メタバースの仕事は「働く人」を幸せにする!
メタバースでの接客は
「多くのお客様に楽しんでいただける」
「多くの情報をお客さんに臨場感高くご体験いただける」
このようなことを目指して色々なトライをしてきました。2022年1月に開始した100業種でのトライアルでも、この部分を一貫して行ってきました。どれだけのお客様に楽しんでいただけたか? これがKPIとなっている当社の活動ですが、本日はもう1つ、メタバースの導入を考えられている企業様に聞いていただきたいことがあります。
1.オンライン接客は大変???
メタバースでの接客を大きなくくりで表現すると、「オンラインでの接客業務」となります。そして、その歴史は比較的暗いものでした。
一般的にはコールセンターと呼ばれている業務がオンライン接客業務と近いと思っています。ですが、皆様はコールセンターを利用するときにどのようなイメージをお持ちでしょうか。
問合せの電話をする前から、ちょっとネガティブな印象はうけませんでしょうか。コールセンターに連絡をするときは、すでに何か不具合があるはずですし、基本的にコールセンターは待たされるものです。さらに、コールセンターでの受け答えは、教科書通りでイライラしてしまう、、、。
このようなお客様の状況から、お客様とのコミュニケーションは非常に気苦労が多いもので、コールセンターのスタッフ様というのは入れ替わりがはげしくなってしまっている業界でもあります。
2.いくら接客しても感謝されない現実、、、
では、どうしてこんなにもオンライン接客業務はネガティブなものになってしまったのでしょうか? 本来であれば、困った人に対して回答を提供して感謝されてもいいはずのお仕事のはずです。
似たお仕事で、町のスマホショップがあります。困ったことがある際に色々と相談にのっていただけます。現在、実証実験させていただいている会社様がスマホショップでの対応とコールセンターの対応どちらも行っていることから聞いてみたところ、スマホショップの方が、お客様から「ありがとう」を言ってもらえるそうです。
その差の仮説に「顔が見える」があります。
コールセンターは顔が見えないので、お客さんにしてみると「答えを教えてもらうこと」が受け取れるサービスです。
一方で、スマホショップでの対応は顔が見えて、一緒に作業をしてもらえるので、お客さんにしてみると「一緒に悩んで色々とトライしてもらう」ここが受け取れるサービスなのではないかと考えます。
私もリアルな店舗よりも、オンラインや電話の方がイライラしているかもしれないと思いました。
3.「顔の見えるメタバース」でリアルな店舗のように接客を実証実験
「〇〇さん、教えてくれてありがとう」
実証実験中にお客さんからに言ってもらえた一言です。
普通に生活している僕らにはふつうの会話に感じるかもしれませんが、コールセンター業務をしている方には、とても嬉しい言葉のようです。
通常業務では、お互いに顔が見えないので、お客さんに喜んでもらえたかどうかを実感ができません。また、コールセンター業務は自分でなくても、他の人でも代替えできるサービスだと思い込んでいます。
ですが、顔の見えるアバターで接客した際に、お客さんの顔が見えて、さらにコミュニケーションができる。
言葉にするとたったこれだけのことですが、これが働く人にとって、最大の喜びになることがわかりました。
毎日、何件の対応をする。こんな日々に追われるのがコールセンターの仕事ではありますが、顔が見えて、喜んでもらえている時間がもてる。さらに、自分がサービスを提供できたと感じることが、人間にとって大事な「自己実現の欲求」「承認欲求」につながることがわかりました。
4.ビジネスでメタバースは使えるのか?
会社やサービスでメタバースは使えるのか?
現在、多くの企業様と実証実験を行っていますが、いつもどのようなKPIを達成できると企業活動として使えるのかを計測しています。
そのような中で、実証実験を行っていると2つの現象が会社様の内部で起きてきます。
1つ目は、スタッフさまの仕事がサービス精神あふれる接客にかわっていきます。1人1人への接客時間は長くなりますが、接客数は減りません。
2つ目は、計測するべきKPIの変化が起きてきます。企業様の経営企画部様の目線でKPIを設定すると、なるべく多くの接客を行い、効率を高めていき、売上を上げていくという内容を抽出したKPIになっていきます。ですが、メタバースで接客を実施していくと、効率は悪くなりますが、固定客がついて、口コミが増えていきます。まさにファンマーケティングのようなKPIへと変化していきます。
まだ、メタバースを使った実証実験ははじまったばかりですが、各企業のスタッフ様の輝ける舞台がメタバースなのではないかと仮説をたてています。だからこそ、この舞台で多くの人に活動してもらうことで、多くのお客様に満足いただけるサービスが提供できるのではと思っています。