日部星花作品を、梅原克文作品やウルトラシリーズと対応させて検証する
https://note.com/meta13c/n/n7575b6c0826b
この記事の注意点などを記しました。
ご指摘があれば、
@hg1543io5
のツイッターのアカウントでも、よろしくお願いします。
https://twitter.com/search?lang=ja&q=hg1543io5
注意
これらの重要な情報を明かします。
特に、『袋小路くんは今日もクローズドサークルにいる』、『今日から死神やってみた!』、『二重螺旋の悪魔』、『カムナビ』、『サイファイ・ムーン』にご注意ください。
小説
『オタク王子と作家令嬢の災難』(web小説)
『今日から死神やってみた!』(1,2)
『袋小路くんは今日もクローズドサークルにいる』
『パティシエ志望だったのに、シンデレラのいじわるな姉に生まれ変わってしまいました!』
『悪役令嬢に探偵は向いてない』
『二重螺旋の悪魔』
『カムナビ』(梅原克文)
『サイファイ・ムーン』
『迷走皇帝』
『ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント』
『ティガ・ダイナ ウルトラマンガイア 超時空のアドベンチャー』
特撮テレビドラマ
『ウルトラマンティガ』
『ウルトラマンガイア』
『ウルトラマンネクサス』
『ウルトラマンメビウス』
『大怪獣バトル』
『大怪獣バトルNEO』
『ウルトラマンギンガS』
『ウルトラマンX』
『ウルトラマンR/B』
『ウルトラマンZ』
『ウルトラマントリガー』
特撮映画
『ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』
『ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY』
『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』
『大怪獣バトル THE MOVIE ウルトラ銀河伝説』
漫画
『オタク王子とベストセラー作家令嬢の災難』
『銀河パトロール ジャコ』
『トリガー』(板倉俊之)
『ワールドトリガー』
『PLUTO』
『ドラゴンボール』
『ドラゴンボール超』
『銀魂』
『だんでらいおん』(空知英秋)
『鋼の錬金術師』
『ドラゴンボール外伝 転生したらヤムチャだった件』
テレビアニメ
『リコリス・リコイル』
『ドラゴンボール超』
『ドラゴンボールZ』
『ドラゴンボールGT』
『ドラゴンボール』
テレビドラマ
『掟上今日子の備忘録』
『相棒』
はじめに
以前幾つかのnoteの記事について、小説家の日部星花さんに好評価をいただき、日部さんの作品を読みました。
2022年11月22日閲覧
『今日から死神やってみた!』シリーズの2作、『袋小路くんは今日もクローズドサークルにいる』、『パティシエ志望だったのに、シンデレラのいじわるな姉に生まれ変わってしまいました!』、『オタク王子と作家令嬢の災難』及び漫画版『オタク王子とベストセラー作家令嬢の災難』です。
私がnoteで他の方からの反応をきっかけに読んだ作品、つまり自分で元々知っていたわけではない作品の内容を取り上げることで、たとえば自分の取り上げて来た作品と比較、対応させて、見えて来るものがあるかもしれないと考えたので、ここにまとめます。
比較対象は、『サイファイ・ムーン』、『ウルトラマンティガ』、『PLUTO』、『ドラゴンボール』などです。
なお、『オタク王子とベストセラー作家令嬢の災難』は、既に『シン・ウルトラマン』との関連を考察して、ふせったーに載せました。『シン・ウルトラマン』はAmazon Primeで配信が開始されたのですが、あと1ヶ月ほどは重要な展開を明かすのを控えようと考えております。
https://twitter.com/hg1543io5/status/1583387567634141184?s=46&t=-gv_yDtrI4ejmDCE6FD5_w
2022年11月22日閲覧
今回は、先に挙げたうち、『オタク王子とベストセラー作家令嬢の災難』以外の3つのシリーズを、私の元々知る幾つかの物語と対応させてみます。
『今日から死神やってみた!』と似た作品
まず、『今日から死神やってみた!』は、『ウルトラマンR/B』と、『銀魂』単行本に所収された『だんでらいおん』を組み合わせたようにも思えました。
『今日から死神やってみた!』(以下『今日から死神』)は、女子中学生の伊織が突然、高い霊力から、人間の魂を喰らう悪魔やその使い魔に狙われ、死者の魂を霊界の正しい場所に送る死神の見習いに選ばれます。事情を知らない人間の若者がウルトラマンに選ばれる『R/B』と、死者を案内するために戦いよりはトラブル解決をする天使の登場する『だんでらいおん』を連想します。
『銀魂』の「何でも屋」のコミカルなトラブル解決を、死者の霊に適用したとも言える『だんでらいおん』は、戦闘が出来ないわけではないものの、それより情による人助けを描いています。
『R/B』で、突然変身することになったカツミとイサミの兄弟は、ウルトラマンとしての使命感が弱く映り、防衛に関係ない服飾の仕事や大学生活を優先しそうになるところがありました。
