映画 ショーシャンクの空に
この映画は、大変有名で私のお気に入りでもある。
アンディという銀行マンが家に帰ると妻が見知らぬ男と不倫をしている様を目撃して二人を殺したという冤罪から刑務所に入れられるところから始まる。
アンディは、真面目な銀行員で妻を愛している。当然殺人などやっていない。しかし、ろくな調べもなく刑務所に入れられてしまった。
刑務所での生活は大変なものだった。色狂いの男たちに目を付けられるが、救ってくれた仲間が居た。アンディは刑務所でも真面目にやっていた。図書係のおじいさんの手伝いをして刑務所の図書の少なさに呆れ、刑務所に図書館を作った。多くの図書を取り寄せ囚人たちに多くの事を学ばせた。
刑務所では、時間がゆっくり流れる。
だから、勉強をするにはもってこいの場所。アンディは刑務所の仲間を大事にしていた。
刑務所の所長に目をつけられた。銀行マンだった事もあって刑務所の経理をするように言われた。それだけではなく税金の手続きもするようになった。刑務所に努めている人みんなの手続きをすることになった。忙しくなった。仲間も手伝うようになった。
月日は、19年もたった時、若い男が入って来た。そしてアンディに高校卒業の資格が欲しいと言ってきた。アンディはアルファベットから勉強を教えた。数か月後テストをしてみたが、問題すら読めないと若者は絶望した。
その若者が、アンディの過去を知るとアンディに話した。「以前いた刑務所で会った男が『頭にきたから殺した』という男がゴルフ場に努めている男とその女二人でその女には夫が居て銀行マンだという、その銀行マンが二人を殺したことになってる」っとこれはアンディを無罪にする証言だった。
アンディは、ゴルフ場の男について調べてくれと所長に申し出るが、所長はかんかんになってアンディを独房に一か月入れた。
それだけではなく、若者を呼び出して「アンディに話したことは事実か?証言するか?」と尋ねると若者はアンディを慕っていた事もあって「もちろん」と答えた。所長は若者を射殺した。口封じだ。
所長は、裏金、わいろが山ほどある。それらをアンディに管理させている。アンディを道具の様に使っている。アンディが居なくなっては一番困るのは所長だった。
独房から出てきたアンディは、大事な若者を射殺した所長のわいろの手伝いなどしたくない。しかし、刑務所で生きていくにはやるしかない。
レッドは、刑務所の中でも一番の友人だった。レッドにアンディは、言った。刑務所から出たらメキシコでホテルをやるんだ。太平洋を見ながら古い船を買ってホテルの客と釣りをしながら生活をするんだ。と夢を語った。
レッドにもそれを手伝って欲しいと言う。しかしレッドは「シャバに出たくない」と弱気だった。レッドは刑務所に長く居すぎた為に刑務所での生活が当たり前で、社会が怖いのだ。
嵐のよる、アンディは脱獄した。壁に穴を掘っていた。レッドはそんな事は無理だと言っていた。600年かかると言っていた壁に穴を掘る事を19年でやり遂げていた。
若者が亡くなって、アンディは決心をしていた。脱獄をすると・・・。
見事に脱獄をして、所長がため込んでいたわいろを受け取り罪もない若者が刑務所で所長によって射殺された事実を暴露した。
射殺した警官は逮捕され、所長はわいろが見つかると大変なことになる事もあって、捕まる直前に自殺した。
若者は戻ってこないが、アンディに出来る事は全部やった。
レッドは、アンディの事ばかり考えるようになった。仲間もみんなアンディの伝説を口々に語った。
レッドは仮釈放になった。レッドにとって、刑務所から出る事は嬉しくない。かつて図書の管理をしていた爺さんが仮釈放になって、連れていかれた部屋にレッドが入れられた。仕事はスーパーの手伝い。時間の流れの速さに息が詰まる。
しかし、レッドには一つだけ気になる事がある、アンディとの約束だった。アンディは、レッドが出たときに行って欲しい所があると言っていた。「木の下に黒曜石があるその下にレッドに貰って欲しいものがある」という約束が気になるたった一つの物事。行ってみると、アンディからの手紙があった。そして金も入ってあった。手紙には「一緒に仕事をしよう。希望は滅びることは無い」とあった。
レッドは、これほど嬉しい事は無かった。居場所を刑務所意外に見つけたと言う事だ。
レッドと、アンディは、再開した。ここでこの映画は終わる。
このショーシャンクの空にという映画のパッケージは、アンディが脱獄した時の嵐のよるに、囚人服を脱ぎ棄て体で雨を受け両手を大きく空に仰いだ姿が、美しいパッケージで、一目で全てを思い出す美しいパッケージ。
このパッケージを見て、レンタルした人も多いだろう。私もその一人だった。初見の時は、アンディのどん底からの這い上がるまでの努力に感動したのを覚えている。
20年ぶりにこの映画を見て私が感動したのは、レッドのセリフで
「40年も、トイレのたびに看守に許可を貰って来た。トイレの許可を貰ってからじゃないと一滴も出ない」
この何気ない一言。
レッドは、スーパーで働き始めて、店長に「トイレに行きたいが良いか」と許可を取った時の一言だった。店長は、面倒くさい顔をして「トイレくらい勝手に行けば良い」と言った事で私の感動は増したのだ。
当たり前の事に制限をかけられて40年も過ごすと、オシッコすら出なくなってしまうそんな体になってしまったと言うのだ。
疑問すらわかなくなってしまった。そんな自分のセリフが
「40年も、トイレのたびに看守に許可を貰って来た。トイレの許可を貰ってからじゃないと一滴も出ない」
異常な世界を表すには、最適なセリフだ。
今の私には、このセリフが響いた。
この映画は、一度は見た方が良い。