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【連載小説】アヘアヘキングダム 3rd Season Story 56


<Dialog  Koyuki and Haruto in Oyoyogi Park コユキとハルトの会話>
ハ:コユキに、ずっと謝りたかった。あの時のこと。
コ:・・・・・・
ハ:ずっと後悔してた・・・あの時、コユキに寄り添えなかったこと。
コ:・・・・・・
ハ:ごめん。
コ:・・・・・・
ハ:・・・・・・
コ:・・・・・・
ハ:・・・・・・
コ:・・・フゥゥ
ハ:・・・大丈夫?
コ:うん。
ハ:コユキがつらいなら、この話は
コ:大丈夫。
ハ:・・・・・・
コ:今日は、向き合うって決めてきたから。
ハ:・・・・・・
コ:ちゃんと向き合わないと、先に進めないよね。ハルトも、私も。
ハ:・・・・・・
コ:(ハルトは、悪くない)
ハ:・・・・・・
コ:(とか言っちゃうと、きっとハルトは、自分を責め続けちゃう)
ハ:・・・・・・
コ:ホントだよ!( `³´) どうしてあの時、優しくしてくれなかったの!抱きしめてくれなかったの!私、メチャメチャつらかったんだよ!ずっと1人で泣いてたんだよ( `³´) 
ハ:ごめん・・・
コ:でも、ちゃんと謝ってくれたから許す(´雪ω雪`)
ハ:・・・・・・

コユキ (5)

ハ:・・・・・・
コ:今度は、私の番ね。
ハ:・・・・・・
コ:ハルトに、ウソをついてしまったこと。大事な話、ちゃんとしなかったこと。私も、ずっと後悔してる。ごめんね。
ハ:コユキは悪くないよ。
コ:ハルトずるいー!私それ言うの我慢したのに( `³´)
ハ: あ、そっかw ごめん。そうだよね・・・
コ:うん。
ハ:・・・(フゥゥ)・・・あの時、僕が電話で一方的にアメリカ生活の話をしてたから、言い辛かったとは思うけど・・・でも!やっぱり家族なんだから、僕の話を遮ってでも、大事な話はしてほしかった!コユキとミライより大事なものなんて、僕にはなかったんだから!ちゃんと話してほしかった!
コ:・・・ごめん。
ハ:許します。というか、もうとっくに許してるw
コ:早いよw
ハ:だって、本当にそうなんだもんw
コ:w
ハ:・・・・・・
コ:・・・・・・
ハ:コユキには、本当に感謝してる。こんな僕と、一緒になってくれて。コユキのおかげで、ミライが来てくれた。一度は捨てた「大舞台でダンスする」っていう夢を、また追いかけることが出来た。
コ:・・・・・・
ハ:もちろん当時の僕も、コユキには感謝していたけど・・・コユキが近くにいるのが、だんだん僕の中で当たり前になっていって・・・もっとちゃんと、ありがとうを、伝えれば良かった。
コ:・・・・・・
ハ:「大切なものは、失ってみて初めてそのありがたみが分かる」って言葉の意味が、心の底から理解できた。ありがとうを伝えたいのに、伝えたい人はもう自分の目の前からいなくなった。それが、どれだけツラいことなのか、思い知った。
コ:・・・・・・
ハ:「ありがとう」と「ごめんなさい」を言えなかっただけで、別れてしまった夫婦や、恋人や、友人が、これまでの人間の歴史の中で、どれだけいたんだろうなって。僕も同じ過ちをしてしまった。
コ:・・・・・・
ハ:お礼とお詫びは、気づいた時に、ちゃんとする。心で思っているだけじゃ、伝わらないよね。直接ことばと態度で伝える。大切なものを失う前に、気づくべきだった。
コ:・・・・・・
ハ:もう遅いけど・・・コユキ、僕と出会ってくれて、一緒になってくれて、ありがとう。
コ:(´;ω⊂`)
ハ:・・・・・・
コ:・・・大丈夫。これはうれし涙だからw
ハ:(´つω;`)
コ:ハルトも泣いてるじゃんw
ハ:だって、コユキが泣くから・・・w
コ:また私のせいにして・・・w

