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ナマコだらけ IN 台湾4

迪化街
観光地として人気の「迪化街」には、ドライフルーツやお土産として人気の網バック、かご製品が所狭しと並んでいる。同じように軒を連ねているのが「生薬、漢方」を販売している「薬行」日本でいう、薬局のようなお店である。

迪化街

生薬とは
植物や動物、鉱物などの天然の薬効成分を精製することなく、そのまま薬として使用でき、漢方薬の原料としても使われる。迪化街には日本では見慣れない生薬に触れることができる。

使いやすいように生薬が効能別に梱包されている

海の人参
その中でも圧倒的な存在感を放っていたのが「なまこ」である。以前住んでいたシンガポールでも大人気だった生薬の一つで、生と、乾燥では薬効に違いがあるが、店頭に並んでいるのは基本的に乾燥物である。
◎五味→温性
◎帰経→心 腎
中国では朝鮮人参と同じくらいの薬効があるとされ「海参(ハイシェン)」海の人参と呼ばれ、肝機能の強化や造血、血行促進などに役立つとされる。

敷き詰められたナマコ

黄耆
もう一つ、ナマコと同等に店頭に並んでいたのが、ゴボウを斜めに切った固い木のような「黄耆(おうぎ)」である。
◎五味→甘 微温
◎帰経→脾 肺
止汗、利尿、強壮などに役立つとされる。
店員さんによると、滋養強壮の為「スープを作るときに使うのよ」とのこと。

カウンター右から三番目が黄耆

生活に根付いた生薬
台湾では、滋養強壮、体内の熱をとるのに役立つ生薬が多く並んでいる印象だった。台湾人の平均寿命は女性が83.74歳、男性が76.94歳(2023年)と日本と比べて悪くはない。自然界に存在する物の薬効を、食生活に上手に取り入れているライフスタイルに、自分の食生活を見直してみたいと思った。
現地で気になる生薬を見つけたら、手に取って使い方を聞いてみて旅の思い出と共に食してみるのもいかがでしょうか?
※動物生薬は日本に持ち込めない物もあるので要確認


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