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トップリーグでの活動要件にある「運営法人よって運営されていること」とは。

ホーム&アウェイに移行できない理由は、何なのか。

テーマとして少し扱いにくいものですが、あえてこのタイミングで書きます。
日本女子フットサルリーグは、現在セントラル開催で実施されています。
1か所に全チームが集まり、その節のすべての試合を消化する。というレギュレーション。ホーム&アウェイへの移行はいつなのか?

現実として、ホーム&アウェイの実施に向けてリーグは努力をしているが実施に至らない。
っていうのが正解だと思います。

実際、ミネルバ宇部が参入するとき、参入要件の書類には、ホーム&アウェイへの移行するとはっきりと書かれていました。私はチーム代表として、その資料をもとに5年後までの計画を立て、これなら大丈夫と思って踏み切ったわけです。ですが、実際には、現在までホーム&アウェイは実現していません。

なぜ、実現できないのか。
いろんな理由があると思いますが、ここはあえて、チームの立場からの意見のみ。

ホーム&アウェイにするには、チームに当初かかる負担は大きいです。
大きくわけてこの3つです。

1.アリーナの確保
2.運営のための専属スタッフ(給料が必要なスタッフ)の確保
3.試合運営のための資金確保

この3つすべてがクリアするチームは、もしかしたら現時点では女子リーグには存在しないかもしれないです。

運営法人とは。
なぜトップリーグに所属するチームは、運営法人を設置し法人格として運営することが条件となっています。

各地域リーグにもたくさんの素晴らしいチームがあります。ですが、法人格ではないチームが大半だと思います。
いわゆる、同好会、スポーツ少年団などと同じ任意団体です。
トップリーグは、その「任意団体」では昇格できません。

私は、それはチーム運営に関する役割と責任の所在を明確にするため。だと考えています。

「部費」という存在。
ですが現実として、トップリーグに所属しているチームでも、多くのチームで選手から部費を徴収しているようです。
また、遠征にかかる費用負担を選手に求めているチームもあるようです。
ミネルバ宇部では、部費もありませんし、遠征に関する選手負担もありません。
試合に参加する選手は、わずかですが食事代として金銭を渡しています。
なぜなら、それは「ミネルバ宇部」という法人で行われる仕事だからです。

そもそも論、選手に負担を求めるのであれば、任意団体でもいいのではないでしょうか?

山口という田舎から関東開催がメインのリーグに参戦する費用を全額チームが負担するには、大変な資金が必要になります。
だから、私は必死なんです。笑
最初と話が違うじゃん。って気持ちも無いわけではないですが。。
それでもやると決めたことですので、納得するまでやろうと思っています。
そこは私の責任だからです。
だから行政、企業様との連携、チームの価値づくり。これに必死なわけです。参加する人(選手)の資金で運営するなら、任意団体でいいはずです。

トップリーグのチームに所属する選手に求められるもの。
何よりも競技力。でしょう。それは間違いないです。競技力があることが前提。もしくは、これから唯一無二の競技力を身に着ける可能性があること。
これはたぶん誰に聞いても間違いない正論です。

ですが、私はこれに関しても、ちょっと違うように考えています。
競技力だけなら、地域リーグにもすばらしい選手はたくさんいます。
トップリーグの選手は任意団体のチームに所属しているのではなく、法人格であるチームに所属しているわけですから、当然、窮屈なことがあって当たり前だと私は思っています。

会社に就職したら就業規則があるように、
何かのプロジェクトの一員に選ばれたら、その役割を全うする責任があるように。
営業ノルマがあれば、その達成に向けて個々が数字を作っていくように。
全く同じだと私は考えています。
その役割はそれぞれですが、会社の構成員として何等かの役割と責任をこなしているはずです。
そしてそこには、圧倒的な理念があると考えています。

ミネルバ宇部にも、圧倒的な創業理念があります。その理念の体現のために集まる集団であり、その理念達成のために、運営も選手も一つになることが必要だと思っています。

トップリーグに所属するというのは、そういうことなんだと私は理解しています。選手も、長年のフットサルチームのやり方に慣れてしまって、この意味が理解できている選手と出会ったことは、ほぼありません。

もちろんそれぞれの立場で、見方は変わるものですが、チーム運営をする立場の私は、そう考えています。
まずは、しっかりチームが法人として運営できるよう自立すること。
それが最初にするべきことなのではないでしょうか。

選手に自己負担を求める時点で、選手と運営との役割が、ぶれてしまうのではないかと考えます。
だから、自転車操業ではありますが、必死に耐えています。笑

以前も書きましたが、今のリーグ運営だと「夢を搾取するモデル」です。
それは選手も同様で、自己負担が伴うからこそ、悲劇のヒロインのような思考になり、役割がぶれてしまうのではないかと思うのです。
こんなにがんばっているのに。という発想が生まれたり、逆に、チームに対して要求は大きくなるのに、それに伴う責任が果たせない。チーム理念より自分のやりたいことが先。など。
以前、関東から移籍してきた選手が、給料も支払っていましたが、別にライセンスの取得やそのほかの資格取得、関東までの交通費など、全部チームで負担したけれど、一年の契約が履行できないままいなくなった選手がいました。
私は一切、その選手を責める理由はありません。
ですが、その選手もチームを責める資格はありません。
前段に書いた「役割と責任」の問題です。ただそれだけです。

つまり、スポーツチームだからって、根性やスキルだけで存在できるものではないんです。
スポーツチームも普通の企業も同じだと私は思っています。

まずは、チーム運営の基盤を作ることに最大限の時間と資金を使うこと。
その次に選手の育成だと考えています。

今は、そのどれも中途半端でうまくいきません。
自チームは、偉そうなことを言えるチームでもありませんが、どのチームも必死にがんばっているのは間違いありません。

まずはここから。


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