大河ドラマ「光る君へ」第21回「旅立ち」
没落する「中関白家」の悲劇。そして失意の中宮・定子と彼女を慰めようと筆をとる清少納言の尊い行動が描かれました。
なんといっても名著「枕草子」誕生の背景が描かれた、美しくも尊いシーンがドラマを盛り上げました。
まひろ(紫式部)の勧めで随筆を書き始めた清少納言。
流れるような美しい文字とその和紙の上に舞い散る花。
蛍が飛び交う夜闇の中での執筆。
炎の中で「そなたは逃げよ」と清少納言を思いやる定子。
そして越前守として赴任する父と共に都を出立するまひろ。
……健気に運命を受け入れて、前を向こうとしている女性陣と対照的な「旅立ち」もありました。
伊周は最後まで悪あがきでしたね(;^ω^)
実際、伊周と母の高階貴子の絆は強く、伊周を護送する輿に便乗していた貴子は引き離され、その輿を追いかけた……というエピソードが「大鏡」にあるそうです。
うーん、良妻賢母であるはずの貴子ですが……定子や隆家よりも長男が「一番」だったのでしょうね💦
あのシーンを視ていてふと思い出したことがあります。
まだ子どものころ、ご近所にとても成績のいい「Iさん兄妹」がいらっしゃいました。
兄も妹も学年で常にトップクラス。お二人ともルックスがよく、ピアノや習字などの習い事もよくできるため、とても目立つ雰囲気でした。(どちらもわたしより先輩です)
わたしの母とIさん兄妹のお母さまは交流があり、母は成績優秀な息子と娘を持つ「Iさんママ」をうらやましがっていたものです。
「でも、あれほど素敵な娘さんがいるのに、話題は息子さんのことばかりなのよね」
母はちょっと違和感があったようです。
「母親って、娘より息子の方が大事なのかしら? だってね、娘さんが弾くピアノより、お兄ちゃんが演奏するピアノを聞いているとうっとりとするんですって。習い事でピアノをさせているのは妹さんの方なのにね」
その話しをしたときの「Iさんママ」は兄が奏でるピアノ演奏を思い出して、本当にうっとりと目を閉じていたそうです。妹さんの方がピアノのコンテストなどで賞を取っていたと記憶しているのですが……💦
優秀な兄妹を育てているお母さまであっても、(だからこそ?)男の子の方に執着するのでしょうか?
ふとそんなことを思い出させた高階貴子。
英才教育をほどこし、期待をかけていた伊周の没落に母親として責任を感じていたのでしょう。その葛藤を考えると別離の悲哀はひとしおです。
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