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中間管理職が育つために必要な3つの事

第59回建設ポジティブ会(2023年1月) 開催報告

今年最初の建設ポジティブ会では
『上司にも部下にも愛される中間管理職の育ち方』
というテーマでミニセミナーを開催しました。
ご参加のみなさま、ありがとうございました。

集合写真を撮り忘れてしまい、食事中の一コマです💦

さて、中間管理職の一番のお悩みは何でしょうか?下記のサイトでは管理職1000人を調査したところ、その半数が「部下の育成」について悩んでいると書かれていました。

そんな、中間管理職の悩みを払拭すべく、経営側が行えることは何でしょうか?この日は、私自身が中小企業の経営者とご一緒する中で感じている特に大切なポイントを、下記3つに絞ってお伝えしました。

1.職位の「定義」を明確にしている
2.求められている仕事の「内容」を明確にしている
3.求められている仕事を達成する為の「方法」を示している

一つずつ解説したいと思います。

1.その職位の「定義」を明確にしている

なぜ、その役職についたのか、自分がなぜ選ばれたかを、当の本人が理解している状態ですか?前任者が急に退職したから とか、名刺の肩書が今のままでは、対外的に恥ずかしい、といった付焼刃的な理由で管理職に任命された。という状態では、どこに向かって進めばいいか本人が分からない状態で部下を束ねつつ仕事をしなくてはならない、という状況になり当たり前のことですが、モチベーションも仕事の質も、全く上がらない。という事になりかねません。

ですから、「なぜ?」その役職を与えられているのか、その方が理解している事は、必須条件なのですが多くの中小企業では、自分がその役職にある「理由」をご本人が明確にいう事ができない。という事態が散見されます。簡単でもいいので役職毎の定義を明文化する事にぜひ、取り組んでいただきたいと思っています。

ただ、そんなきれい毎ではなく、「文字通り前任者が倒れてしまった」という状況もありうるので、そんな場合にはとにかく誰かが、その代わりを担うしかありません。そんなときの留意事項は、長くなりますので、別の機会にお伝えしますね。

2.求められている仕事の「内容」を明確にしている

これも、よくある事なのですが1.に記載したのは「なぜ」自分がその役職に任命されたのか「理由を理解している状態」ですが、それを理解している事と「自分が何をすればいいのか?」仕事の内容を理解している事とは、全く別の話です。

よく「前の会社でも部長だったから」とか「別の部署で部長経験者だったから問題ない」とおっしゃる経営者の方がおられますが「部長だからここまでわかっているだろう」と言うのは経営側の思い込みであり、具体的に求められている仕事の「内容」は明確に伝える必要があります。

例えば、会の中でも似たようなお話しがありましたが、営業部の中で一番良い成績の人が、部長になるというのはよくある事です。今まで、わき目もふらず愚直に売り上げを追いかけてきて、時には、ライバルを蹴落として上に上がってきた人に「営業マンとしての姿勢が素晴らしいし文句のない結果を残しているから」部長になってもらうというのは、自然な流れとも言えます。

でも、営業部の「部長」に求められる「仕事」とは何でしょうか?もちろん「営業部の売り上げ目標必達」は言うまでもありませんが、今まで「自分だけで」やってきたことを「部下に伝え、結果を残せる部下を育成する事」を経営側は、期待しているのではないでしょうか?

そのためには今までライバルだったり、蹴落としてきたかもしれない同僚や部下の良き理解者になり、彼らを叱咤するだけでなく、褒めたり激励したり「やり方」を指導したりすることも、当然の様に部長職に期待するのではないかと思います。

それで、部長職に任命する際に、経営側がどんな「意図」を持って、その人を部長にしたのか?何を「期待」しどんな「仕事」を求めているのか?を明確に伝える事はとても重要です。

3.求められている仕事を達成する為の「方法」を示している

ここまで考えてきた「職位の定義」や「仕事の内容」は明確化してきた。それなのに、部長としての役割を果たしてくれない。という、お悩みを聞く事もよくあります。

なぜ、そんな事が起こってしまうのでしょうか?それが3番目に考える
求められている仕事を達成するための「方法」が示されていないという事に関係してきます。

例えば、「トップ営業マン」を「部長職」にした場合、今まで「自分なりの工夫」で「誰の助けも得ずに」走ってきたからこそ、「トップになれた」という人が多いのではないでしょうか?

