警棒を買おう
私は怒っています。
あらゆるメディアでただの記号と化している手錠や警棒に。
私は怒っています。
警棒という存在を意識したことがない人間がこの世に沢山ひしめいていることに。
私は怒っています。
Amazonやドンキで買った手錠もどきではしゃぐ大人は本当に見てられない。そんなもので満足している大人には心から猛省を促したい。カスの手錠を使ってプレイするのは楽しいか?そんなお前の人生は全て偽物であり、本物と呼べるものはお前の人生の中には何一つない。そのまま朽ちて死んでいけ。そういった気持ちで今このエントリを書いています。明日またここに来てください、本当の警棒を見せてあげますよ、と私の心の中に住む山岡も吠えています。
警棒を買ってください。
人を叩く用途で作られた頑丈な棒が家にあると人生が豊かになります。わかりますか?
私は一つのジャンルにつき気に入ったものを一点だけ手元に置いておく主義であり、上記のNEXTORCHはうちの現行品です。先代はこちらの警棒でした。
何に使うのか?そんなつまらないこと訊かないでください。この記事を最後まで読めばいいじゃないですか。
強く念押ししておきたいのは、いわゆる「特殊警棒」はN工業の商標であるということです。一般名詞としては(伸縮式)警棒ということになります。このN工業の警棒はある理由から少し珍しいもので、それでもこれはN工業の中でも比較的手に入りやすい仕様のものではあるのですが、手に入りにくい仕様のものは幾らか値段が上がります。これでさえ定価は1.5万円程度のところ、当時n万円で買った覚えがあります。
この動画には特に意図はありません。いささか歯切れが悪く感じるかもしれませんが。
何故そんなに高騰するのか?相場があるのか?と誤解されるかもしれませんが、これは特にN工業に限った話であって、よくわからない理由で欲しがっている人が妙に多いから、というだけです。一般に販売されているものではありませんから。
特に品質がいいのかと言われるとそうでもなく、作りが綺麗なだけで強度があるわけではありません。実際にある程度の硬さのものを叩くと警棒の方が負けます。私が手放した時は若干曲がりがありましたが、それでもn円で売れたのだから需要というものは恐ろしい。強度で言えば弊自宅現行品のNEXTORCHの方がしっかりあります。しかも普通に1.5万円程度で買えるのだから素晴らしい。
何に使うのかって? そんなのは瑣末な問題です。
警棒にはいくつか分類があります
・金属製(伸縮式が大半)
・木製(伸縮しない)
という材質による括りもありますし、
また伸縮式の警棒に関してはメカニズム面でも大まかに3つに分けることができます。
・フリクションロック
・ピンロック
・オートロック <類>ディスクロック、カムロック、NexLock
基本的には「金属製」で「ピンロック」または「オートロック」の警棒が扱いやすいものとなっています。実際、先述した2本の警棒もオートロックに分類されるものです。
フリクションロックは一番単純なメカニズムで、金属同士の摩擦で伸長後ロックされるものです。一番単純で一番頑丈で、比較的安価でもありますが、一度伸ばした後縮めようと思ったら地面に垂直に強く振り下ろす必要があります。そもそも思いっきり振り出すことをしないと、うまく摩擦をかけることが出来ず、相手方を突いた途端に縮んでしまったりもします。
ピンロックは警棒の伸びた金属の棒同士をピンでロックして、突いても縮みにくく、また収納する際もピンを押し込めば簡単に収納できるという機構のものです。
これは振り出し(フリクション)は基本的に非推奨です。手で警棒の先を伸ばさないと内部機構が傷んでしまったり、うまくピンが噛み合わなかったりすることがあります。フリクションに比べればしまうのは格段に楽です。
これに類似するものとしては、あの世界的に有名なASP社(※ごく限られた界隈で)のレバーロックLeverLoc方式の警棒があります。これはフリクションも出来て、なおかつ収納も叩きつけるのではなく、筒先を捻りながら押し込むだけで収納できるという代物です。オートロックに分類しても差し支えないと思います。
ASP社は欧米で法執行機関(いわゆる警察機関)に警棒や手錠を供給する最大手のサプライヤーですから、予算に余裕があるのであれば手錠も警棒もここのものを選べば失敗することはありません。本場で使われているものです。
そしてオートロックは、多くの場合フリクション可能で、その上収納時もグリップ底面のボタンを押し込めば収納できる非常に便利な機構を持つ警棒です。内部構造はフリクションロックよりも複雑ですが、今販売されているものはどこも高品質で必要十分の強度を兼ね備えています。少し前まではドイツBONOWI社製か、ASP社製のタロン・ディスクロックのほとんど二択であり、どちらも大変高価でした。
我々警棒界隈にとって、これらは憧れのブランドでした。
しかし数年前から、あるメーカーが台頭し始めます。
そうです(?)NEXTORCHです。
何が画期的か。
一言で申し上げるのであれば、その卓越したコストパフォーマンスで、先述した高級な警棒と比較すればおおよそ1万円ほど安価です。
中国で生まれたNEXTORCHは独自構造(こうした装備品にはパテントの問題がついて回りますが、NEXTORCHはその壁を乗り越えました)を組み込んだNexLock式の警棒を販売し、中国国内の公的機関はもとより、ヨーロッパの一部地域でも正式採用されるに至りました。
BONOWI社と比べると若干細身ですが、素早く振り抜くことができ、強度も十分です。がたつきは一般的に(?)警棒の宿命ですが、ASP社の警棒に比べると皆無と言ってもいい。
しかもスチール製のQuickerシリーズもあれば強化アルミ製のWalkerシリーズもありますが、特にWalkerシリーズは一般的なズボンのポケットになんなく入れることができます。少なくとも16インチまでは。またWalkerシリーズは先端にセラミックのチップが埋め込まれていますから、いざという時は窓を叩き割ることができます。
私はホルスターを併用していますが、多くの場合ホルスターも必要ないでしょう。財布・携帯・家の鍵・ハンカチそして警棒があれば安心です。
何に使うのかって、そんな話どうでもいいじゃないですか。
もっと突っ込んだ話をすると、これらは警棒ですが警備員が持つと法律上の呼び方が変わるだとか、警備員が持てるそれらの長さと重さの規定とそれに隠された秘密だとか、警察官の警棒の取り扱いだとか、掘り下げがいがある話はたくさんありますが、一旦ここまでにしておきます。
最後に軽犯罪法の条文と判例を引用して終わりましょう。
再見!
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