言葉の意味を見直そう【311/400】
小さいころは夏が終わるのが悲しいと思っていたこともありましたが、終わらない夏は終わらない夏で風情がありませんね。。。
やはりあともう少しと思えるくらいがちょうど良いのでしょう。株式会社はこの亀谷です。
さて、どうでも良いことを書きましたが、今日は「言葉の意味を見直そう」というテーマで一本書きます。
年々、歳をとるにつれて自分の中から日本語の語彙が減っているなぁと感じています。
仕事の中では使う言葉が限られるので仕方がないかと思う部分もありつつも、自分の人生の解像度を上げるためには、言葉は大切にしないといけません。
今日はそんな自戒も込めて、曖昧なまま使ってしまっている言葉について考えてみようと思います。
意外と違いを意識して使えていない言葉たち
普段日本語を普通に話していますが、あまり違いを意識せずに使っている言葉が意外と多くあります。
意思と意志とか、戦略と戦術とか、予想と予測とか、目的と目標とか。
意思と意志は音が同じなので、文字で書かない限りは違いが分かりません。意識していないと使い方を混同してしまいがちです。
意思:考えや意図
意志:決意や心の力
戦略と戦術もなんとなく使い分けられるのですが、明確に意味を説明してと言われると困ります。英語にするとStrategyとTacticsなので、全く違う言葉なのですが、日本語だといきなり似たような言葉になってしまいます。
戦略:全体的な計画。大局的な視点で語られる
戦術:戦略を実行するための具体的な実施方法。短期的・具体的に語られる
目的と目標は、割と戦略と戦術に近い視点の話ですが、これも英語の方が理解しやすいです。PurposeとGoalなので、根本的に意味が違います。
目的:根本的な理由。長期的・抽象的な概念。
目標:具体的で達成すべきものが明確。計測可能。
感覚的には理解しているんだけど、ちゃんと意味が説明できない状態で言葉を使っていると、知らない間に人生の解像度が落ちて、ぼんやりしてしまうので要注意です。
目線が変わると似ているけど違う言葉になる
この文章を書いていても、日本語って難しいなぁと思います。
昔、中学受験の国語の問題でこんな問題よく出ていましたが、大人になって「はかる」の漢字で悩むことなんてそうそうありません。
計る/量る/測る/図る/謀る/諮る
・計る:時間・数
・量る:量・容積
・測る:長さ・高さ
・図る:計画する。割と前向きな考え事
・謀る:謀略など割と良くない計画事
・諮る:相談する。会議にかける。
全部意味が違うのに音が同じ。
英語だとcalculate/weigh/measure/plan/plot/consultなんですかね?正しいのか分からないですけれど、まぁ、英語であれば全く違う文字で書かれると思います。
日本語には他にも同音異義語はたくさんありますし(※四声で意味が違う中国語よりも質が悪い)、似たようなこと言っているのに意味が違う言葉もたくさんあります。
頭が上がらないと頭が下がるとか、
青田買いと青田刈りとか
おざなりとなおざりとか?
小さい頃にはちゃんと意味を覚えていた言葉も、使わないまま大人になると分からなくなってくるんですよねぇ。意味が分かっていても言葉がとっさに出てこないとか。
せっかく日本に住んでいて、日本語を操る以上、この辺は丁寧に使い分けを行いたいところです。
言葉に意識を向けるだけで、世の中の解像度は上がる
若い子がなんでもヤバイと言っているのを聞いて、便利な世の中になったなぁと思う反面、それだと狭い世界でしか生きていけないんだよなぁと思ったりもします。
言葉としては「ヤバイ」でコミュニケーションが成り立つし、同じ場所にいればそれで理解は出来るかもしれません。
ただ、その場所にいない人に対して状況を説明しようとすると「ヤバイ」だと情報が不足してしまい、ヤバイの意味を伝えることができなくなってしまいます。
言葉はコミュニケーションツールなので、誰かに伝えることがないと意味がありません。そして、相手と言葉の意味が共有されていて初めて成り立ちます。
そう考えると語彙の多さや、出来事を説明する力というのは普段から磨いておくだけで、自分自身の理解もそうですし、他の人との情報共有も進んで、良い方向へ導いてくれるような気がします。もっと言葉は大切に考えないといけませんね。
それでは、今週もお疲れ様でした。来週も頑張りましょう!