代々木公園2


コ:・・・・・・
ハ:・・・・・・
コ:私ね・・・ハルトもきっとそうだったと思うけど、ずっと痛くて、苦しくて。
ハ:うん。
コ:なんでこんなに痛くて苦しいんだろうって。
ハ:・・・うん。
コ:もう取り戻せないからだよね。
ハ:・・・・・・
コ:ハルトとミライと、3人で過ごす。あの時は、それが日常で当たり前で。これが特別なことだなんて、思っていなかった。二度と出来なくなるなんて、思っていなかった(´;ω⊂`)
ハ:・・・・・・
コ:・・・もう戻れないんだな。あの時間は、かえってこないんだって分かった時、心の底から、絶望した。
ハ:・・・うん。
コ:「まだ何とか出来る」って思えてる時の痛みや苦しみは・・・もちろん痛いのも苦しいのも嫌だけど・・・我慢して前に進もうと思えるというか・・・
ハ:・・・・・・
コ:でも、なにをどうやったって、取り戻せないって分かってる痛みや苦しみには、絶望しかなかった。
ハ:・・・・・・
コ:今は。
ハ:・・・・・・
コ:前に進もうって思えてる。
ハ:・・・・・・
コ:ネーソーさんが、絶望にいる私の腕を、引っ張り上げてくれた。ネーソーさんのお友だちが、今を生きることの楽しさや喜びを、教えてくれて。パパとも、仲直りすることができて。少しずつ、前に進もう、生きていこうって、思えることが出来た。
ハ:・・・うん。良かった。
コ:ハルトの場合は、引っ張り上げてくれたのはミサキ先生?
ハ:うん。かなり強引にねw
コ:そっかw
ハ:真っ暗な部屋に、ずっと1人で座ってるような感覚だった。誰とも関わりたくないって。本当は、孤独で寂しくてツラいくせにね。でも、やっぱり動けなかった。失ったものが、あまりにも大きかったから。
コ:・・・うん。
ハ:で、ある日美人女医さんがやってきて、無理やり引っ張り出されてw
コ:さすがミサキ先生w
ハ:やっぱり独りで生きていくのは無理なんだな・・・って、つくづく思った。
コ:うん。
ハ:僕ね、コユキと離れた後、自分の親とか、友だちともあまり関わらなくなったんだよね。
コ:・・・・・・
ハ:「いいんだ。自分は独りで生きてくんだ」って思ってた。支え合うとか、助け合うとか、もうそんなの要らないって。だって、人と人が関わったら、絶対に傷つくから。誰かを傷つけてしまうから。
コ:・・・・・・
ハ:人と関わるのが、怖くなってしまったというか・・・
コ:うん。わかる。
ハ:でも、人と関わるからこそ、その傷ついた心を救ったり、救われたりすることもあるんだよね。人と関わることは、マイナスなことばかりじゃないよね、きっと。
コ:うん。
ハ:人と関わることには、プラスもマイナスもある。でもどうしたって、全く人と関わらずに生きることは出来ないし・・・だったら、自分が関わる人には、なるべくたくさんプラスの感情を与えられるようになりたい。
コ:・・・・・・
ハ:プラスのことをしてもらったら、ありがとうを伝える。マイナスなことをしてしまったら、ちゃんと謝る。そういう人間になりたい。
コ:・・・・・・
ハ:だから僕も、前に進んでいくよ(^^)
コ:うん(^^)
ハ:・・・・・・
コ:・・・・・・
ハ:・・・歩こうか。
コ:うん。


