり12回連打する速さというわけです。
一般人でもなんとか実現できる速さといったところでしょうか。
このシングルストロークのギネス世界記録が、1分間に1271回、1秒あたり約21回というマッハを記録しています。
この記録を持つ「けいた」さんはまさに太鼓廃人。太鼓の達人における唯一無二の記録を数多く打ち立てています。
YouTubeチャンネルもあるので是非調べてみてください。
ドラムロール
現代の太鼓の達人は、先程のギネス記録より速い速度で音符が飛んできます。控えめに言って頭のネジがドリルライナーしています。
しかし、太鼓の達人プレイヤー「ドンだー」たちは人間ではないので、この程度では折れません。
彼らが新たに生み出した技術が、ロール処理。順位発表等に用いられるドラムロールを応用したものです。
簡単に言えば、バチを反発させて、一回の振りで2打以上叩くことです。
しかし、腐っても筋肉ゲームではなく音ゲーですから、リズムに合わせる必要があります。
さらに、ご存じの通り太鼓の達人は基本的に、面を叩く「ドン」と縁を叩く「カッ」があるので、そう簡単には行きません。
ドンだー達は「1-2処理」「カド処理」などを編み出して対応し、今現在、ドンダフルコンボ(全て良)されていない曲は存在していません。
これがそこまでインフレしてないと思ってる理由でもあります。双打？誰ですかそれ
このロール処理ができるかどうかが、上手くなるための一つの壁になります。
また、このロール処理があるおかげで、物量が多すぎて腕が忙しい曲より、リズムが取りづらかったり、ロール処理をしにくい譜面をしていたりする方が、難しいとされることも多いです。
曲編
おふざけ大好きバンダイナムコ
先述のとおり、ノーミスクリアされていない譜面はまだ存在していないとはいえ、一般人はどうあがいても太刀打ちできないような譜面を大量に作るバンダイナムコさん。
今回はその中でも特にインパクトの強い曲を紹介していきます。
彁(裏譜面)
読み方は「か」。太鼓の達人には「かんたん」「ふつう」「むずかしい」「おに」の四種類の難易度があり、一部の譜面は「おに」にカーソルを合わせて縁を連打すると、「おに(裏譜面)」が出現します。
さて、この彁(裏譜面)は、曲なのか怪しいくらい独特ですが、聞けば聞くほど味わいがある曲。
そして2024年現在、太鼓の達人における最も難しい曲として名高い曲です。これは画像を見る方が早いでしょう。
いや明らかに音符が重なってますけど！？
皆さんの知ってる太鼓の達人は、どの音符も同じ速度で流れてくると思いますが、この曲は最大3種類の速度の多重スクロールとなります。
回転寿司の同じレーンで異なる速度の寿司たちが追い越しまくってレースでもしてるみたいなものですから、目で追えるはすがなく、暗記が必須レベルとなります。
ちなみにリズムがキモすぎて暗記しても難しいし、暗記そのものも至難の技。
しかしこの曲は登場から2、3日でドンダフルコンボされてしまいました。これでも最近の曲の中では相当粘った方です。
やはり太鼓の達人ガチ勢はゴリラを超越した何かです。
もりのくまさん(裏譜面)
暗記といえばこちらも負けていません。
もりのくまさん？そうあの有名な童謡です。そんな子供向け楽曲が難しいわけ…
ご安心ください。全難易度通して、非常に優しい仕上がりです。裏譜面を除く。
裏譜面になると、様子がおかしくなったくまさんが暴走し、譜面の流れる速度がどんどん上昇。叩く内容自体は単純ですが、最終的には最初の16倍の速度に…速すぎて何も見えません。ストロボ効果も驚きの、リニアモーターカーすら置き去りにする速度です。
太鼓の達人を運営するバンダイナムコは、もりのくまさんに限らず、「あなたとトゥラッタッタ」や「カルメン組曲」など、親しみやすく、良心的な難易度の譜面を、裏譜面で魔改造してくれやがることがあります。
以後別
正式名称は「以後別做朋友 The Distance of Love」。台湾の曲ですね。先程の二曲に比べると、譜面はさらに簡単になり、速すぎて見えないことは一切ありません。
むしろ逆、遅すぎるんです。基本BPMは132。そこからさらにスクロール速度を0.5倍し、BPMは約66。しかも、その前後で逐一変動しています。
ある程度タイミングよく叩くなら容易ですが、ドンピシャでタイミングを合わせるには、遅い曲だとかえって困難です。
その証拠に、2024年の世界大会で、一人一曲自由に選べるルールとなったところ、当然最難関クラス(おに★10)の曲を選ぶ人もいるなか、おに★6であるこの曲が二度も選ばれました。
しかもレベルの高い大会内で、ドンダフルコンボを達成したのは8人中0人。
このことが台湾でニュースになり、アーティスト本人が太鼓の達人をプレイするまでに盛り上がりました。
余談ですが、おに★10の曲は大量に存在し、その中でも難易度にかなり差があります。
ネットで調べれば、非公式ですが難易度表が作られているため、もしプレイするなら参考にしましょう。
え？プレイするの！？
これから太鼓の達人を始めたい人へ
誰もが知るアーケードゲームでありながら、ここまで進歩を遂げた「太鼓の達人」。
流石にガチ勢ほどの筋肉マンにはなりたくなくても、友達に自慢できるくらいにはやり込んでみるのは一興でしょう。
けれども、マイバチは買わずにハウスバチでプレイするにも、ゲームセンターまでいくのは少々億劫。
Switchなどの家庭用ゲーム機にも太鼓の達人はありますが、この時代皆が持っているとは限りません。
そんな迷える子羊に勧めたいのが、スマホまたはパソコンでの太鼓の達人。
なんか重課金者向けの公式アプリもありましたが、それではありません。
太鼓の達人というのは単純なプログラムですから、有志により作られた類似するゲームが無料で楽しめるのです！その名も太鼓さん次郎！
(リンク貼るのめんどくさいのでしません。本当にごめんなさい。謝ったから許してください)
ファイルの解凍など作業は要りますが、余程の機械音痴でなければ、マニュアル通りで誰でもできるようになります。
あとは、これまた有志が作った本家譜面や創作譜面をダウンロードするのもよし。
しかもこのアプリ、Pythonの五億倍簡単なプログラミングで、自分でも譜面を作れちゃいます。
私も好きな曲や母校の校歌、自分で作曲した曲などで、オリジナル譜面を創作してきました。
まあともかく！
無料なのは破格なのに知名度が低くてもったいないのです！本当に神アプリ！ぜひ始めましょう！
そしてもちろん、本家のアーケード版が一番素晴らしいです。
余裕があればゲーセンに行ってみて、好きな曲のフルコンボを狙ってみたり、公式が用意している「段位道場」で実力を試したりしてみましょう。
まとめ
太鼓の達人は、極めると人間からゴリラに進化する。
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