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ラムカレー大盛りを食べたこと。僕らが繰り返し続ける"大人しい瞬き"のこと。

ラムカレー大盛りを食べた。午後3時。有楽町。天気は晴れ。気温は低い。有楽町線で有楽町で降りる。エスカレーターで登る。改札を出る。家電量販店脇の階段を上がる。ビルに繋がる階段を。

カレー屋は駅前の古いビルの地下一階にある。

カレーを食べながら、"大人しい瞬き"について考える。文字通り反芻すれば、瞬きが大人しい。ただそれだけ。しかし、そもそも瞬きは大人しいものだ。大人しくない瞬きなんて存在しない。瞬きに音なんてない。まず音が発せられることはない。音はないのだ。

それでも、そこに"大人しい"という形容詞をつけ加えられることで特定の感情を僕らに抱かせる。大人しい瞬きという言葉の持つ響き、語感、発する空気振動は、僕らの特定の回路に浸透して震わす。

ふと、大人しい瞬きをする主体主は、どんな人物像か想像してみる。どんな顔?性別は?家族構成は?何に憂い、何を信用するのか?そんなことを考えながら、遅すぎる昼食のカレーは、なくなっていく。スプーンが進む味。

ところで、ここのカレーはとてもボリュームがある。いつもの味だ。大好きな味。ここのカレーを食べてもう何年になるだろう。メニューいつも同じ。ラムカレー大盛り。キャベツの千切り。そこに掛かる酸味のあるドレッシングがポイント。

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