めろん そうたあち

本とコーヒーと喫茶店通いがすき。長崎に住んでいます。

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マガジン

最近の記事

week daily 2024.11.22〜28

11.22.金 晴れ、身を切る冷たさとともに  白米、納豆、味噌汁と超絶健康な朝ご飯(PM13:00)を食べて出勤。本日もなにごともなく。帰ってきてから速攻でパソコンを開いて新聞社行きの原稿を書いた。昨日まで書いていたものがなんとなくしっくりこなくて、10ページまで進んでいたけれどごっそり没にして新しく書き始めることにする。むかしの記憶を掘り起こして、私の心は琴の海にたゆたっている。明日はまちなかの日。昨日見学した演劇の本番。これは見に行かねばと思う反面、普段自分が早起きする

    • week diary 2024.11.15〜21

      11.15.金 雨のち曇り  お米が高騰して以来元に戻らないので母の実家に帰省した。母の運転で車を走らせて二時間ほど、山々に挟まれた波佐見に到着する。昔は酔って気持ち悪くて仕方がなかったのに今は全然平気。いつもスーパーでお寿司を買っていくので今日も寄ってから行こうとすると、駐車できないくらいたくさんの車が停まっていた。こんな田舎でこの車の量、緊急事態だ。空きスペースを巡って駐車場を一周すると、スーパーの裏にあるフィットネスクラブの移動車両に気が付いた。それがものすごい長蛇の列

      • 【ZINE BLOOM 〜めくるめくZINEの世界〜】

        ・開催期間:11/22〜12/1 ※最終日は17:00迄 ・場所:みらい長崎ココウォーク5階イベントスペース  へ、参加させていただくことになりました。  これまでとは変わった形のお披露目会は多少なりともわくわくします。  今回は2作品の予定です。  文学フリマ福岡10に合わせて製作した創作短編小説『幽霊花/朱墨』、 今年2月のイベント【UNI×MAKI×ZINE2024】の時期に編集、製本、そして加筆修正した第2刷 『ちょっと長めのショートショート メロンソーダとぼ

        • week diary 2024.09.29〜10.05

          09.29.日 しとどに降る雨  頭痛で欠勤。ロキソニンじゃないと効かないけど、飲みすぎは良くないと聞いたからアダムA錠を飲む。効かなくて悶絶する。 09.30.月 曇天、降雨  頭痛。しばらく雨続きの模様。 10.01.火 曇天、降雨 『絡新婦の理』を読み終わる。京極堂でさえどうにも出来ない事件。榎木津さんが出てきてくれたら大丈夫だ、と思っていたのに、終幕がまた次の展開への幕開けになる事件とは相性が悪かったようだ。私の榎木津さんへの信頼は久遠寺翁くらいあるかもしれない。

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        • 週日記 week diary
          6本

        記事

          week diary 2024.09.22〜28

          09.22.日  09.23.月 晴天、秋が来る  今日はグループ展のミーティングで、朝から南山手へ向かった。バスと電車を使って乗り換えを二回する。ちょっとした小旅行気分。南山手美術館はグラバー通りの上にあって、螺旋階段をぐるぐる上っていると高さに目眩がした。高所は昔から苦手だ。幕末珈琲、という名前のコーヒーを注文すると、ご主人が焼き物を持ってきて説明してくださった。百五十年前のです、今飲まれてるのも百五十年前のマグカップです。手元に力が入る。こんな貴重なものを客に提供して

          week diary 2024.09.22〜28

          week diary 2024.09.15〜21

          09.15.日 晴天なり  家族とか結婚とか、そういうものを一瞬だけ考えて見なかったことにする。 09.16.月 晴天、突然の大雨  ウニスカへ。一睡もできなくて眠かったけれど、眠れないまま電車とバスを乗り継ぐ。ほんのり、しんどさを纏う。新刊の『酒場の君』と、しばらく悩んでから、みのわようすけさんのZINEと、鼠の王国製作所さんのハンコを買った。 「文学フリマに出るんですよ」 と、店主が、来店した他のお客さんに私のことを宣伝してくれた。そのお客さんとは私も以前会ったことがあ