戦いに巻き込まれる型の物語は多くありますが、「何故多くの人間の中で自分達だけが」という不満が強調されるのが、『R/B』だと言えます。
『今日から死神』も、主人公は巻き込まれつつ、口の悪いながらも指導する死神や、友人の危機で少しずつ使命感を得ていきます。
「ウルトラマンはじめました」というサブタイトルから始まる、民間人が世界を揺るがす危機に突如立ち向かう、一見軽いながらも使命感を得ていく『R/B』を、現実的な社会で戦うファンタジーに置き換えたようにも映るのが、『今日から死神』でした。
動物の扱いとウルトラシリーズや『サイファイ・ムーン』
また『今日から死神』で、気になるのは、動物の扱いや分類が、『ウルトラマンティガ』や『ウルトラマンメビウス』に似ていることです。
人間の幽霊と思われた犬の幽霊の頼みで子犬をカラスから助ける、チョウのような使い魔が人間から霊力を奪おうとする敵になっているのは、『サイファイ・ムーン』を仲介して、『ティガ』を連想します。
『サイファイ・ムーン』は、月に関する科学的な用語から、式神や幽霊、胡蝶などの文化の起源を「サイファイ」(アメリカでの「SFのような大衆娯楽」、「大衆娯楽サイエンス・フィクション」)として解釈していきます。
狼男のように変化した人間はある程度共存する対象として、それと同じように変化した「ある動物」は一部保護されました。幽霊の未練の解決、という意味でも『今日から死神』に似ています。「胡蝶」は、チョウのような怪物が人間の「何か」を吸収して害をなす意味で、やはり『今日から死神』を連想します。
特に「日本では『万葉集』にチョウの歌がなく、むしろ嫌われることもあるのに対して、中国には胡蝶の伝説がある。世界中にも羽のある天使や悪魔や妖精の伝説は多い」ということから、人間に害をなす「チョウ」のイメージに謎が深まります。
また、『ティガ』には、「天使」(あるいはクリオネ)のようなクリッターが共食いの性質を持つため、人間の作る電磁波により怪獣化すると、コンタクトをしても捕食されるという展開がありました。犬の変身したような怪獣「ガーディー」はウルトラマンの味方でした。カラスのようなレイビーク星人は敵でした。「人間を栄養源とみなす羽のある存在」、「犬」、「カラス」の敵味方の分類が、『今日から死神』にも似ています。
『サイファイ・ムーン』と同じ梅原克文さんの『二重螺旋の悪魔』では、犬が重要な味方となり、それについての結末の「ある可能性」まで、『ティガ』に不思議なほど似ています。
また、『ティガ』だけでなく、『ウルトラマンメビウス』も連想します。『ティガ』に比べて『メビウス』では怪獣に対して主人公達が厳しいのですが、ウサギ、犬、イルカなどは人間の味方、あるいは人間と敵の共通した怯える生物として扱われています。また、小説版で「天使」らしい怪獣のユーゼアルが狂暴そうな姿の味方で、劇場版で天使「ケルビム」の名を持つ怪獣が人間と犬の共通の敵となっていたのも、何かを感じます。
『PLUTO』との警察の扱いの比較
また、「警察の扱い」について、私は独特のものを感じています。
『今日から死神』では、女子中学生が幽霊の未練を解決するという、周りの人間の誰にも相談出来ない中で、必要な情報だけ警察官に尋ねています。
これに構図としては似ていながら、決定的な差異のあるのが、『PLUTO』です。
『鉄腕アトム』のリメイクであるこの作品は、ロボットに人権がありながらも、その理解や受容の不充分な世界において、国際関係などが描写されます。
アトムの妹として作られ、人間や動物やロボットの感情を曖昧に探知するウランが、何者かの悲しみを探知したので警察官に相談したところ、「自分は人間にそっくりだがロボットで、人間か動物かロボットか分からないが何者かが悲しんでいることだけ分かるから助けてほしい」と順番に言えば済むのを言わずに、警察官と論争になっていました。警察官が「特徴が分からないのに何故悲しみだけ分かるのだ」と返すのはもっともですが、「学校に行かなくても良いのか」、「ちゃんとパトロールしているのか」など、本題に関係あるのかないのか、推測や意見の混乱する対立を起こしています。
「動物を助ける気がないなら、警察など当てにしない」と立ち去っています。しかし、動物か、動物型ロボットか、動けない人間か、人権のあるロボットか分からないのだから、警察としてもウランとしても、結論が分かるまでは協力し合うべきだったというのが順当な結論でしょう。実際はロボットの国際犯罪者でしたから、かなり複雑ですが。
一方『今日から死神』では、「人間の生死に関して警察が間違えたり嘘をついたりするはずはない」と主人公はみなし、「分からなかったのは動物の幽霊だったからだ」という結論になっても、「動物を助けない警察が悪い」という視点は特になく、自分や友人の力で解決を図ります。
つまり、「人間社会の法律や科学について、警察の推測は間違っていないし、事実について嘘も言わないだろう。動物を助けないことも意見としては責めない」というのが、『今日から死神』の、『PLUTO』との差異です。
物語の情報伝達などの、時代における変化