代々木公園3


ハ:コユキ。
コ:ん?
ハ:今はまだ、お互い踏み出したばかりだから、こんなこと言うのはアレだけど・・・
コ:・・・・・・
ハ:あの時を取り戻すことは、もう出来ないけど。
コ:・・・・・・
ハ:いつか、「そういう日」がくればいいなと、秘かに思いながら、生きていこうと思ってる。
コ:・・・・・・
ハ:・・・・・・
コ:その言い方、ずるくない?w
ハ:・・・たしかにちょっとずるいねw
コ:・・・・・・
ハ:・・・・・・
コ:これから先のことは、これから先の私たちに任せようよ。
ハ:そうだね。ごめん、気が早かったw
コ:「パパ、気が早すぎ!」って、ミライ怒ってると思うよw
ハ:ミライ、こんなパパでごめんw
コ:www
ハ:そうだよね。ミライのママと、ミライのパパだもんね。ミライに叱られないように、生きていかないとね。
コ:うん。



親子で散歩



ハ:!
コ:!
ハ:コユキ・・・今・・・手に・・・
コ:うん・・・うん・・・
ハ:ミライだ・・・
コ:うん。あったかい。
ハ:・・・そっか。ママと仲直り出来たから、褒めにきてくれたんだなw
コ:良かったねw
ハ:「パパと一緒に散歩したい」って言ってる・・・
コ:ホントに~?
ハ:気がするw
コ:www ・・・ミライね、ハルトがアメリカ行く直前くらいには、少しずつ歩けるようになってたんだよね。
ハ:うん。一度で良いから、3人で手を繋いで、公園歩きたかったよね。
コ:だから、来てくれたんじゃない?
ハ:そういうことかw
コ:ミライは本当にいい子だからねw
ハ:うん・・・本当に。
コ:・・・・・・
ハ:じゃ、3人で歩こうか(^^)
コ:うん(^^)


【Neesou's Case   ネーソーの場合】

代々木公園11



<Dialog  Koyuki and Haruto in Oyoyogi Park コユキとハルトの会話>

代々木公園9



コ:・・・ハルト。
ハ:ん?
コ:今日、私と会ってくれて、話をしてくれて、ありがとね。
ハ:うん。僕も、コユキと会えてよかった。ありがとう。
コ:お互い、リスタートだね。
ハ:うん。
コ:・・・・・・
ハ:・・・・・・
コ:その時が来るか、今は分からないけど。来ないかも知れないけど・・・
ハ:・・・・・・
コ:もし、ハルトと私にまた縁があったら、その時は、絶対にウソつかないようにする。大事な話も、ちゃんと伝えるようにする。
ハ:僕も、コユキの話をもっと聞くようにする。悲しんでる時は、心に寄り添うようにする。感謝とお詫び、毎回伝えるようにする。今度こそ、そういう人間になれるように。
コ:・・・お互い課題が多いねw
ハ:これから人生かけて頑張るw
コ:・・・・・・
ハ:・・・・・・
コ:今は、一旦ここで。
ハ:うん。
コ:・・・・・・
ハ:・・・・・・
コ:ハルト。今までありがとう。さようなら。またいつか。
ハ:ずいぶんギュッとまとめたなw
コ:だって、全部言いたいんだもんw
ハ:コユキ。今までありがとう。さようなら。またいつか。
コ:パクったー( `³´) 
ハ:同じなんだからしょうがないw
コ:・・・・・・
ハ:じゃ、コユキここで。僕は向こうから帰るね。
コ:え?一緒に戻らないの?
ハ:うん。せっかくだから、ここで。
コ:・・・ミサキ先生は?
ハ:電話しとく。逆の入り口来てくれってw
コ:えーひどいw
ハ:無理やり引っ張り出したんだもん。それくらい良いでしょw
コ:怒られても知らないからねw
ハ:w じゃ、本当にいくね。
コ:うん。
ハ:・・・・・・
コ:・・・・・・
ハ:またね(^^)
コ:うん、またね(^^)




<Story 57  Preview   次回予告>
やいおまえたち!!!!
※モデルこそいますが、あくまでもフィクションです。
※次回更新は11/27(土)の20:00です。

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