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女上司は
土生 「明後日忘年会だね」
仕事の休憩時間、上司の土生瑞穂さんは思い出したように言った。
そうかもうすぐ一年が終わるのか。
どこの会社にもあるとは思うが一年を締めくくるために忘年会がうちの会社にはある。
○○ 「もう一年が終わるんですね」
土生 「だね案外早かったね」
○○ 「ですね」
土生 「○○君は当然行くよね?」
○○ 「はい」
土生 「そっか」
○○ 「そろそろ休憩時間終わりません?」
俺は時計を見ながら言った。
土生 「ほんとだ、教えてくれてありがとう」
土生 「じゃあ机に戻るね」
土生さんは飲んでいたココアの缶をごみ箱に捨てて自分の席に戻っていった。
俺も飲んでいたエナドリを飲み干して自分の席に戻る。
社長 「今年もみんなお疲れ様!」
社長の長ったらしい話を聞いた後社長が乾杯の音頭を取りグラスを高く上げた。それに合わせ俺たちもグラスを高く上げる。その後は席が近い人同士でグラスを合わせる。
土生 「○○君乾杯」
○○ 「乾杯です」
席が近い俺は土生さんとグラスを合わせた。
土生 「もう一年が終わるんだね」
○○ 「それ二日前も言ってましたよ」
土生 「あれ?そうだっけ?笑」
○○ 「そうですよ笑」
土生さんは笑いながらビールを一杯飲み干す。俺はすぐに土生さんのグラスにビールを注ぐ。
土生 「あらら悪いね」
○○ 「部下ですから」
土生 「それはご苦労」
○○ 「笑笑」
その後は社長主催のビンゴ大会をやったり来年の抱負を話したり忘年会を楽しんでいた。
会計を済ませて店を出たが時刻はまだ21時、終電まではまだ時間がある。
社長 「二次会するか?」
社長の発言で皆が盛り上がりを見せた。
そんな時誰かが俺の袖を引っ張った。
振り返ると土生さんが俺の袖を引っ張っていた。
○○ 「何ですか?」
土生 「今から二人で飲み直さない?」
○○ 「え?」
土生さんのまさかの提案に俺は驚いた。
○○ 「大丈夫なんですか?」
土生 「大丈夫でしょ笑」
土生 「社長、私と○○君終電近いので帰ります」
社長 「おお、そうか気を付けて帰れよ」
俺はまんまと土生さんのペースに乗せられてしまいそのまま土生さんの行きつけのbarに入った。
そこはとてもおしゃれで『大人の隠れ家』的な雰囲気を醸し出していた。
土生 「マスタージントニック、○○君は?」
○○ 「ブランデーで」
注文をするとマスターは手慣れた手つきでお酒を造り俺と土生さんに提供した。
土生 「じゃあかんぱい」
○○ 「乾杯です」
お酒を口に運ぶ。普段は飲まない強いお酒にすぐに酔いが回る。
土生さんはさっきかなり飲んでいたからもうべろべろになっていた。
土生 「増〇〇君は好きな人とかいる?」
〇〇 「え?いませんよ」
急に恋バナになって少し驚いたが一応ちゃんと返答する。
土生 「そうなんだ…」
土生 「じゃあ私と付き合って」
〇〇 「え?」
土生さんの発言に驚きを隠せずに声を出してしまった。
土生 「私○○君のこと好きだったんだよ」
土生 「でも全然気づいてくれなかったね」
○○ 「そうだったんですね」
土生 「だから付き合って」
○○ 「分かりました」
土生 「やった!、じゃあ今日は朝まで返さないからね」
このあと俺は瑞穂に大量に飲まされた後に瑞穂の家に泊まりました。その後のことは…まぁご想像にお任せします。
土生 「あれ?なんで○○君いるの?」
○○ 「記憶がないんかい」