個人的には、『ウルトラマンガイア』で赤いウルトラマンと青いウルトラマンの対立の解決に25話近くかかったのに対して、のちの『メビウス』での赤と青のウルトラマンの対立が数話で解決した、時代の変化を連想しました。徐々に解決がしやすくなっているように思えるのです。
『ティガ』で、人間が神秘的にウルトラマンを信頼して、それを科学的に分析するのは倫理に反するという意見が多く、人間の科学技術がイーヴィルティガやカミーラによる被害を招いて、最終回でも直接には役に立たなかったところがあります。一方リメイクのような『ウルトラマントリガー』では、人間の科学技術がなければそもそも本物のウルトラマントリガーが変身出来ない、カミーラに対応するカルミラなどは人間のせいで現れたわけではない、むしろウルトラマンの暴走を科学技術で制御するところもあるなど、人間とウルトラマンが感情より論理で信頼関係を得ていきます。その差異は、『PLUTO』と『今日から死神』の差異も連想します。
https://twitter.com/hg1543io5/status/1548247309297025025?s=46&t=-gv_yDtrI4ejmDCE6FD5_w
2022年11月22日閲覧
他にも、『ウルトラマンギンガS』でウルトラマンが争ったり怪獣の能力を使ったり、敵か味方か分かりにくい中で、主人公が上司に一方的に信頼を求めるのに対して、次の『ウルトラマンX』ではウルトラマンが怪獣の能力を使う味方として、人間に受け入れられる順番が工夫されています。『トリガー』も近いと言えます。
2022年11月22日閲覧
『ウルトラマンZ』では、通訳の必要な敵のバロッサ星人に、人質が仲介役にされたのを主人公のハルキが「放せ」と要求して、つまり仲間を助けつつ相手から会話の手段を奪う独断をしていたのに対して、『トリガー』ではバロッサ星人の方から中立的な通訳の生物を伴い、劇中、その外の両面から話を進めやすくしています。
https://twitter.com/hg1543io5/status/1431557810014228485?s=46&t=-gv_yDtrI4ejmDCE6FD5_w
2022年11月22日閲覧
『ガメラ3 イリス覚醒』など、特撮では怪獣などの性質を知らない警察官が無知や法律の関係で悪役のように扱われるときもありますが、私は「警察官は職務を順当にこなしているだけではないのか?」と感じるところもありました。
『ガイア』劇場版『超時空の大決戦』で主人公を捕らえた警察官が、続編『超時空のアドベンチャー』では「当然の職務をしていただけ」とみなされたようにです。
そのような時代の変化、特撮でもファンタジーでも必要とも言える、事情を知らない周りへの論理的な受容が『今日から死神』には感じられます。
主人公が耐える動機としての無力感や罪悪感
また、危機において主人公が、何故過酷な戦いや責務に耐えるのか、という疑問に答える上で、『今日から死神』では、主人公が巻き込まれただけとはいえ、周りを守る上で役に立たない無力感が重視されています。
『パティシエ志望だったのに、シンデレラのいじわるな姉に生まれ変わってしまいました!』では、生まれ変わった世界の展開に従うためとはいえ、悪行をした償いとしての責任感があります。
梅原克文作品では、ホラーでの過酷な戦いで、『二重螺旋の悪魔』や『サイファイ・ムーン』において、主人公が不道徳なところから始めて、罪悪感から挑むところがあります。
ウルトラマンが罪悪感で戦う展開も、『ガイア』や『メビウス』や『ウルトラマンネクサス』にあります。
主人公が厄介者扱いされる
また、「主人公が災いを起こしていないか?」という議論の難しい疑問があります。
『袋小路くんは今日もクローズドサークルにいる』(以下『袋小路くん』)では、主人公とヒロインが事件解決まで脱出出来ない「呪い」に巻き込まれたらしいのですが、「お前がいるから事件そのものが起きるのではないのか」と犯人に言われています。そのときの罵倒表現は、『今日から死神』を連想します。そもそも、『今日から死神』は主人公の些細なトラブルが、敵を引き寄せる事件のきっかけでしたし。
『ドラゴンボール』では、孫悟空が2度目の死、地球のドラゴンボールでも生き返れないときに、仲間のブルマにかつて「孫くんが悪い奴を引き付けている」と言われたことから、生き返るのをやめています。しかし、そののちに戦うために生き返ったあとの『ドラゴンボール超』や『ドラゴンボールGT』で、悟空はあの世や宇宙でも敵を引き寄せているところがあります。魂ごと消し去る破壊神に、「お前の無邪気さは宇宙にとって危険だ」と言われ、破壊を検討されています。主人公が敵と味方を増やしてハイリスクハイリターンにしているところがあります。
池内了さんの書籍で、地球温暖化が起きるか、良い影響があるかについて、プラスかマイナスか分からないならば抑えるべきだという、「予防措置原則」がありますが、これは未来の変化をローリスクローリターンにするのを目指すと言えるかもしれません。
2022年11月22日閲覧
『DBGT』では、ブルマがドラゴンボールを探すために開発したドラゴンレーダーが、ドラゴンボールの使い過ぎで災いをもたらしたと説明されています。
