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ニヤニヤ

森田 「ニヤニヤ」

〇〇 (またか)

最近俺には悩みがある。後ろの席の森田ひかるさんが最近ずっと俺を見るなりニヤけてくる。

○○ (俺そんなにひどい顔かな)

笑われすぎて俺の自信はありません。いやもともとありません。
俺は仕方がなく友達の的野美青に相談することにした。

的野 「へぇそれで困ってるんだ」

○○ 「うん」

的野 「あんたも贅沢だね」

○○ 「は?」

的野 「あの森田さんだよ?あの森田さんだよ!?」

的野は『大切な事なので二回言いました』感を顔に出して言った。

的野 「森田さんに絡んでもらえるなんて光栄なことだよ?」

○○ 「そうなんだ(棒読み)」

的野 「わたしが絡んでもらいたいくらいだよ」

どうやら相談する相手を間違えたようだ。俺は仕方がなく森田さんの隣の席の田村保乃さんに相談することにした。

田村 「ひいちゃんな、確かに○○君見たら二ヤけてたかも」

○○ 「なんでもっと早くに気づかないんだ」

田村 「ごめんごめん笑」

○○ 「で?理由わかる?」

田村 「え~なんやろ」

田村 「せやけど最近はひいちゃん自覚あれへんけどいつも目ぇ○○君を追うとったかな」

○○ 「そうなんだ」

田村 「うん」

○○ 「ありがとう」

俺は次に森田さんと一番仲がいいであろう藤吉さんに話を聞くことにした。

藤吉 「でなんの話?」

相変わらず藤吉さんは冷めている。

○○ 「いや最近森田さんが俺を見ると必ず二ヤけるからさり理由が知りたくて」

藤吉 「あぁそういうことね」

藤吉 「私に聞くよりも本人に聞く方が早いよ」

○○ 「どういうこと?」

藤吉 「ひかる!○○君が呼んでるよ」

藤吉さんはクラス中に聞こえるくらいの大きな声で森田さんを呼んだ。

森田 「え?え?」

森田さんは困惑した顔をしていた。

藤吉 「ひかるこっち」

藤吉さんは森田さんを手招きした。

藤吉 「あとは自力で聞き出してね」

そう言うと藤吉さんはどこかに消えてしまった。

森田 「えっと…その…ニヤニヤ」

俺に話しかけるが森田さんはニヤけが止まらなかった。

○○ 「森田さん、なんでいつも俺を見ると二ヤけるの?」

森田 「え!?それは…ニヤニヤ」

○○ 「俺の顔そんなにひどい?」

森田 「ちがうよ…その…ニヤニヤ」

○○ 「じゃあなんなの?」

森田 「チョクシデキナイノ」

○○ 「なに?」

森田 「だから直視できないの!」

森田 「イケメン過ぎて!」

○○ 「…??」

森田 「直視できないのイケメン過ぎて!、二回も言わせないでよ」

○○ 「そう言うことだったの?」

森田 「そうだよ!」

森田 「いいから○○付き合って!」

森田さんは教室中に伝わるくらい大きな声で俺に告白をした。

○○ 「いいよ」

もちろん俺はokをした。

藤吉 「聞こえてるよ」

○○&藤吉 「あ…」

クラス中に聞こえていたらしく全員が俺たちに拍手をした。

森田 「○○にげよ」

○○ 「うん」

俺たちは全速力で教室から逃げた。

~完~



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