夏、日暮れ時。 肌に当る風がどこかこの気怠い暑さを忘れさせてくれるようになったのを感じながら、自転車の鍵をさす。 向かうのは、いつも君がいる河原。この夏まで、水面がきらきら日を照り返すこの時間に、いつも君は堤防に座ってその輝きを見ていた。 今日もいるだろうとあたりをつけて、特に約束はしていないけれども向かってみる。毎日そんなことを繰り返していたら、君がそこにいて、僕もそこにいるのが当たり前になった。 いつもの通り短い草の生えた堤防に座る君の後ろ姿を見つけて、いつもの通り近