『大怪獣バトル』で、宇宙の惑星で人間を怪獣から救助しに来た「怪獣使い」のレイが逆に疑われています。
しかし、『メビウス』小説版では、「怪獣使い」と言えるメイツ星人がかつて自分に無関係の地球怪獣を封印していたのを、逆に主人公達の防衛チームでさえ「操っていたのではないか」と推測するところがありました。
https://twitter.com/hg1543io5/status/1577226914732789761?s=46&t=-gv_yDtrI4ejmDCE6FD5_w
2022年11月22日閲覧
誰が敵か味方か分からない、というのは悩ましいところがあるのでしょう。
怪物が日本人や主人公を特別扱いするか
ちなみに、『サイファイ・ムーン』では「胡蝶」と呼ばれる怪物が人間に害をなしますが、実はそれが「日本人、特に主人公の周りを狙っているのではないか」と思わせるところがあります。特に主人公は気付いていませんが。
何故日本の『万葉集』にはチョウが扱われず、中国には「胡蝶」の言及があるのか、何故ヨーロッパで天使や悪魔や妖精など、善悪両方のイメージがあるのかについて、特に本作では言及がありません。
また、主人公とその仲間は、身の回りの「胡蝶」を発見して退治しているものの、そこまで事件や事故が起きているのは、地域から偏っていないか、とも考えられます。見つける科学的な手段が限定されているため、調べるのが難しいのですが。
つまり、この怪物は「中国人と異なり日本人を敵視し、ヨーロッパでは人間を攻撃したりしなかったり、あるいは特定の人間の敵だけ攻撃して助けたりしているのではないか」という恐ろしい可能性があります。
私が「チョウ」の世界や歴史での伝説を調べたところ、『源氏物語』には「胡蝶」の言及があるらしく、中国の文化が日本に入ると、チョウは扱われやすくなったようですし。日本の神話における「おしらさま」などの、蚕や蛾の扱いも微妙なところですが。特撮の『モスラ』も気になります。
チョウの文様は人を不快にさせることもあるので、日本の歴史では使われない場合もあったという資料がありますが、「チョウは人を選ぶ」というのが、「チョウを嫌う人も好む人もいる」だけでなく、「チョウの怪物が人間を攻撃したりしなかったりする」という意味でも、『サイファイ・ムーン』では当てはまるかもしれません。
ちなみに、天使に翼があるのは、聖書よりもギリシャ神話のエロス、クピド、ニケ、ヴィクトリアなどの影響だそうです。
ちなみに、ヨーロッパではオオカミがキリスト教で敵視されたところがあり、『サイファイ・ムーン』の狼男のイメージにも繋がるかもしれません。
それらを踏まえると、「チョウや天使は敵、犬は味方」という『今日から死神』や『ティガ』の描写も、キリスト教や『万葉集』に通じるかもしれません。
「令和」というのは中国より日本固有の文化を重視して『万葉集』を扱ったそうですが、『万葉集』にチョウの歌がないなどの、日本と中国の文化的な差異が『今日から死神』や『サイファイ・ムーン』で重要になるかもしれません。
なお、梅原克文作品で、日本独自の文化や科学的要素に注目したのは『カムナビ』が印象的ですが、終盤では「理論通りならば、日本だけでこの現象が起きるとは限らない」とあります。しかし、何故日本でばかり災いが起きるのかの原因は、劇中で完全に明かすのは難しいでしょう。
そして、「主人公がチョウに狙われて災いを引き寄せる」というのも、『サイファイ・ムーン』と『今日から死神』に通じるかもしれません。
「主人公さえいなければ」はたいていはその場しのぎである
ただ、それぞれの物語で言われる人物の名誉を損なうばかりなのも不公平なので、補足しますが、この類の「解決するつもりの主人公が災いを引き寄せる」という批判は、たいていはその場しのぎにとどまっています。
『ドラゴンボール』では、些細な変化があとで大きく変わるカオス理論のような現象があります。
2022年11月22日閲覧
その観点では、「あいつさえいなければ」という批判は、多くの場合は、長い目では間違っています。
仮に悟空がいなかったとしても、ブルマがドラゴンレーダーを作らなかったとしても、ピラフとレッドリボン軍が低性能ながらレーダーを持ち、悟空とブルマの実家、そしてその関係者の亀仙人や牛魔王の家にドラゴンボールがある限り、遅かれ早かれ「悪い奴」との戦いは起き、いずれピッコロやラディッツなどの敵に立ち向かう味方がいなくなり、世界は破滅していた可能性が高いと言えます。また、フリーザ軍などの、最初の舞台に関係のない敵は接触せずに野放しになります。
『ティガ』にも、「ウルトラマンがいなければ日本はおかしくならなかった」という発言がありましたが、ウルトラマンに関わるらしい怪獣はいるものの、自然発生するらしい怪獣、さらに怪獣同士の相互作用も考えられるので、ウルトラマンだけのせいには出来ません。
https://twitter.com/hg1543io5/status/1470322198112272384?s=46&t=-gv_yDtrI4ejmDCE6FD5_w
2022年11月22日閲覧
