見えている世界は人によって違っている【308/400】
8月も終盤戦に入りました。株式会社はこの亀谷です。
去年は倒れていて行けなかったので、今年はサメを探しに海へ趣味のダイビングに良く行きます。
そこで今日はダイビングになぞらえて、
「見えている世界は人によって違う」
というテーマで1本書いておきます。
何事も、経験を積めば積むほど見える世界は広がっていきますよ。というお話です。
初心者は目の前のことしか見えていない
今日は全編スキューバダイビングになぞらえて話します。
スキューバダイビングはタンクを背負って海に潜るアクティビティです。
海に潜るにはライセンスが必要で、基本、安全は個人管理ということになっています。
自分が潜りたい海へ行き、現地のガイドさんに案内してもらいながら、その海を楽しみます。
誰でも出来そうなアクティビティですが、海によっては流れが強かったりするので、スキルが問われるアクティビティです。
私が良く潜っている海は、ここ最近、ハンマーヘッドシャークが群れているので、ダイバーには人気のスポットになっていますが、流れが強いため、ある程度の経験が必要な海と言われています。
海の中ではタンクから呼吸をしていないと死んでしまうので、まずその状態に慣れるまでは、海の中にいても、ついていくのに一生懸命で、周りが何も見えません。
びっくりするくらい視野が狭くなります。おそらく隣にサメがいても気付きません(笑)
また初心者のうちは、サメを見つけて一生懸命になり過ぎると、今度は自分の安全が見えなくなってしまいます。
これはダイビングをやってみると分かりますが、人間、本当に目の前のことしか見えていないことを思い知らされます。
何かに集中すると何かが見えなくなる
次第に慣れてきて、海の中でカメラなどを持ち出すと、今度はまた視野が狭まります。
最近はGoproが便利なので、とりあえず撮っておいて、撮れ高は後のお楽しみというやり方も出来ますが、サメの群れが現れたら、動画をオンにして、群れに向けて泳ぐという作業だけでも、意外と最初は出来ないものです。
また、動画を撮りだすと、今度は視野が狭くなってしまって、ちゃんとサメが肉眼で見えません。後で動画で確認しても良いのですが、リアルで見た方が綺麗なので、まずはリアルで見飽きるくらい見てから、動画に行った方が経験的には良いのだろうなぁと、今では思っています。
ただ、やはりツアーに参加したからには、自分で写真が撮りたい。そして、それをSNSにのっけたいという気持ちも分かるので、現在の体験価値の考え方というのも難しいものです。
私の意見としては、肉眼と動画と体験価値は別物で、慣れないうちは両方やろうとすると、両方の価値が半減するような気がしています。体験価値自体は1なんですが、肉眼0.5/動画0.5、もしくは肉眼0.3/動画0.7くらいに分かれてしまうんじゃないかなぁと思います。
これはカメラだけの問題ではなく、いきなり流されたり、集団から離れたりしても、正しい判断が出来なくなるので、やはり人間、マルチタスクには向かない生き物であることを感じます。
「意識しなくても分かる」が増えると世界が広がる
ただ人間の凄いところは経験によって、意識しなくても出来ることが増えることです。
よく楽器に例えるのですが、楽器が上手になる過程でも、例えばピアノであれば、鍵盤を見ながら練習して、音は聞けばだいたい分かるようになり、譜面も見ればだんだん弾けるようになり、そこまでいって初めて、音楽的な表現が出来るレベルに行きつきます。
ダイビングも自分のことは自分で出来て、ある程度自分の潜っている場所が分かり、息の出来ないあの海の中で思考に時間がさけるようになるだけでも、世界観が全然変わります。
プロレベルの人たちは、海の中でもちゃんと自分のいる場所を把握していて、その日の状況に合わせて潮の流れにのったり避けたりするのがとても上手いです。あの辺の感覚感は経験によるものだと思いますが、とても凄いなぁといつも感心しています。ただ趣味で潜っているだけじゃあのレベルにはなれません。
まぁ、この話って何が言いたいかといいますと、仕事もそうなんですよね。
結局は、経験によって考えなくともできる部分が増えてくる。だから同じことを言っていても、言っている人の経験によって、言っている深さも内容も違うんだよってことは意識しないといけないということです。
人は自分の意識の中を生きていて、それは人それぞれ違います。同じことが同じように見えている人なんていないのです。
そこを仕事以外の他のことから学び、その認識をちゃんと持って、周りの人と接していかないと駄目だなぁと思います。
無理やりしめましたが、それでは今日はこの辺で。皆様良い週末を!