一口ちょうだい勢との仁義なき闘い
オイラが外食の時に言われたくないセリフランキング20年連続第1位に君臨しているのが「一口ちょうだい」である。
潔癖というわけではない。自分が注文した料理は、自分1人で食べきりたいだけだ。それがどれだけの分量かは関係ない。例えば麻婆豆腐定食。料理が手元に届いた瞬間、それが多くても少なくても、ワンパッケージとして自分の胃に収めたいのだ。麻婆豆腐、白飯、スープ、漬物。自分の配分とペースで食ベ進めたい。そして過不足なく食べきって、満足したいのだ。目の前の料理を、100%食べることが幸せなのだ(伝われ)。
その幸せをあっけなくぶち壊すのが、「一口ちょうだい」勢なのである。「もうキミの分をオイラがお金出して注文してもいいから、そっち食べてくれ!オイラの分には手を付けないでくれ!(๑`→Д←´乂)」というくらい、嫌なのである。
せめて返事を聞いてから取ってもらえませんか
一口ちょうだい勢との最初の闘いは、小学生の頃。相手は何と自分の母親であった。デニーズに行った時のこと。母親は「一口ちょうだい」と言うのと同時に、オイラのエビドリアにスプーンを差し込んでいた。この時、人生で初めて本気でブチ切れた。いや、何でオイラが返事する前に取ろうとしてるんだよ。せめて了承取れよ。
小学生の立場であるから、食事の支払いは当然親である。ブチ切れてはいたが、断ることは出来ない。学生時代は、母親の侵略(言い方よ)を受け入れるしかなかった。
母親の名誉のために言うが、昔から親子仲は良い。尊敬している部分も沢山ある。勿論、親だって人間だ。完璧な人なんていない。ただ、あの「一口ちょうだい」だけはどうしても受け入れられなかった。
「ケチ」は絶許リスト登録確定演出
中学、高校、成人になっても。一口ちょうだい勢による侵略行為(だから言い方)は続いた。得てして、ちょうだい勢の一口は大きい。たまに二口の時もある。食事が一気に楽しくなくなる瞬間だ。
「一口ぐらい良いじゃん。私のも食べていいんだからさ」「シェアした方が、色んな種類食べられてお得じゃない?」というのが一口ちょうだい派の言い分だが、オイラは相手の注文した料理なんか食べたくないのである。食べたいものは自分で注文している。オイラは、オイラが注文した料理を過不足なく食べきりたいだけなのだ。これを丸々食べることが、今オイラの一番の幸福なのだ。
嫌がっている態度は分かりやすく出していたつもりだったが、一口ちょうだい勢の多くには通用しないことが分かってきた。なので、オイラは途中から「嫌だ」とハッキリ言うようにした。そうすると、「うわケチ・・・」とか「一口くらい良いじゃん」みたいな顔をされる。時には言葉で「ケチだな~」と言われたりするのである(勿論全員ではないのだが)。
ケチ・・・?
今ケチって言いましたか?
オイラが自分でお金を払って、自分の注文した料理を食べているだけで、ケチだと言ったんですか・・・(*✪д✪*)オモテデロ 実際ケンカをしたこともある。それが原因で食事にいかなくなった相手もいる。
いや、もうだったら1人で食べにいけよ
ごもっとも。大学時代から、オイラは1人飯が平気になった。というか、元々平気だったのだ。誰かと行く時は、同じく一口ちょうだい勢を苦手としている人(今の旦那もそう)、或いはオイラがそれを苦手としているのを理解してくれる相手に絞ることで、食事時のストレスはかなり軽減した。
勿論、中華の大皿料理をみんなでとか、鍋料理とか、居酒屋でワイワイとか、最初からシェア前提の食事会なら話は別である。そういう場で自分の分は確保して、みたいな行為は流石にしない。繰り返すが、別に潔癖でもないし、みんなで箸をつつくこと自体には抵抗がない(コロナの話は別として)。最初からその前提なら、それはそれとして楽しめる。
オイラはとにかく、個別に注文した料理を、自分1人で100%食べたいだけなのだ。料理が運ばれてきた瞬間、胃がもうそれを収める形になっているとでも言おうか(伝われ2nd Season)。誰が相手であろうと、それを一口でも食べられたら、もう満足できない心と身体になっているのである。良いですかみなしゃま。「ケチ」は禁句ですからね(*✪д✪*)
そういう意味で、ビュッフェやバイキング形式は実に素晴らしいシステムだ。「一口ちょうだい」と言われることがない。一口欲しければ自分でよそって来いやって話だからだ。従って、一口ちょうだい勢との食事会は、すたみな太郎を推奨する。
そっち頼めば良かったって時もあるけどね
過去、一口ちょうだい勢に「他の人が食べている料理、美味しそうだなって思う時ないの?」と聞かれたことがある。勿論答えはYESである。「そっち頼めば良かった・・・」と思ったことは何度となくある。
だがしかし。それと一口もらうこととは別の話だ。いくら美味しそうだからといって、相手の満足感を奪ってまで、自分の欲望を満たしたいとは思わない。それを頼まなかった自分が悪いのだ。「次回この店に来た時は、そっちを頼もう・・・」と心に刻みつつ、自分の注文した料理を、感謝の思いで食べる。
家族だろうがパートナーだろうが友人だろうが、相手の領域に土足で踏み入ってはならない。ただ自分の欲を満たしたいがために、相手に我慢を強いることがあってはならない。親しき中にも礼儀あり。昔の人は良いことを言いますね、と強引に纏めたところでこの話はおわり٩(๑•̀ω•́๑)۶