ただウルトラシリーズで、『メビウス』や『ウルトラマンギンガ』以降の新世代ヒーローズシリーズは、敵がウルトラマンの能力で強くなることなども多いので、一概にウルトラマンのプラスの側面だけ見るわけにはいきませんが。特に『ギンガS』や『R/B』では、ウルトラマン同士が人間の前で戦うので、「人間にはどちらが敵か分からない」ところがあります。
ちなみに、『ギンガ』以降のウルトラシリーズでの「もし」を扱った記事を以前書きました。
2022年11月22日閲覧
『大怪獣バトル』でも、危険な「怪獣使い」のレイでなければ、同じ能力を用いるウルトラマンベリアルに負けていたところはあります。
『袋小路くん』では、そもそも被害者が加害者を、「犯人ではなく探偵が災いを招いたせい」で納得して許すのか、というよりそう指摘して言い訳をした犯人は自分が被害者になる可能性もあったのを「被害者が探偵のせいにして加害者を全て許す」で納得するのか、とも言えます。
『ドラゴンボール』で悟空の引き寄せるかもしれない災いは、フリーザなどの遠くの災いを明るみにして災いを減らしたところもあり、『袋小路くん』の「呪い」も単に元々いつ起きていたか分からない災いを明るみにしたに過ぎない可能性もあります。
警察が超常現象で冷たい対応をするか
ただ、ここで煩雑なのは、『袋小路くん』の警察が何をしていたのか、です。
つまるところ、「探偵が災いを招く疫病神」のような主張をした犯罪者は、そのあと警察や裁判官に同じことを言っても聞き入れられないでしょう。法律以前に科学を超えた呪いに、行政や司法が介入する物語はあまりありません。
科学的にある程度分析出来る超常現象に公務員が立ち向かうと言えるウルトラシリーズなどの特撮では、「呪い」への言及は多少出来るかもしれませんが、それでも犯罪にはなかなか言及出来ないでしょう。『ティガ』では、窃盗犯が幽霊に取り付かれていて、怪獣に関わるので公表はされたものの、一応窃盗自体は裁かれました。
しかし、だからといってヒロインは警察などに擁護されたのではなく、突き放された可能性も『袋小路くん』にはあります。
終盤で驚くべきミステリーのトリックがあったのですが、そこで「ヒロイン」の不幸に警察が詳細不明の冷たい対応をしたのが、劇中では深く推測されていませんが、「呪いに警察はこれ以上関われない」という冷たさだった可能性があります。
『今日から死神』で女子中学生が「警察は人間の生死には正確で、動物の死に関われないのは責められない」と悪く言っていないのに対して、『袋小路くん』は女子高生が警察に、超常現象もあってか不信感を持っている対比の構造があります。
そして、『ドラゴンボール』の序盤で主人公の悟空とヒロインのブルマが、家族からのドラゴンボールや科学技術や武闘の能力を引き継ぎつつ、むしろ親の解決出来ないドラゴンボールなどのトラブルを解決していったように、『袋小路くん』も主人公とヒロインの家の事情に立ち向かう示唆はあります。
ただ、それは警察とどう接触するかの悩ましい苦難を感じさせます。
『ドラゴンボール』前日談の『銀河パトロールジャコ』では、多少理解のある警察官がおり、『ドラゴンボール超』では悟空達の仲間のクリリンが警察官になっています。
それらを考察すると、今後の作品の予想にも繋がるかもしれません。
『袋小路くん』で、警察官が何をしたかは、言及すると、いずれ法律や政治にすら影響が出るかもしれないので、難しいかもしれませんが。
『今日から死神やってみた!』と他の作品の細かな比較
また、『今日から死神』では「気配を消す努力」が『ドラゴンボール』にも通じます。
「少女の厄介な弟」という観念が『今日から死神』にはありますが、梅原克文さんの別名義の『迷走皇帝』や、『サイファイ・ムーン』の序盤はそれに似ています。
「転生したら天津飯だった件」とも言える『シンデレラのいじわるな姉』
『ドラゴンボール』との繋がりでは、『パティシエ志望だったのに、シンデレラのいじわるな姉に生まれ変わってしまいました!』(以下『シンデレラのいじわるな姉』)も重要です。これは、自分の知る物語の悪役に「転生」してしまった、現実寄りの日本の住人が対応を迫られる、いわゆる「悪役令嬢」作品の一種のようです。
そこで『シンデレラ』を扱うのには驚きました。
これは、『ドラゴンボール』スピンオフ『転生したらヤムチャだった件』を連想します。
登場人物のヤムチャに転生した『ドラゴンボール』ファンが、不幸を避けるために展開を変えるのですが、これはヤムチャだからこそ残酷にならずに済んだと言えます。
主人公は「転生するなら悟空やベジータが良かった」と言ってはいますが、ベジータは元々悪行をしており、そうしないと自分は生き残れず、のちの強さで世界を救えなかった可能性がありますし、悟空は死んであの世で修業しないと世界を救えないところもありました。そもそも『ドラゴンボール』では、あの世の描写があるのですが、この『転生したらヤムチャ』の世界では、主人公が死ぬと時間が戻る仕組みでしたから、悟空やベジータでは上手くいかないところもあります。
ヤムチャは転生した時点でほとんど悪いことをしていないためにまだ上手くいくものの、天津飯やピッコロに転生した場合、悪いことをしなければ物語が進まないという悩みがあります。
