『ウルトラマンアーク』や『シン・仮面ライダー』についてのまとめ,2024年10月14日
https://note.com/meta13c/n/n7575b6c0826b
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注意
これらの重要な展開を明かします。特に、PG12指定の映画『シン・仮面ライダー』及びその漫画版、進行中の『ウルトラマンアーク』、『信じていた仲間達にダンジョン奥地で殺されかけたがギフト『無限ガチャ』でレベル9999の仲間達を手に入れて元パーティーメンバーと世界に復讐&『ざまぁ!』します!』web原作にご注意ください。
特撮テレビドラマ
『ウルトラマンギンガS』
『ウルトラマンデッカー』
『ウルトラマンアーク』
特撮映画
『シン・仮面ライダー』
漫画
『真の安らぎはこの世になく シン・仮面ライダー SHOCKER SIDE』
『絶園のテンペスト』
小説
『信じていた仲間達にダンジョン奥地で殺されかけたがギフト『無限ガチャ』でレベル9999の仲間達を手に入れて元パーティーメンバーと世界に復讐&『ざまぁ!』します!』(web原作)
『カムナビ』(梅原克文)
『二重螺旋の悪魔』
『時空争奪』(小林泰三)
『ウルトラマンアーク』と『カムナビ』など
『ウルトラマンアーク』では、ウルトラマンの住む惑星の恒星が原因不明の膨張を始めて、その熱を逃がすためのワームホールの出口が地球の近くであるため、反対する指導者側のルティオン=ウルトラマンアークと、実行しようとする指導者のゼズー達が仕掛けたモノゲロスなどとの戦いが起きていたと判明しました。
幾つか旧ツイッター、現Xに書きましたが、こちらでは、小説の重要な情報とも関連付けます。
熱の出入り口で惑星が滅ぶかの問題になるのは、『カムナビ』(梅原克文)を連想します。
ちょうど「祠をヒグマが壊したなら怪異は祟るのか」という議論で、宗教と自然と科学の問題として『カムナビ』を紹介しました。
https://x.com/hg1543io5/status/1845379660517195891?s=46
2024年10月14日閲覧
また、熱を現実の物理で逃がすのが難しい理由の1つは、熱力学第二法則、エントロピー増大則から、エントロピーの小さな電気や光を、エントロピーのもっとも大きな熱には変換出来ても逆は100パーセント出来ないことがあります。
『二重螺旋の悪魔』の黒幕の動機も「エントロピー増大」でした。
小林泰三さんの小説『時空争奪』では、宇宙同士が寿命の限界からエントロピーを押し付け合う「争奪」が起きていました。こちらはタイムトラベルや神話も関係します。
『ウルトラマンアーク』では、今のところ『ウルトラマンデッカー』までの新世代ヒーローズのウルトラシリーズにあった「時間のさかのぼり」がないようですが、『時空争奪』と関連付けて、いずれタイムトラベルの要素もあるかもしれません。
『真の安らぎはこの世になく』のコウモリオーグや「道具」
『シン・仮面ライダー』漫画版『真の安らぎはこの世になく』で、コウモリオーグが倒される場面が描かれました。
しかし、コウモリオーグは不可逆的な変身の直前まで、緑川弘の研究を「どうこうする気はない」、「お前はワシの唯一の...」とある程度信頼していたのが裏切られた怒りがあったらしく、そもそも緑川弘が研究を「馬鹿にした」というのも、大量殺人とは関係がなかったようなので、ぎりぎりまで倫理観はあったとも取れます。
緑川ルリ子も内心で謝罪している通り、彼は場合によっては協力者になれた可能性はあります。ヴィルースで人を殺すにしても、緑川弘達のバッタオーグの格闘で殺すのと倫理的な差異はあまりなく、コウモリオーグが空を飛ぶのも貢献出来たかもしれず、決して有害なだけの人物ではなかったと言えます。
また、ルリ子のプラーナによるヴィルース対応の装備は、「手術するか、あらかじめ道具として作られた私でなければ使えない」そうですが、この場合重要なのは「道具か」という抽象的な意見ではなく、「その手術で他の人間も強く出来るのか」という事実でしょう。そもそも緑川弘が命を落とした今、手術を誰も出来ないのかもしれません。
「政府の男」が言いたいのも、「我々政府の人間も君達のように強くなれるのか」という事実かもしれず、それをルリ子が曖昧に返して「自分は道具だ」という抽象的な表現をするからこそ、その感情も含めて「組織に逆らう君は道具ではない」とルリ子に言いたいのかもしれません。
実際、ルリ子の作戦は、本郷とルリ子自身しかヴィルースに対応させられず、一方的に巻き込まれた被害者を救えず、政府の協力者を強くして援軍にすることも出来ていません。
