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週末北欧部(by chikaさん)をどれから読むか?
『週末北欧部』シリーズは、フィンランド大好きっ子「chika」さんの日記をベースとしたエッセイ漫画である。
フィンランド移住の夢に向けて尋常ではないフットワークの軽さで奮闘するchikaさんの日々は日常を頑張るすべての人に響く・・・というか響きすぎてたまに痛い。
Twitter(X)でも更新のお知らせがあるのでフォローすると漏れがなくて良いのだが、こういった優しい読み味の作品は本で持ち歩いて癒やされたい。
が!
このシリーズ、エッセイ漫画とは思えない破竹の勢い。買い揃えようにもすでに書籍は5冊あり、もう6、7冊目が出るというくらいである。
そこでこのお気に入りのシリーズを、まずどれか1つ手に取ってみたいという人のために紹介しようと思う。
【北欧こじらせ日記】
![](https://assets.st-note.com/img/1695019388300-nEsUmgKXrj.jpg?width=1200)
メインとも言えるフィンランド愛を綴った日記漫画。まずはここから読んで間違いなし!(2022年になぜかドラマ化されている)
1巻にはフィンランドとの出会い・葛藤・旅行・仲間づくり。2巻にはペンパルとの交流・移住への決意・言語学習・旅立ちと就職が記録されている。
私が特に好きなのは、就活の話と夜間寿司学校の話。人とのつながりを大切に育てられるchikaさんならではの優しいエピソードが詰まっている。
この作品の大部分から滲み出る癒やしの波動も、chikaさんの人柄によるもの。
人の懐に飛び込む力、気持ちを伝える素直さ、思いやり・・・優しい人は周りの人を優しくし、チャンスを掴んでいくんだな〜と感じられる。
しかし最初に書いたように、ぐう聖すぎて逆にダメージを受けることもある。
例えば2度目の就職の話などは、同じような経験をしていても私はchikaさんみたいに周りに感謝なんてしなかっただろう・・・と反省してしまうのだった。
![](https://assets.st-note.com/img/1695019451425-H6LvZzg09e.jpg?width=1200)
そんな自己嫌悪も読み進めればポジティブな気持ちに変えてくれるのがchikaさんの不思議な力。人生につまづく度に読み直したい。
なお、11月に「フィンランド1年生編」が発売されるようだ。楽しみ!
【マイフィンランドルーティン100】
![](https://assets.st-note.com/img/1695019486475-9thcv2BPEP.jpg?width=1200)
フィンランド推しポイントが散りばめられたこのシリーズも、今月(2023年9月21日)に2冊目が発売される。
もちろんエッセイとして楽しむもよし。旅行ガイドによし。どのページを開いても可愛いイラストと写真でいっぱいなので、インテリアにも良し!
フィンランドに興味がなかった私でも行ってみようかな・・・と思わせてくれる1冊だ。グルメの話を読めば、きっとソーセージとシナモンロールが食べたくなってくるはず。
巻頭にはヘルシンキの簡単な地図・必要な持ち物・チケットの取り方などがあり、巻末には旅行に便利なアプリや、困った時の対処法なども書いてある。
小さい本ではないけれど、ガイドブックと一緒に持ち歩きたい。
【かもめニッキ】
![](https://assets.st-note.com/img/1695019543381-NNtt0laf5N.jpg?width=1200)
北欧こじらせ日記よりもよりエッセイ感が強く、chikaさん個人の生活に焦点を当てた作品。
寿司学校で同級生たちと親睦を深めるエピソードは自分も大学や習い事に通いたくなることうけあいだ。これまで殆ど出てこなかったご家族のおはなしも見られる。
あと、猫のデフォルメ方法が独特すぎてナメクジみたいになってるのがめちゃくちゃ可愛い。
chikaさんは掲載媒体が多いからか「北欧こじらせ日記」や「世界ともだち部」とエピソードがかぶることがある。
しかしすべて描き下ろしで、他の本には無かった視点やその後が書かれているので気にならないどころかちょっと嬉しい気持ちになるのが不思議なところ(そういう損得が気になるタイプはこの本を手に取らない気がするし・・・)
美味しいものの写真がたくさん出てくるのも見どころ。
【世界ともだち部】
![](https://assets.st-note.com/img/1695019607423-5OTqvfyCEc.jpg?width=1200)
シャイといいつつ、コミュニケーションが巧みなchikaさんの周りのお友達とのエピソードをまとめた作品。
chikaさんの自画像はおもちのようなカモメ。なので、お友達もゆるゆるした生き物にデフォルメされている。
フッ軽がフッ軽を呼ぶのか、chikaさんが周りの心を溶かすのか・・・どのお友達も大胆で素敵な人ばかり。
ノルウェーの歌手グループに会いに、50代と60代のお友達を連れて現地へ行くエピソードにはぐっときてしまった。きっとお友達も一大決心だったことだろう。
作中であるお友達が言った「友情はお互いに努力しないと続かない」という言葉は社会人として生活する中、本当にそうだなと実感する。chikaさんはきっとその努力を絶え間なくできる人なんだろうな〜と改めて感じる1冊です。
どれから読んでもいいけれど
話が続いているわけではないので、結論どれから読んでもOKですが・・・「北欧こじらせ日記」と「かもめニッキ」はやっぱりchikaさんワールドを楽しむ第一歩としておすすめ。
憎しみでいっぱいの時に読むと聖水をかけられた悪魔のように消滅しそうになるけれど、毎日を少し良くしたくなった時、自分の欠点に疲れた時。自分を取り戻すために読んで欲しいシリーズです。