自分が「育成」された経験がないのに、いきなり「育成しろ」と言われても、どこから手を付けたら良いか分からない。というのは冷静に考えれば当たり前の事なのですが、期待を込めて役職を与えた相手が、思ったような
成果を上げてくれない場合、苛立ちを覚える経営者も少なくない事と思います。

・そもそも自社で求めている「育成」とは何か?
・その「育成」を行うために、部長はプランを描けているのか?
そこを確認し、経営ビジョンや理念や社風にマッチしている適切なものなら、しっかりと任せて進捗を見守る事ができますが
・そもそもプランを描けていない とか
・成功の道筋が見えていないのに
ただ「部長職を全うしてください」と言うのは、横暴と言っても過言ではないでしょう。ここでは、わかりやすいように「営業部長」について書きましたが、部署や職位が変わっても、ここに書いている事と、同じ原則が当てはまります。

例によってお料理写真を撮り忘れ、、絶品パエリヤのみです^^

育成された経験がない人を「育成者」に任命する覚悟

ここまでお読みになって「自分の代わり」を育てたくて役職者を任命しているのに、そんなことなら「自分の仕事が倍になる」「自分でやった方がよほど早いしラクだ」とお感じになったそこのあなた!お気持ち、痛い程分かります。私も何度も、同じ体験をし、何度も失敗してきました。

そんなときに、ぜひ思い出して頂きたい言葉は…
早くいきたいなら一人で行きなさい
遠くに行きたいならみんなで行きなさい
という言葉です。

「今」任せなければ、いつまでもあなた一人で、頑張る組織になってしまう。「今」教えなければ、いつまでも「教え方」を知らない人で溢れた会社になってしまう。だから「今」役職者を任命したのなら、その職責を果たせるように育てる責任は、わたしたち「経営者」にあるのです。

ここまでご覧になって、「経営者が変わらないからうちの会社はダメなんだ」と思っているそこの、あなた!そのお気持ち、私もよくわかります。
経営者が会社を動かしているのは、間違いないからです。

でも、私は幾度となく「社員が覚悟を持つ」事で、会社が変わる瞬間にも立ち会ってきました。特にあなたの声を直接「社長」に届けることが簡単にできる、中小企業のみなさん。顔の見えるところ、手の届くところに経営者がいて、直接話ができる。それは会社の強みです。

面倒くさく感じる事もあるでしょう。うんざりするような戦いに感じる事もあるでしょう。でも、戦うのでなく、この「結果」を作った自分の「責任」にしっかり向き合えると、必ず変化が訪れます。「会社に問題がある」というのは「私」に問題がある事の証なのです。

あなたが心の中で「話し合わなければダメだ」と思っているのなら、話し合ってください。どうやったら自分の気持ちを受け取ってもらえるか、会社を良い方向に進めるか、話してみるのです。お勧めは「たった1回の決死の覚悟」で話すのではなく「自分は絶対に逃げないしあきらめない」という強い「覚悟」を、「小さく小出し」にすることです。100の準備をし、10の大切な要素に絞っても伝わるのは「1」であると心して、毎日の「1」を繰り返していく。もしかしたら「1」に「満たない「0.5」や「0.1」の積み重ねかもしれない。

でも、その積み重ねを意識的に努力して行う事と、何も考えずに与えられた仕事を「こなす」事では、あなたの人生は大きく変わります。だから経営者も社員も、働く人みなが「あきらめない」事で組織は変化していくという事を、声を大にしてお伝えしたいと思います。

まとめ「社内の全ての課題は私の鏡である」

社内にある全ての課題は「自分」の「鏡」
問題の「原因」は全て「自分」にある
その問題を作り出している「加害者」は「自分」である

この事実を「すっ」と受け入れられるようになると、課題の解決策もクリアになってきます。冷静に客観視することができれば、解決策を必ず見つける事ができます。もちろん、渦中にいると、それは難しいものですよね。そんな時のために、私がおりますのでいつでもご連絡ください。

自分を客観視するためには、言わば「心の筋トレ」も必要。心の筋トレをサポートする「あり方塾」もご用意しています。体験参加もできますので、ぜひご活用くださいね。


次回2022/2/14 18時 のケンポジは

『やり方よりあり方を、追求すべき理由』

~チカラ強く限界を突破せよ~

というテーマでお送りします。

毎日の業務の中では「やり方」を追求しがち、でもなぜ今「あり方」を追求すべきなのか?まさに久保の、真骨頂のテーマですので、皆さん奮ってご参加くださいませ。お申し込みは下記より、お待ちしております。次回も、皆様にお目にかかれること、楽しみにしています。

デザートを二種類食べた若者が二人も参加した元気な会でした!


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