ルリ子にしてみれば、「そのような手術をすること自体が人間の尊厳に関わり、道具の覚悟がない人間にはさせられない」ということかもしれませんが、そう明確に言わないのもルリ子の「感情」でしょう。
ルリ子が自分を「道具」と言い、「自分のように他の人間を変えたくない」という感情があるならば、それこそ「道具ではない」のかもしれません。
『ウルトラマンギンガS』で、敵に作られたアンドロイドのワンゼロがマナとして味方になり、「私は変化も成長もしない」と言いつつ明らかに「変化」はしていたのが、自分の「何か」を自覚しない点でルリ子に近いかもしれません。
『ギフト無限ガチャ』の「ナニカ」や「現実逃避」
『信じていた仲間達にダンジョン奥地で殺されかけたがギフト『無限ガチャ』でレベル9999の仲間達を手に入れて元パーティーメンバーと世界に復讐&『ざまぁ!』します!』(以下『ギフト無限ガチャ』)web原作では、世界や複数の種族を作り出したとされる「女神」の神話があり、人間に近い「ヒューマン」という種族が弱いために差別される扱いでしたが、ヒューマンの貧農の息子のライトが、召喚したカードの強力なヒューマンと共に、例外的に強くなって世界の変革を図ります。
しかし、徐々に奴隷商人や山賊など、ヒューマンにも「悪人」がいることがライト達も認める形で明示され、世界を陰で動かす強力なヒューマンの「ますたー」達の目的も示されました。
「ますたー」達は世界を滅ぼす「C」を恐れ、「神なき世界でナニカにすがる」と表現されています。
また、ライトに生み出されたカードのうち、エリーは「ライト神様」と表現します。
それが何を意味するか分かりませんが、いずれ「女神」の正体も重要になりそうです。
個人的には、「C」がクトゥルー神話と関係する可能性を考えています。
また、『絶園のテンペスト』原作では、「神」のような魔法の樹を信じて魔法を使っていた一族が、その「神」を倒すように仕組まれていたと知り、その過程で「何に祈って良いか分からないが私は祈る」という人間もいました。
それが、『ギフト無限ガチャ』にも通じそうですが、『絶園』は「神を倒し、夢のような魔法を捨てて現実に立ち向かう」結論だったのが、『ギフト無限ガチャ』は明らかに「現実逃避」をしているとも取れる言動が「ますたー」にありました。
さらに、そもそも『ギフト無限ガチャ』の物語自体がそうでないとも言い切れません。ただ、ライトが強くなったあと、自分よりは弱いエルフ種の敵のカイトが自分に対して逃げたのを、カイトに立ち向かった弱いヒューマンを踏まえて「お前は現実から逃げ回る負け犬だ」と言ったのが、ライトが「現実逃避しているか」の議論の分かれ目になりそうではあります。
その辺りの落としどころがどうなるか気になります。
『時空争奪』は、ある意味で、「現実逃避」のためにエントロピーを他の宇宙に押し付ける物語で、そもそも現実の神話自体が他の宇宙の「押し付け」の産物である可能性を示唆していますし。
まとめ
今回は、「現実逃避」が重要な鍵になりそうです。
参考にした物語
特撮テレビドラマ
坂本浩一ほか(監督),小林雄次ほか(脚本) ,2014 (放映期間),『ウルトラマンギンガS』,テレビ東京系列(放映局)
辻本貴則(監督),中野貴雄(脚本),2022-2023,『ウルトラマンデッカー』,テレビ東京系列(放映局)
辻本貴則ほか(監督),継田淳ほか(脚本),2024-(未完),『ウルトラマンアーク』,テレビ東京
特撮映画
石ノ森章太郎(原作),庵野秀明(監督・脚本),2023,『シン・仮面ライダー』,東映
漫画
山田胡瓜,藤村緋二,石ノ森章太郎,庵野秀明,八手三郎,2023-,『真の安らぎはこの世になく-シン・仮面ライダー SHOCKER SIDE』,集英社
城平京(原作),左有秀(構成),彩崎廉(作画),2010-2013(発行期間),『絶園のテンペスト』,スクウェア・エニックス(出版社)
小説
明鏡シスイ,『信じていた仲間達にダンジョン奥地で殺されかけたがギフト『無限ガチャ』でレベル9999の仲間達を手に入れて元パーティーメンバーと世界に復讐&『ざまぁ!』します!』,小説家になろう(掲載サイト)
https://ncode.syosetu.com/n9584gd/
2024年10月14日閲覧
梅原克文,1999,『カムナビ』,角川書店
梅原克文,1998,『二重螺旋の悪魔(上)』,角川ホラー文庫
梅原克文,1998,『二重螺旋の悪魔(下)』,角川ホラー文庫
梅原克文,1993,『二重螺旋の悪魔 上』,朝日ソノラマ
梅原克文,1993,『二重螺旋の悪魔 下』,朝日ソノラマ
小林泰三,2008,『天体の回転について』,ハヤカワSFシリーズ(『時空争奪』)