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秋のプレイリスト2 鯨の子/Tale

私が秋に聴きたいのは、あたたかくて、ほっこりして、平和で、優しい音楽だ。それでいて、少しノスタルジーなのが好みだ。

"君のタフさに全てを委ねないで。
自由を愛することをやめないで。
人を疑い憎み諦める事こそ、
賢いだなんて決して言わないで。"

全ての禁止の中に、自分自身を強く肯定してくれる優しさが含まれている。

君のタフさに全てを委ねないで。
自分のたくましさ、丈夫さに過信してはダメ。頑張りすぎる人に寄り添ってくれる言葉だ。

人を疑い憎み諦めることこそ、賢いだなんて決して言わないで。
生まれてこの方、人を憎んだことはほとんど無いが、疑ったり、諦めたり、大人になってからはそんなことばかりだ。いや。むしろ人を疑ったり諦めたりできるようになった自分が、大人だとすら思っていた。でも、それが賢いとは言わないで、という謙虚な否定。「賢い訳では無い」という言い方ではなく、「賢いだなんて言わないで」という言い方。そこに、この歌を耳にする人に対しての期待、希望、信じる気持ちを感じる。他の人はそう言うかもしれないけれど、「あなた」は言わないで、というニュアンスを感じる。そしてこの歌詞のいい所は、人を信じなさい、諦めることなく向き合いなさい、と説教臭く言っていないところだ。全ての人を信じることは出来ないけれど、信じたいと思える人に出会った時、疑うことなく信じる素直さや、強さを持ちたいと思う。

"さぁ踊りましょう。
今夜全て終わっちゃって構わないんだぜ。"

今をどう生きるか。

今夜全て終わってもいいと思えるような、笑えて泣ける夜を過ごしたい。出来れば、私の大切な人と。

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