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石油ストーブって優しい。

実家の物置に長年眠っていた石油ストーブを引っ張り出した。きっかけは、元日に訪れたお寺で使われているのを見たから。

もともと、昔は実家でも石油ストーブを使っていた。さらに言えば、薪ストーブもメインで使用していた。それがいつの頃からか、石油ファンヒーターに取って代わられてしまっていた。

個人的には、石油ファンヒーターよりも石油ストーブのほうが断然好みだ。なぜなら、頭痛がしにくいから。

体質上なのか、酸素不足なのか理由は定かじゃないけれど、石油ファンヒーターを長時間使っていると頭痛がしてくる。室内に引きこもって仕事をするフリーライター・編集者にとって、これは死活問題だ。

頭の痛みにより、業務の効率がガクッと下がってしまうんだ。ひどい時には、業務を中断せざるを得ないなんてこともある。その点、石油ストーブをすごく気に入っている。

石油ストーブが好きな理由は、ほかにもいくつかある。まずは、「優しいあたたかさを感じられる点」だ。温風を放出する方式の石油ファンヒーターとは異なり、空気の対流と放射熱によるものだから、体の芯まであたたまれる。

次は、「加湿器が不要な点」だ。石油ストーブの上にやかんを乗せておけば、常に加湿し続けられる。また、そのお湯を使えば、いつでも好きな時にコーヒーやココアを飲めるのも嬉しい。

最後は、「肴(さかな)を炙れる点」だ。仕事終わりの一杯のお供に、肴は欠かせない。

ビーフジャーキーやスルメなどは、そのままでも十分おいしい。ただ、味をさらに際立たせるために炙りたい時だってある。石油ストーブだったら、すぐに炙れるのでとても便利なんだ。

今冬は、石油ストーブの虜(とりこ)になりそうだ。

そういえば、『灯油ストーブ』ではなく、なぜ『石油ストーブ』っていうのかが疑問だったから調べてみたんだ。

簡単に言うと、固形燃料から液体燃料に移行した当時の言い方がそのまま残ったためらしい。

かつては、固形燃料の『石炭』を用いた『石炭ストーブ』が普及していた。しかし、どこかのタイミングで液体燃料の『石油』に切り替わった。この時に、『石油ストーブ』という呼称が普及したらしい。

『石炭』と『石油』が対比しやすいのは納得できるね、うん。

キャンプ用のコンパクトな石油ストーブ、買っちゃおうかな。


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