通常の「悪役令嬢への転生」と異なり、世界の幸福のために、悪役がそう振る舞わなければならない縛りが強いのが『シンデレラのいじわるな姉』かもしれませんし、ある意味で少女小説版『転生したらヤムチャだった件』かもしれません。
ちなみに、『ドラゴンボール』の人物で、悪い行いの程度でもっとも『シンデレラのいじわるな姉』に近いのは、天津飯だと私は考えています。
人命を奪うほどではなく、傷付けたヤムチャにもたいして恨まれていないのが、『シンデレラのいじわるな姉』に似ています。
主人公の善意がかえって災いを起こすとみなされる『袋小路くん』と、主人公が世界の「展開」のために悪事をしなければならない『シンデレラのいじわるな姉』は、独特の対比が出来るかもしれません。
『今日から死神』と『資本論』
『今日から死神』では、キリスト教における「七つの大罪」の名を持つ悪魔がいます。
私は『鋼の錬金術師』のイメージを「七つの大罪」について連想します。
しかし、「色欲」の悪魔は恋愛に限らない「愛」を利用しており、それが主人公の意表を突きます。
また、「怠惰」の悪魔も登場します。
この2種類の悪魔が登場したのは、私には『資本論』を連想させました。
『資本論』では商品の交換を経済学の基礎として考えており、「自分の商品や労働を、相手の商品に交換してもらう」のを「恋心」、「片思い」のように表現しています。つまり、「自分が努力しても相手が答えてくれるとは限らない」悩ましさが、経済と恋愛に通じるかもしれません。
そして、「怠惰」をあおるために能力を安易に向上させる悪魔もいるのは、『資本論』が現代日本の過酷な労働や経済格差を言い当てているとされるのを連想させます。
『サイファイ・ムーン』では、序盤で安易にスポーツの業績を上げようとして取り返しが付かなくなる描写がありますし、終盤の「断章」ではマルクスへの言及があります。
特に「断章」は、「人間が『ドラゴンボール』のフリーザの立場だったら」を想定するホラーとも言えるので、その辺りから、『ドラゴンボール』と『今日から死神』と『サイファイ・ムーン』を繋げられるかもしれません。
2022年11月22日閲覧
現代日本の「治安」に適合したミステリー
また、以前、日部さんに好評価をいただいた、『蜘蛛の糸』と『資本論』とベルトコンベアについての記事で、私は現代日本を「地獄の透ける極楽」になぞらえました。
文明の発達で情報伝達が密になり、実際は治安が良くなっているにもかかわらず、珍しい悪いニュースばかり報道されるのが現代日本の特徴ではないか、と考えたのです。
格差によって治安が悪くなるとは言われるものの、日本は相対的貧困が増えても、それが治安を悪くしているとは言い切れないにもかかわらず感覚的には悪く受け取られる社会では、徐々にミステリーや刑事ドラマが描きにくいかもしれません。
『ウルトラマントリガー』ではなく、板倉俊之さんが原作の漫画『トリガー』では、日本が国王制になったという変化があるとはいえ、犯罪の減らないために特殊な厳罰をする社会になっています。しかし、それは体感的な治安を「悪くなっている」と物語で描いているとも考えられます。
『相棒』「オマエニツミハ」では「少年犯罪は減っている」という統計を主人公の刑事の右京が持ち出していますが、それはジャーナリストへの反論であり、普段の『相棒』が現代日本の危機ばかり描いているのに合わない印象もあります。「新・Wの悲喜劇」でも、「軽犯罪の検挙率は下がっていますが、殺人などの検挙率は高いままです」と言っているものの、普段の右京の捜査で、伊丹が誤認逮捕しそうになっているふしもあります。そのため、現実の日本の治安に、ドラマが合わなくなっているとも考えられます。
テレビアニメ『リコリス・リコイル』の「犯罪を秘密裏に裁いている」設定でもない限り、現代日本の治安の良さに、戦う物語を適用するのが難しくなっている可能性があります。
ただ、『ワールドトリガー』原作序盤では、日本が超常現象で変化しているものの、「日本人が悪い人間に優しいのは、それだけ日本で悪い人間が少ないからである」と、それ自体は超常現象に関係のない治安の良さを説明しています。
その割に『ワールドトリガー』で主要人物が素行の悪い人間に絡まれるのは、日本の治安の良さが「周りに合わせる同調圧力」の影響もあり、周りと異なる要素のある人間には冷たいところの裏返しかもしれませんが。
その意味では、『袋小路くん』の「主人公の身の回りでばかり事件が起きる」という構図は現代日本のミステリーとして重要なのかもしれません。『掟上今日子の備忘録』シリーズを私はドラマで観た記憶がありますが、近いのかもしれません。
なお、日部さんの新作『悪役令嬢に探偵は向いてない』は、現代日本に近いゲームの世界で「悪役令嬢」に転生した主人公が、そのゲームで起きないはずのヒロインの死に直面することになっています。ある意味で、「現代日本は本来治安が良いはずが、何故か主人公の周りでだけ悪い」というのが『袋小路くん』に繋がるかもしれません。
なお、日部さんは「ホラーも書きたい」とおっしゃっているので、『サイファイ・ムーン』に似た要素を個人的に気にしています。
https://twitter.com/seika_hibe/status/1590297720602112000?s=46&t=-gv_yDtrI4ejmDCE6FD5_w