          week diary 2024.09.15〜21

          酒場の君

           武塙さんの本『酒場の君』を読むと、お腹が空いて仕方が無かった。私はずっと、居酒屋は恐ろしい場所で、取って食われてもおかしくないと思っていたので「居酒屋に行ってみたい」と思った自分に驚いている。居酒屋の前を通る度に、ここは常連さんが通う秘密基地で、一見さんはすべからくお断りなのだと思っていた。  それよりもお腹が空いていた。武塙さんの文章から居酒屋の匂いが漂っているのだ。セリのおひたし、カニクリームコロッケ、串カツ、おでん、その他諸々。  ダメ元で何か食べるものが無いか探した

          SS作品/夜から鬼が出てきて、それで

           眠れないので天井を眺めていると、薄ぼんやりと何か人の形をしたものが動いた。それは少しずつ輪郭がはっきりしてきて、ああ、鬼だと気がついた頃には目が合って数秒が経っていた。鬼だと思ったのは額に角が二本生えていたからだ。角があれば鬼、教科書にも載っている。  先に折れたのは鬼の方で、恐る恐る視線を動かしてはまた俺と目を合わせるという奇行を繰り返していた。それから、おい人間、と気まずそうに呟いた。 「見えてるのか見えてないのかハッキリしろ」 「見えてるよ」 「うわっ、しゃべった!」

          SS作品/夜から鬼が出てきて、それで

          week diary 2024.09.01-07

          09.01.日 晴天なり  フレンチトーストを作っているが、食パンが分厚すぎるせいでなかなか火が通らず、かれこれ1時間ほど格闘している。フレンチトーストの作り方は小学生の頃に妹に教えてもらったから、はたしてこれが正解なのか否かも分からぬ。ネット検索は意地でもしない。/昨夜、愛して止まない友人から「とにかくお前に会いたいからどっか行こうぜ」と連絡が来た。海など、山など。未だこの夏、この友人と自然散策をしていないから「近いうちに必ず」と返信をする。/ブラックのコーヒー缶。一万四千

          week diary 2024.09.01-07

          SS作品/ラムネ瓶の妖怪

           妖怪という存在に憧れている。  妖怪は毎日が夏休みで、宿題も無くて、なんなら学校も試験も何にも無いと言うでは無いか。 「だから、ぼくは妖怪になりたいんだよ」  じりじりと焼け付くような青空の下、木陰で言い合う僕らの真上を蝉が鳴いている。みんみん鳴いているからきっとミンミンゼミだ。  駄菓子屋で買ったアイスが溶けて手のひらをべとべとにする。僕はそれをべろりと舐めて隣に座る友だちを横目で見た。  おかっぱ頭に糸目で、水色の着物に素足で草履。近づくだけでひんやりとする人型保冷剤の

          SS作品/ラムネ瓶の妖怪

          SS作品/暁のタブロー

           薄ぼんやりとした朝焼けに煙がくゆる。慣れた匂いに顔を向けると、まだぼんやりとした目のままで煙草を咥える男がいた。友人である。 「それ、止めれんの?」  友人に向かってボソリと吐く。眠たげな流し目と、返事か否か判らない「ん」という音だけが返ってきた。 「それ止めたら、画材買えるんじゃね?」 「……そーかもなぁ」  友人の吐息が目に入る。けほっ、と目を閉じると頭を撫でられる感触がした。左手でその手を掴み、自分の頬まで降ろす。 「絵の具の匂い」 「そらそーやろ」 「あと煙草」 「

          SS作品/暁のタブロー

          散文1 感情コントロールの話とか

           丁寧な生活を送ろうとして失敗することが多々ある。おいしそうな料理はできないし、ゴミは溜まるし、本は積むし、朝起きれないし。「こうありたい」という理想の自分が数十歩も前にいて、分かってはいるけれどもこちら側としては「ちょっと待ってくれやせんかね!」と息せき切らしている。だからと言って特に自分で自分自身を責めるなんてことはなく、理想の自分と私は完全に分離しているから「だから無理って言いましたやん」と、地べたに座り込む。自分のことは自分が一番理解しているものだ。唯一の理解者といっ

          散文1 感情コントロールの話とか