緑谷まどか(1970年代生まれ)

昭和生まれの女子です。現在50代。 お菓子と紅茶と犬が大好き。 子供時代の思い出を今回noteで記録がてら書いていこうと思います。

緑谷まどか(1970年代生まれ)

昭和生まれの女子です。現在50代。 お菓子と紅茶と犬が大好き。 子供時代の思い出を今回noteで記録がてら書いていこうと思います。

最近の記事

ヨーグルトきのこ

皆さんは「ヨーグルトきのこ」というものをご存知だろうか? 昭和生まれの方は「知ってる。昔うちにもあった」という方が多いと思われますが‥。我が家にもそれはある日突然やってきた。 学校ではヨーグルトきのこの話題でもちきりだ。「ヨーグルトきのこって知ってる?」 「今朝、うち食べてきたよ」 皆の話題についていけない。 「え〜?それどんなん?」 私は話題の中心にいるクラスメイトに食いついた。 「まどかんち、まだないん?」 クラスメイトは優越感を滲ませた笑みを浮かべる。 「白いゴロ

    • ドラミちゃん描いてみた

      ちぃちゃんさんのお題企画「ドラミちゃんボディーつき描いてみて」に乗っかってみました。 前回の「ドラえもん」よりかはマシだと思うんだけどどうでしょう? でも実は色を塗っている間に変わっちゃって‥‥一番初めに描いたのはこれです。

      • サイフォンコーヒー

        ある日、父が仕事帰りに大きな箱を持って帰ってきた。何やら嬉しそうにしている。 「何それ?」 「これは、ワシがずーっと欲しかったもの」 父は嬉しそうに箱を開けると、中からガラス製の幾つもの部品を取り出した。 「実験装置みたいだね‥」 「これはサイフォンコーヒーと言って、コーヒーを淹れる道具なんだ」 凄い、うちお金持ちみたいだ。私は感動した。今までこんなワクワクするような物がうちにあっただろうか? 父はそれを大事そうにサイドボードに飾った。 「今度の休みにゆっくり説明書を

        • 母の特技

          ⚠️この技術は母が祖父から教わり、数十年かけて磨き上げたものです。とても危険なので良い子も大人もマネしないでね⚠️ 「まどか、ちょっと庭に来て」 庭から母の声が聞こえる。 居間で寝転がり、本を読んでいた私はむくっと起き上がった。 外に出ると母が険しい顔で話しかけてくる。 「あそこにマムシがいる。捕まえるよ」 「分かった」 母の手には1m程の棒が握られている。 母は庭の隅まで行き、躊躇いもなくその棒でマムシの頭をスッと捕らえた。 「おー」 母のこの技にはいつも感心

          何も見ずにドラえもん書いてみた

          ちぃちゃんさんのお題企画に乗っかって、何も見ずにドラえもん描いてみましたが、何か違う‥。 泥棒猫感がある😱 隣で私のドラえもんを馬鹿にしていた夫が描いた絵がこちら。 あ、確かにこんな顔だった‥。 私ってテキトーにTV見てるんだなと再認識しちゃいました😅

          何も見ずにドラえもん書いてみた

          私、柿買ってるよ‥

          最近、スーパーでつい立ち止まってしまう。 こんなに果物って高かったっけ?去年と比べて1.5倍位の価格になっているような気がする。梨も一つ300円だし、最近出始めた柿も150円位だ。  柿に至っては昨年98円だったのをしっかりと覚えている。なぜならその98円でさえ、なんか勿体無いな〜と暫く悩んで購入したからである。 私の実家には柿の木があった。よって子供の時から秋には毎日柿が朝食後のデザートとして並ぶ。10月〜12月半ばの間、毎日欠かさずだ。 誰かにあげればいいと思うだ

          私のリラックス法

          今日はいつもの昔話をお休みして私のリラックス法をご紹介したいと思います。 40代後半に差し掛かった頃から、体に強張りを感じるようになった私。朝、起きた時からそうなので、寝ている間にも力が入っているのかもしれません。 そんな時私は、朝にフォームローラーによる筋膜リリースをします。筋膜リリースとは、筋膜の萎縮や癒着を引き剥がしたり、引き離したり、擦ったりする事で、正常な位置に戻すことを言うそうです。(Mueller Japan公式より引用) リラックス法としてとても有名なの

          山鳩のポポ

          私は小学2年生の頃とても悪い事をした。 山鳩の巣から雛を強奪したのだ。 通学路に生えている松の木のそんなに高くないところに鳩の巣があった。ある日友達と木に登り巣を覗くと、柔らかい羽の生えたふくふくとした雛が二羽いた。 ぬいぐるみのような可愛らしさに私達は夢中になった。そして各々の家で飼おうという話になり、そのまま一羽づつ家に持ち帰ったのである。 驚いたのは親達だ。勿論私は母にこっぴどく叱られた。一旦人間の匂いがつくと、野生動物は子育てをしないんだよ。あんたはこの小さい子