2022年11月22日閲覧
まとめ
日部さんの作品を幾つか、私の元々知る作品と、動物の扱い、日本人の扱い、主人公と災いの関係、治安や経済学なども踏まえて考察しました。
今後の作品の予測などに役立つかもしれません。
参考にした物語
小説
日下部聖,『オタク王子と作家令嬢の災難』魔法のiらんど(掲載サイト)
https://maho.jp/works/15591074771453312177
2022年11月22日閲覧
日部星花,2020,『今日から死神やってみた!イケメンの言いなりにはなりません!』,講談社青い鳥文庫
日部星花,2020,『今日から死神やってみた!あなたの未練断ち切ります!』,講談社青い鳥文庫
日部星花,2021,『袋小路くんは今日もクローズドサークルにいる』,宝島社
日部星花,中嶋ゆか,2019,『パティシエ志望だったのに、シンデレラのいじわるな姉に生まれ変わってしまいました!』,小学館ジュニア文庫
日部星花,2022-(未完),『悪役令嬢に探偵は向いてない』,プリ小説
https://novel.prcm.jp/novel/hUGR86LAer4DnOGOCjpM
2022年11月22日閲覧
梅原克文,1998,『二重螺旋の悪魔(上)』,角川ホラー文庫
梅原克文,1998,『二重螺旋の悪魔(下)』,角川ホラー文庫
梅原克文,1993,『二重螺旋の悪魔 上』,朝日ソノラマ
梅原克文,1993,『二重螺旋の悪魔 下』,朝日ソノラマ
梅原克文,1999,『カムナビ』,角川書店
梅原克文,2001,『サイファイ・ムーン』,集英社
梅原克哉,1990,『迷走皇帝』,エニックス文庫
朱川湊人,2013,『ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント』,光文社文庫
長谷川圭一,2018,『ティガ・ダイナ ウルトラマンガイア 超時空のアドベンチャー』,講談社キャラクター文庫
特撮テレビドラマ
村石宏實ほか(監督),長谷川圭一(脚本),1996 -1997,『ウルトラマンティガ』,TBS系列(放映局)
根本実樹ほか(監督),武上純希ほか(脚本),1998 -1999(放映期間),『ウルトラマンガイア』,TBS系列(放映局)
小中和哉ほか(監督),長谷川圭一ほか(脚本),2004 -2005,『ウルトラマンネクサス』,TBS系列(放映局)
村石宏實ほか(監督),小林雄次ほか(脚本) ,2006 -2007 (放映期間),『ウルトラマンメビウス』,TBS系列(放映局)
菊池雄一ほか(監督),荒木憲一ほか(脚本),2007 -2008(放映期間),『大怪獣バトル』,BS11系列(放映局)
菊池雄一ほか(監督),長谷川圭一ほか(脚本),2008 -2009(放映期間),『大怪獣バトル Never Ending Odyssey』,BS11系列(放映局)
坂本浩一ほか(監督),小林雄次ほか(脚本) ,2014 (放映期間),『ウルトラマンギンガS』,テレビ東京系列(放映局)
田口清隆ほか(監督),小林雄次ほか(脚本) ,2015 (放映期間),『ウルトラマンエックス』,テレビ東京系列(放映局)
武居正能ほか(監督),中野貴雄ほか(脚本),2018,『ウルトラマンR/B』,テレビ東京系列(放映局)
田口清隆ほか(監督),吹原幸太ほか(脚本),2020,『ウルトラマンZ』,テレビ東京系列(放映局)
坂本浩一ほか(監督),ハヤシナオキほか(脚本),2021-2022,『ウルトラマントリガー』,テレビ東京系列(放映局)
特撮映画
小中和哉(監督),長谷川圭一(脚本),1999,『ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』,松竹(配給)
村石宏實(監督),長谷川圭一(脚本),2000,『ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY』,ソニー・ピクチャーズエンタテイメント(配給)
小中和哉(監督),長谷川圭一(脚本),2006,『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』,松竹(配給)
坂本浩一(監督),小林雄次ほか(脚本),2009(公開),『大怪獣バトル THE MOVIE ウルトラ銀河伝説』,ワーナー・ブラザース(配給)
金子修介(監督),伊藤和典ほか(脚本),1999,『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』,東宝(配給)
漫画
日部星花,一宮シア,『オタク王子とベストセラー作家令嬢の災難』,(BOOKWALKERなどに連載)
鳥山明,2014,『銀河パトロール ジャコ』,集英社
板倉俊之(原作),武村勇治(作画),2014-2015,『トリガー』,実業之日本社
葦原大介,2013-(未完),『ワールドトリガー』,集英社
浦沢直樹×手塚治虫(作),2004-2009(発行期間),『PLUTO』,小学館(出版社)
