メ酒所感'24 #3(酒会①,うちゅうビール,LIBROM カカオ)
2024 2/3 お酒会の記録と最近飲んだもの
・ 鳴海 潮騒 純米ふさこがね うすにごり生原酒
-東灘醸造(千葉県勝浦市)
初めて飲んだ、千葉の東灘醸造・鳴海(なるか)。クラフトサケとミードばかりの味の重たいお酒ばっかりの会だったので乾杯用にと選んだ。
千葉の飯米''ふさこがね''を使用したものは''寒菊''以来。
生原酒らしい元気な活性と、レモンを思わせる溌剌とした酸味。後味の苦み。ボリューム感もしっかりあり、ミドルボディくらいの味わい。
可もなく不可もなくといった酒質である。
・翔空 Alcoholic Pear(酔いどれ洋梨)ドブロク
-LAGOON BREWERY (新潟市北区前新田)
個人的に、クラフトサケの中で最もアイコニックだと考える作品''サケマルゲリータ''と出会い、酔いどれブドウ、メロンなどを経てすっかり虜となってしまったラグーンのお酒たち。新作、ル・レクチェを使用した酔いどれ洋ナシのどぶろくタイプ。とろりとした上品なテクスチャに、ラグーンらしい切れのある味わい。果汁感は飲み進めるごとに増し、確かに食中酒としても相性のいい酒質だ。副原料を用いながらもあくまで日本酒としてのクオリティを追求するのがラグーンが他の酒造と異なるところである。たっぷりの副原料感を楽しみたいときもあるが、これもこれでいい。
・Request Timeout / チョコレートバレルエイジミード
-Antelope (滋賀県野洲市)
昨年のリリース情報解禁から最も楽しみにしていたチョコレートミード。
神戸のシオヤチョコレートとのコラボレーション。リッチなチョコレートミードをバーボンバレルで1年寝かせた非常に魅力的なスペック。
思ったよりもさらりとしたテクスチャに、チョコレートの甘やかな香り。液体の凝縮度がすごくチョコレートのうまみ・甘みがダイレクトに伝わってくる。これは後程わかることだが、温度は少し上げて口の広いグラスで飲んだ方がポテンシャルが十分に発揮される。''甘さ''というお酒の要素はやはり魅力的で魔性である。
・RAVEN/ Smoked Double Bock
-うちゅうブルーイング(山梨県北杜市)
ドイツの伝統的スタイルBock。燻製モルトと熟成を用いたSmoked Double Bock。焦がしたような甘い香りと、程よいボリューム感。トースティーナニュアンスとしっかりとした苦みが、強い甘みと調和している。もっとテクスチャをとろりとしていたらもっと好みであったが、さらりと飲めるスモークビールである。
・Nobel Ek 2018
-Brekeriet (スウェーデン・スタファンストープ)
2012年設立、スウェーデンにて3兄弟が運営するブルワリー。醸造所周辺の野生酵母や菌にて醸される。リオハの樽で熟成されたセゾンは、コロナ前に仕込まれスタッフもその存在を忘れていたとのことで、味を見て良かったからリリースされたという。というわけで熟成年数は正しいことはわからない。ワイルドエールらしい臭みとリンゴや白ブドウの果実味。酵母の香ばしさと、ドライなミードを飲んだ時のような乾いた感じ。奥に甘みがあるが、上品で辛口のセゾンだ。
・LIBROM カカオ(23BY)
-LIBROM (福岡県福岡市中央区高砂)
1年ぶりに飲んだLIBROM カカオ。昨年に比べカカオハスクを用い、カカオ感はアップ、甘みも強めたとのこと。
スペックに反してカカオの青い香りと香ばしさ、かなりすっきりした味わい。燗が似合いそうなタフさを感じる酒質ではあるが、もっと振り切った味わいでもいいかと思う。