          はるこ行方不明

          私たち家族四人は飼い犬のはるこを連れて松茸狩りに山へと行くことが秋の恒例行事だった。だが、ある日松茸狩りに集中しているとはるこの姿が見えない事に気づいた。 はるこは山の中ではノーリードで自由にしていたが、いつも家族の周りを付かず離れずでついて来ていた。 暫くすれば帰ってくるだろうと思っていたが、全く帰って来ない。時々、私たちの呼びかけに応じる鳴き声がかすかに聞こえるものの、どんなに探しても見つからなかった。 「どうしよう‥」 皆の不安が頂点に達した。 その時母が口を開

          松茸狩り

          小学生の頃、私達家族の秋の行事といえば松茸狩りだった。 私達家族4人はお弁当を持って、朝早くから山に登った。道すがら、杖サイズの棒(木の枝)を探しながら。 この棒は、松茸のありそうな場所の落ち葉をそっと掻き分ける為の重要なアイテムで、太過ぎても細過ぎてもいけない。 さて、松茸は簡単には見つからない。地面から傘部分が見えているような大きな松茸は稀で、殆どのものは落ち葉に隠れているような小さなサイズである。 私は飼い犬のはるこに探してもらおうと期待していたが、はるこは久し

          父のDIY

          パチンコのデジタル化に伴う経済的な負担により趣味を失った父は、TVの前でカープ戦を見ることのみを生きがいとしていた。 だがちょうどその頃うちで犬(はるこ)を飼うことになり、皆で犬小屋を作ろうという事になった。 父は設計図を書き、私と兄は小屋のデザインをワクワクしながら考えた。そして壁は白色にし、赤色の屋根、そして屋根には防水の塗料まで塗ることにした。父はいそいそとホームセンターに板とペンキと工具を買いに行った。 普段使い慣れないノコギリを手に、父は嬉しそうに木材を切って

          愚か者の金

          私が小学2年生の頃の話である。 ある日の午後、一つ年上の兄が興奮状態で家に帰ってきて、私に向かい「わし、すごい金持ちになったかもしれん」と言った。 「どしたん?」と聞くと、山で金の塊を拾ったと言う。驚いて覗き込むと、兄の手のひらには金色に輝くゴツゴツとした4センチ程の塊があった。 私はびっくりした。何処で手に入れたのか問いただすと、家から20分程離れた山の中腹にある、崖崩れの跡から友人達と一緒に見つけたという。 私は速攻で駆け出した。兄の「もうないと思うで」という声を

          カンカンダンス

          先日の夕方、公園で犬の散歩をしていると、近所の小学4年生のKくんが自転車に乗って近寄り、私に声をかけて来た。 「ねえ、カンカンダンスって知ってる?」 K君はいつもうちの犬とボール遊びをしてくれる元気いっぱいの男の子だ。 「カンカンダンス? 何? カンカン蹴りながら踊るの?」 昭和の時代には缶蹴りという遊びがあった。今の子供達もまだあの遊びをしてるのだろうか? K君は鼻でふっと笑うと、自転車でやって来た友達と一緒に立ち去りかけた。 「え? 答え教えて…」 追い縋っ

          ボンタンアメ

          私が小学生の低学年の頃、父親に連れられて数回パチンコ屋さんに行ったことがある。 今では親が子供を連れてパチンコ屋に行くなど炎上ものかもしれないが、昭和50年代はその辺も大変緩く、珍しい事でもなかったようだ。 その頃のパチンコは、一回一回玉を手元の金属のバーではじく、大変レトロな遊び方だった。その分玉の減りも緩やかで、父の少ない小遣いでも数十分間は遊べたようである。 私は父がパチンコを打っている姿を後ろから眺めるのが好きだった。玉がチューリップのような羽根に吸い込まれると

          夏休みの思い出

          夏休み、絵日記の宿題が頭を悩ませる。 本当に書くことがない。 ほぼ毎日、ラジオ体操と学校のプールにしか行っていない。どこにも連れて行ってもらえない。 昭和の時代、大人たちの休日と言えば、日曜日だけだった。父も週に一度位は家でゆっくり休みたかったのかもしれない。 だが、お盆休みは特別が押し寄せる。 叔父や叔母たちが子供を連れて祖父の家に泊まりに来るのだ。 母達女性陣は夜のバーベキューに備えてつまみを作ったりおしゃべりしたり楽しそうだ。そして父たち男性陣は‥昼からビールを飲

          宝物を失った日

          私が初めて人生に失望したのは小学2年生の時だ。 私は漫画が大好きな子供だった。 特にいがらしゆみこ先生の「キャンディ・キャンディ」が大好きだったので、漫画が掲載されている月刊誌「なかよし」の発売日をとても楽しみにしていた。 さらにコミックスまで欲しくなり、コツコツと善行を積み上げたり、誕生日に3冊買ってもらったりして、手元に漫画本を手に入れて、毎日何度も読み返してニヤニヤしていた。 今思うと私のキャンディ・キャンディへの想いは狂信的だったのかもしれない。 学校から帰