鳥山明,1985-1995(発行期間),『ドラゴンボール』,集英社(出版社)
鳥山明(原作),とよたろう(作画),2016-(発行期間,未完),『ドラゴンボール超』,集英社(出版社)
空知英秋,2004-2019(発行期間),『銀魂』,集英社(出版社)(『だんでらいおん』)
荒川弘(作),2002-2010(発行),『鋼の錬金術師』,スクウェア・エニックス(出版社)
原作/鳥山明,漫画/ドラゴン画廊・リー,2017,『ドラゴンボール外伝 転生したらヤムチャだった件』,集英社
テレビアニメ
足立慎吾(監督),足立慎吾ほか(脚本),2022,『リコリス・リコイル』,BS11系列
大野勉ほか(作画監督),冨岡淳広ほか(脚本),畑野森生ほか(シリーズディレクター),鳥山明(原作),2015-2018,『ドラゴンボール超』,フジテレビ系列(放映局)
清水賢治(フジテレビプロデューサー),松井亜弥ほか(脚本),西尾大介(シリーズディレクター),小山高生(シリーズ構成),鳥山明(原作),1989-1996,『ドラゴンボールZ』,フジテレビ系列(放映局)
金田耕司ほか(プロデューサー),葛西治(シリーズディレクター),宮原直樹ほか(総作画監督),松井亜弥ほか(脚本),鳥山明(原作),1996 -1997(放映期間),『ドラゴンボールGT』,フジテレビ系列(放映局)
内山正幸ほか(作画監督),上田芳裕ほか(演出),井上敏樹ほか(脚本),西尾大介ほか(シリーズディレクター),1986-1989,『ドラゴンボール』,フジテレビ系列
テレビドラマ
西尾維新(原作),野木亜紀子(脚本),佐藤東弥(演出),2015,『掟上今日子の備忘録』,日本テレビ系列
橋本一ほか(監督),真野勝成ほか(脚本),2000年6月3日-(放映期間,未完),『相棒』,テレビ朝日系列(放送)
参考文献
ジル・ラガッシュ(著),高橋正男(訳),1992,『オオカミと神話・伝承』,大修館書店
小西正己,1991,『古代の虫まつり』,学生社
藤原正勝,2001,『キモノ文様事典』,淡交社
コンラート・ローレンツ(著者),小原秀雄(訳者),2009,『人イヌにあう』,早川書房
視覚デザイン研究所・編集室,早坂優子(編集人),2000,『日本・中国の文様事典』,視覚デザイン研究所
リチャード・サッグ/著,甲斐理恵子/訳,2022,『妖精伝説 本当は恐ろしいフェアリーの世界』,原書房
ルーサー・リンク/著,高山宏/訳,1995,『悪魔 Kenkyusha-reaktion books』,研究社出版
利倉隆/著,1999,『天使の美術と物語』,美術出版社
ヘルベルト・フォアグリムラーほか/著,上田浩二ほか/訳,2006,『天使の文化図鑑』,東洋書林
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『日本の文様 7』,1971,光琳社出版
小野俊太郎,2007,『モスラの精神史』,講談社現代新書
平藤喜久子,2018,『日本の神様解剖図鑑』,エクスナレッジ
山口昌哉,1986,『カオスとフラクタル』,講談社ブルーバックス
著者/J.ブリッグス+F.D.ピート,訳者/高安美佐子+山岸美枝子,2000,『バタフライパワー-カオスは創造性の源だ―』,ダイヤモンド社
森肇,1995,『カオス 流転する自然』,岩波書店
丹波敏雄,1999,『数学は世界を解明できるか:カオスと予定調和』,中公新書
米沢富美子,1995,『複雑さを科学する』,岩波書店
池上彰,2009,『高校生から分かる「資本論」』,ホーム社
池上彰,2013,『これからの日本、経済より大切なこと』,飛鳥新社
池上彰,2014,『池上彰の「日本の教育」がよくわかる本』,PHP研究所
池内了,2008,『疑似科学入門』,岩波書店
伊勢武史,2012,『「地球システム」を科学する』,ベレ出版
池上彰,佐藤優,2015,b,『希望の資本論 私たちは資本主義の限界にどう向き合うか』,朝日新聞出版
カール・マルクス(著),今村仁司ほか(訳),2005,『資本論 第1巻 上』,筑摩書房
カール・マルクス(著),今村仁司ほか(訳),2005,『資本論 第1巻 下』,筑摩書房
斎藤幸平,2020,『人新世の「資本論」』,集英社新書
斎藤幸平,2021,『NHK 100分de名著 カール・マルクス『資本論』』,NHK出版
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細江達郎,2012,『知っておきたい最新犯罪心理学』,ナツメ社,p.148
的場昭弘,2008,『超訳 『資本論』』,祥伝社
マルクス(著),エンゲルス(編),向坂逸郎(訳),1969,『資本論 1』,岩波文庫
マルクス(著),エンゲルス(編),向坂逸郎(訳),1969,『資本論 2』,岩波文庫
藤田孝典,2017,『貧困クライシス 国民総「最底辺」社会』,毎日新聞出版
石井光太,2014,『世界「比較貧困学」入門 日本はほんとうに恵まれているのか』,PHP新書
原田隆之,2015,『入門犯罪心理学』,筑摩書房
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