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ふたりの秘密

「ごめんな××せっかく2人でドライブデートの予定だったのに」
僕は車の中で××に謝った。
僕たち登山サークルは櫻山を今回登ることになったのだがいつも使っているバスがまさかの予約ミスによりキャンセルになっていた。

なんとかバスを探したものの見つかる訳もなく唖然としていると親友の××が櫻山までドライブデートすると言うことを聞いた僕は急いで××に頼み込みなんとか乗せてもらえることになった。

「全然いいよ」
「小島さんもすみません」
僕は××の彼女の小島凪紗さんにも謝った。
「全然いいよ」
「幸阪さんは大丈夫です?」
僕は同じ大登山登山サークルの幸阪茉里乃さんに聞いた。幸阪さんも同じ登山サークルで幸阪さんもバスが取れなかったことを聞き僕は幸阪さんを誘った。

「全然ええよ」
そこからしばらくは4人で談笑しもうすぐ櫻山に道になったのだが急に右にカーブした。
「わりぃここから右にカーブするの多いから気をつけろ」
「了解」

全員が了解して直ぐにまた右に曲がった。
急に曲がったからか幸阪さんは僕にあたってしまった。
「ごめん〇〇くん」
幸阪さんはとても可愛らしい顔で謝ってきた。
「全然大丈夫ですよ」

わざとじゃないししょうがないと思っていると再び幸阪さんが僕の肩にぶつかった。
「ほんまごめん〇〇くん」
普段こんなに近づかない分僕の心臓の心拍数はどんどん上がっていくのがわかる。
「全然大丈夫ですよ」
そう言葉では言うがいつ心のブレーキが壊れるか分からないほど心拍数が早くなっていった。
そしてもう1回カーブをしてまた幸阪さんは僕にぶつかると幸阪さんは僕の手を握った。

「え?」
僕は困惑して思わずに言ってしまった。
「ごめんなさっきから、これで当たらないと思ったから」
そう言われ次のカーブでは確かに幸阪さんは僕にぶつからなかった。

その後なんとか理性を保ち櫻山に着くと車をでた。
「そうだ〇〇くん?このことは2人だけの秘密ね?」
その時僕は幸阪さんに恋心を抱いた。

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