後遺症患者、ワクチン接種を迷ったあげく……

 わたしは、軽症とはいえコロナ後遺症をもっており、2週間に一度EAT(Bスポット)療法を受けている。ワクチンは4回目までずっと受けてきたが、5回目を打つかどうかずっと迷ってきた。コロナ後遺症治療の最前線にいる第一人者、平畑先生が次のように書いているためである。

 「(後遺症のある人は)結構な確率で悪化する」と言われては、打たない選択をするしかない。ずっとそのつもりだった。
 けれど、自分ひとりで決めるのはやはりおそろしい。先々週、治療を受けている耳鼻科の主治医に相談した。
 ドクターは迷わずすぱっと答えた。もう何十人からも聞かれているのだろう。「ワクチンを受けた方がいい。受けて(後遺症が)悪化する確率と、またコロナに罹って(後遺症が)悪化する確率とを天秤にかけた場合、僕は受けたほうがリスクが少ないと思うよ」と。
 それからまた悩んだ。どっちをとってもリスクは存在するのだ。自分で答えを出すしかない。
 毎日毎日考えた。だが、またコロナに罹ったら……と考えると、答えは出た。ここはやっぱり主治医の言う通りワクチンを受けよう!
 というわけで、まさに恐る恐るワクチン5回め(ファイザー)を受けた。
 これが先週のことだった。当日と翌日は何も予定を入れず布団のなかで過ごす覚悟をしていたにも関わらず、腕が少し腫れて2~3日痛かったけれど、それだけ。発熱もしなかった。2~3回めのモデルナワクチン接種では翌日までずっと発熱で寝込んでいたのに比べると、拍子抜けするほどあっさりと「通過」した。
 その後も数日間は「大丈夫かなあ」と思っていたが、1週間経つと根拠のない自信も出てきて「副反応もないし、後遺症も悪化することはないかも」と思えた。
 というところで、大流行中のインフルエンザが気になり、昨日インフルエンザワクチンを受けてきた。こちらは毎年のことだし、緊張なく終えた。帰ってきてからも、一晩明けても副反応らしきことは見られない。ふう、安心。
 しかし、次からコロナワクチンは自費になるんだよなぁ……。それでもたぶんわたしは毎回悩んで、そして受け続けていくのだろう。


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