泉州銘菓「村雨」~大阪の街道モノ語り⑮
泉州銘菓「村雨」を、大阪府貝塚市内の紀州街道沿いにある御菓子司「塩五」の店頭で求めたのは、2016年10月のこと。街道歩きを始める前でした。
塩五の創業は安政元(1854)年。塩五の登録商標である村雨は、創業当時からつくり続けられているのだそうです。村雨の原材料は、小豆(国内産)と砂糖と米粉のみ。生ものの蒸し菓子で、製造日から3日しか日持ちしません。
しっとり、ほろほろ。やさしく、うれしくなる菓子で、日本酒にも合います。最初は手土産でもらい、2016年に貝塚市に出掛けたついでに、塩五の実店舗を訪ねました。
こちらは「村雨饅頭」。北海大粒小豆製の粒餡を、村雨の生地で釣鐘型に包んだ逸品です。
連載の続「大阪の街道を歩く」で、紀州街道の貝塚市域を歩いたのは、2021年3月9日でした。貝塚市域の紀州街道は多くの区間が大阪府道204号堺阪南線に重なりますが、塩五の実店舗がある付近で府道から西へ、旧街道の道筋が復活します。
街道歩きのついでに塩五を訪ねるつもりでしたが、ちょうど定休日(火曜日)で、残念。毎週金曜日に難波・髙島屋前の地下・銘菓百選売場で販売があると知り、改めて買いに行きました。
御菓子司「塩五」