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アナログなやりとりを楽しむ

私は書家という職業柄なのか、文房具全般が好きだ。

沼落ちするほどじゃないものの、文房具屋さんでペンの書き心地を「これはレッスンに使えるかなぁ…」などと思いながら、あれやこれやと試し、季節感あふれる便箋を眺めては、特に出す相手もいないのについ買ってしまったり。

そんな、ただただ在庫が増え続けて使われずにいた便箋や一筆箋の稼働率が、ここに来て俄然上がってきた。

理由は、ペン字の添削指導。

今月は対面レッスンをやめたので、ペン字コースの生徒さんの中で添削を希望する方には、郵送による添削をスタートした。

ペン字のお手本として便箋を使うことは多かったものの、実はプライベートでそんなに手紙を書くことが無かったので、1通1通出すたびにすっっごくウキウキしている。

この感覚はいつぶりだろう…と思ったら、10代の頃に文通していたときのことが色々と蘇ってきた。

・小学校の頃に引っ越してしまった友達
・宿泊研修に行って仲良くなった他校の子
・音楽雑誌のペンフレンド募集で見つけたユニコーンファンの子
・福山雅治のライブで知り合った子 などなど

文通相手とのやり取りは他愛もない話が多かった気がするけど、好きな人の話とかで盛り上がって、相手の話を聞きながら「ヒュー!大人~~!」とビックリしてみたり、昔、地元(岩手)は民放が2チャンネルしかないTV難民だったので、音楽番組をダビングして送ってもらったり、あの雑誌のあの写真がカッコ良かった!とか、ライブの感想を語り合ったりとか。

手紙を書くことだけではなく、手紙が来るのを待つ時間も含めて楽しかったなぁと。学校だけではない別の場所には、すごく広い世界があるんだ!と、いつも手紙を読むのが楽しかった。

(最近、志村けんが亡くなってしまったのもあいまって、妙にノスタルジックな気分になっている。古き良き昭和ではないけれど、いま、昔を懐かしむ感覚強めです。)

添削のやり取りをしていてもそうなんだけど、手紙を書いてる時は、相手のことだけを考えて、どう書けば内容や気持ちが上手く伝わるだろう…と熟考しながら書く。

文章を作るという意味では、パソコンやスマホを使うのと同じはずなのに、文章を作る労力は、圧倒的に手書きの方が多いと思っている。

(結局、今回の添削のやり取りは、私の文章力のなさに、LINEで内容を再確認する…とかしてるんだけどww)

そんなこんなで、文通のようなアナログなやり取りを結構楽しんでいます。

いま、経済も文化も流れが著しく滞り、本当に由々しき事態ではあるんだけど、今こそ、こういうことを楽しむ時かもしれないですね。


最近、食材を扱っているお店は通販も増えているから、こういうやり取りが全国各地で増えているんじゃないかと思ってるのだけど。

購入したお礼とか感想を、手紙やハガキで送ってみるのも良いかもしれない。

ホームページにお問い合わせフォームもあるし、SNSのDMもあるけど、手書きの文章は、内容だけではなく「温度感」も込みで確実に伝わるから。


シンプルイズベスト↓


手紙書くほどの分量じゃないけど、一言何か添えたいときは↓


やっぱり猫はなごむわ~↓



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