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ありがとうアリ君の玉金! [エジンバラコメディー日誌20]

エジンバラフリンジ20日目!

エジンバラフリンジも残り6日間ということで、フリンジの運営からメールが届いた。毎週送られてくるのであるが、最終週はどんな内容だろうと読んでみると。

メンタルサポートの連絡であった。

おそらく多くのパフォーマー達が1ヶ月間の長丁場で、メンタルを病み、やばい精神状態に陥っているのだろう。

このメールを見て、エジンバラフリンジがメンタルトレーニングであることを再認識した。

僕もこの1ヶ月間で、かなり躁鬱を繰り返したが、どうにかこうにか、これまで毎日パフォーマンスできている。

今日の午前中は、エジンバラ前半戦で、先発メンバーから外した僕のBukkakeジョークのネタをYoutubeにアップした。(女性のお客さんが想像以上に多かったために…)めっちゃくだらないネタであるが…

そして、今日のショウは火曜日ということで、前日の月曜日もお客さんが少なめであったため、集客は難しいかな?と思ったが、以外や以外、満席となった。

大爆笑のショウとはいかなかったが、どスベりすることなく(こスベりは何度かあったが…)それなりに盛り上がってくれた。

ただ、満席にすると、一番前の席のお客さんはコメディアンから50cmくらいの距離で、飛沫を浴びならが鑑賞しなければいけないという地獄であるので、笑いにくい環境にある。

本当なら一番前の席を開けておきたいが、どうしてもお客さんが来ると、せっかく観に来てくれたのでということで、入れてしまうのだ。そして結局、一番前のお客さんは、あまり笑わないという感じになってしまう。

難しいな….

ショウの後は、ロンドン出身の友人のコメディアンであるAli Woods君のショウを観に行った。

彼とは8年前に脱サラしてロンドンでコメディー修行をしていた時、オープンマイクという新人コメディアン達が集うイベントでよく会い、色々話をした中である。

僕より5つ年下で、当時20代前半であったAliくんは当時からすごく面白いやつで、しかもめちゃくちゃ真面目にコメディーに取り組んでいた。

「こういうコメディアンが売れていくのかもしれないな…」と当時思ったが、今、彼は本当に売れてきているのだ。

今年のエジンバラでは、100人以上入る会場が毎日満席でSold out!

満席のショウ

そして、彼のパフォーマンスに驚愕した。

出会った当初はお互い10分くらいしかネタをできなかったのに、彼は1時間のショウの中で、コメディーだけでなく、自身の恋愛経験をストーリー仕立てで語り、己の全てを曝けだし、笑いにかえるという、コメディーというより、面白いコメディードラマを観たような、最高のショウであった。

彼のショウを見ている最中、8年前、お客さんが0人で、コメディアンが数人しか参加していないオープンマイクのイベントで、必死にコメディーに取り組むAliくんの姿を思い出し、「こんなにも素晴らしいコメディアンになったのか!」と涙がポロリでこぼれ落ちてきそうになったが、どうにか堪えた。

まさか彼が、自分の玉金が小さいというネタをやっている時に泣くわけにはいかなかったからである。

(完全にやばいやつと思われる…もしくは、こいつも玉金が小さいから同情して泣いているのか?と…)

ただ、すごくすごく感動した。

一瞬、「彼に比べて僕は、地下の小さなカラオケルームでコメディーをやってい..」とネガティブ思考が現れそうになったが、どうにかこらえて、彼の玉金が小さいという話にのめり込んだ。

ショウを見終わった後、僕も彼のような素晴らしい1時間のスタンダップコメディーを作りたいな!というすごくポジティブな気持ちになった。

これも全てAliくんの小さな玉金のおかげである。

ありがとう、Aliくんの玉金!


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めしだ
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