鶏頭となるも牛後となるなかれ【256 /300】
東京って夕立ってなくなったのかなぁと思っていたら、今週はしっかり降っていてびっくりします。株式会社はこの亀谷です。
気付くともう8月に入りました。8月は夏休みやお盆休みがあるので、忙しさにかまけているともう秋風が吹き始めたなんてことになります。今年ももう後半戦。気を引き締めて先を見ないといけませんね。
さて、今日は「鶏頭となるも牛後となるなかれ」についてちょっと考えます。
年功序列という制度が崩れていく今後の世の中にこそ大切になる言葉だと思いますので、今日はその理由について考えてみましょう。
なんで牛後じゃ駄目なのか?
「鶏頭となるも牛後となるなかれ」は、大きな集団の後ろについていくよりも、小さな集団を引っ張っていく方が良い。という意味の言葉です。この反意語にあたるのが「よらば大樹の陰」なんだと思います。
今までの終身雇用・年功序列が約束された大手への就職が、いわば「よらば大樹の陰」という意味で安定感がありました。
しかし、今の世の中はその大樹が中が腐っていて、気づくと折れていたなんてことが普通に起きる世の中になってきています。長期的に安心してついていける会社はどこなのか?というのは誰にも分かりません。
何も考えずに誰かについていっていたら、気付くと先頭がいなくなり、路頭に迷ってしまい立ち行かなくなる。そんな可能性が大いにありうるのが今の世の中です。
何かを判断するにも、その判断を支える指針が必要であり、その指針を作ってくれるのが判断した経験であるとすると、役職が降りてくるのを待つのではなく、自分の力で判断する機会を生み出さないといけません。
だから、牛の後につくよりも自分で考える習慣を作りなさい。という意味で「鶏頭となるも牛後となるなかれ」が、今を乗り越えるためには必要になってきます。
では、どうすれば鶏頭になれるのか?
では、どうすれば鶏頭になれるのでしょうか?
自分で会社を興す?ベンチャー企業に転職する?そんなのリスクじゃない?そう考える人も多くいると思います。
新卒の時に就職するのであれば「始めに選ぶ会社はベンチャーか、大手か」という形で就職活動論の中で良く語られているテーマですが、鶏頭になるチャンスが多いのはどこか?という視点で再度見直してみるとこの議論はもう少し整理されると思います。
鶏頭になるというのは、小さなグループのリーダーになることであり、判断する立場にいくことを指しています。この最小単位は始めはぶっちゃけ1人でも良くて、自分で判断し動けることが重要です。
だから組織の選び方はは実は会社自体の大きさには関係ありません。所属した組織のサイズ感によって頭の使い方が変わるだけで、大手にいこうが、ベンチャーにいこうがどちらでも構わなくて、自分で判断する場所が多いのはどこかが問題になってきます。
自分で判断しても失敗を飲み込んでくれる許容が大きいのが大手であり、その余力が小さいのがベンチャー。
自分が判断する環境を強制的に与えてくれるのがベンチャーで、自分で勝ち取らないといけないのが大手。
みたいな整理の方が正しいと思っていて、自分の性格や将来のキャリアを考えたときに、転職を繰り返してキャリアアップを目指すのであれば、レバレッジが効くのは大手だし、早く決裁権が欲しい、強制的にでもそういう環境に追い込まれたいというのであればベンチャーだしという基準で考えるともっと具体的なイメージが湧くと思います。
あとは自分次第で、鶏頭になるためには自分でチャンスを掴み取る必要があるので、そのチャンスを掴みにいくかどうかという問題になってくるのでしょう。
誰が言っていることも正しくない世の中へ
世の中、成功バイアスに満ち溢れていて、何の根拠も汎用性もない成功法則が蔓延っています。
ただ、この世の中、何が正しいのかを決めるのは時間だけで、その結果は未来になってみないと分かりません。
また世の正しさも多様になり、自分にとって正しいと相手にとって正しいも異なります。
必要なのは自分にとっての正しいは何かを考え、必要なものを自分の判断で選びとることです。
この精度を自分の中で高めていく作業を行っていくために一番必要なのが「判断した経験」になります。そして、その経験を自分の中で言語化し、整理していくことにより、自分にとって必要なものを選びとるセンスが磨かれていくのです。
その経験の量と必要な時間を考えると、若い時期から常に牛後ではなく鶏頭でいる必要があります。
組織の大きさは、最終的に力が付けば自分で選べるようになっていきます。まずはその選ぶ権利を勝ち取るためにも、自分自身で判断する回数を増やし、結果を出していくしかありません。
「鶏頭となるも牛後となるなかれ」
若い人は特に自分は今、鶏頭なのか牛後なのか、普段から意識して動いていってみてください。
それでは、今週もお疲れ様でした。来週も頑張りましょう!